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水ノ上成彰は堺市西区選出の堺市議会議員。

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〒592-8348 堺市西区浜寺諏訪森町中3丁272-2

堺市議会報告 議会発言集CONCEPT

令和6年8月28日 大綱質疑

中学校の教科書採択について

◆47番(水ノ上成彰君) (登壇)皆さんおはようございます。日本保守党、水ノ上成彰です。通告に従い、大綱質疑、一般質問を行います。よろしくお願いいたします

 まず、中学校の教科書採択についてです。

 今年は中学校教科書採択の年です。特に、教科書採択の中でも歴史教科書について、その重要性に鑑み、3月議会、5月議会と大綱質疑で議論してまいりました。

 8月16日の教育委員会定例会において、教科書の採択が決まりましたので、今日の質疑が締めくくりの質疑となります。

 歴史教科書は、東京書籍の教科書が採択されました。スクリーン3をお願いします。

 また、東京書籍に戻るのかというのが率直な感想。これが表紙ですけれども、4年前の採択で変わるまで、長い間、堺の中学校の歴史教科書は東京書籍でした。私の目から見れば、東京書籍の歴史教科書は、様々な問題があるため、4年前、8年前、それ以前もずっと批判し、自虐的でない日本の歴史に誇りを持ち、日本を好きになるような別の教科書を採択すべきだと言い続けてきました。スクリーンもういいです。

 4年前に東京書籍から帝国書院の歴史教科書に変更されましたが、記述の内容は、東京書籍と五十歩百歩であり、大東亜戦争の沖縄戦の記述など、より自虐的な記述もありました。そんなことから、今年の3月議会、5月議会と、教育基本法や学習指導要領が求める我が国の歴史に対する愛情が育まれるような観点から、教科書会社9社の歴史教科書を比較検討した上で、最も学習指導要領に合致するような教科書を選んでほしいと要望してきました。

 3月議会、5月議会でもお示ししましたが、スクリーン1をお願いします。

 これは教育基本法の教育の目標です。第2条の5、伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養う。

 スクリーン2をお願いします。

 その教育基本法の今の目標を担保するためにも、学習指導要領解説には歴史的分野の目標とあって、我が国の歴史に対する愛情、国民としての自覚、そして歴史上の人物、文化遺産を尊重しようということになっています。

 さて、私は今申し上げた教育基本法、学習指導要領解説の目標を教科書採択に係る選定委員会の調査研究の観点に含めて検討するよう要望してきましたが、今回の教科書採択に当たり、観点として含まれたのかどうか、お答えいただきたいと思います。これで一旦、降壇いたします。

  (田渕和夫議長、札場泰司副議長に替わり議長席に着く)

○議長(田渕和夫君) これより答弁を求めます。

◎教育監(富岡重幸君) 教科書採択に係ります選定委員会の調査研究の観点についてお答えいたします。

 中学校学習指導要領では、歴史的分野の目標の中で、多面的・多角的な考察や深い理解を通して涵養される我が国の歴史に対する愛情、国民としての自覚、国家及び社会並びに文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物と現在に伝わる文化遺産を尊重しようとすることの大切さについての自覚などを深め、国際協調の精神を養うと示されております。

 選定委員会は採択基本方針にのっとり、調査研究を行っており、これらの観点については教育委員会に報告した調査報告書において含まれているものであると認識しております。

 調査報告書では5つの観点を設定しまして、各社の特徴についての調査結果を記載しております。

 特に観点1では、本市の歴史に関する取扱い内容を詳細に記載し、観点4では、多面的・多角的な考察に関して、見方、考え方を働かせた主体的・対話的で、深い学びの実現について。観点5では、学習内容の補充等として、二次元コードについて記載しております。以上でございます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 御答弁では、我が国の歴史に対する愛情など、観点として含まれているという見解でした。5つの観点を示されましたが、私は令和7年度使用教科用図書調査報告書を見ましたが、調査の観点には、そのものずばりは含まれておりませんでした。

 観点には含まれていないとしても、5つの観点には含まれていないとしても、先ほど申し上げた教育基本法の目標とか、学習指導要領解説の目標に合致するかどうか、検討や議論をされていればいいのですが、そこでお伺いいたします。

 選定委員会や教育委員会定例会では、我が国の歴史に対する愛情を身につけるには、どの教科書がふさわしいのかという観点から検討・議論されたのでしょうか、お答えいただきたいと思います。

◎教育監(富岡重幸君) お答えいたします。我が国の歴史に対する愛情は多面的・多角的な考察や深い理解を通して涵養されるものであり、これらについては、選定委員会及び教育委員会定例会において議論されました。

 選定委員会では、未確定な事柄については様々な説があるという記載がよいことや、生徒の学びに向けた工夫などについて意見がございました。教育委員会定例会では、本市の歴史的事象の記載や、現在につながる国際協調に関する事柄、その他豊富な資料について、また、見方・考え方など歴史的分野の学習を深める工夫について議論がされました。以上でございます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 御答弁では議論されたとおっしゃってますけれども、私は選定委員会の報告書並びに8月16日の教育委員会の定例会も傍聴いたしましたが、報告書には全くそういうことが触れられておらず、また定例会でもそういう議論は全くありませんでした。

 そもそも、堺市教育委員会には教育基本法や学習指導要領に沿った日本に対する愛情を育むとか、信頼される日本人に成長するとかには全く興味がないのではないか、それはもう以前から強く感じています。

 私の感覚では、堺市教育委員会は、学習指導要領を守る気がない。関教育長は御存じないかもしれませんが、1つの例として、スクリーン8をお願いします。

 学習指導要領、小学校の音楽では、国歌・君が代はいずれの学年においても、つまり毎年歌えるように指導することとなっています。なぜなら、児童が将来、国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長するためには、国歌を尊重する態度を養うようにすることが大切であると書かれています。しかし、堺市の小学校の多くは、卒業式で歌うために6年生の卒業式の直前になって初めて国歌・君が代を教えるのがほとんどです。今でも小学生の子どもたちに学校で君が代は習ったかと聞きますと、ほとんどの子は習っていないから歌えないと答えます。今年はオリンピックがあったにもかかわらずです。

 学習指導要領どおり、国歌・君が代の指導を全ての学年で行うよう改善するよう、再三教育委員会事務局に要望してきたが、改善されているようには見えません。堺市の教育委員会のこういう体質だから、歴史教科書採択においても、教育の歴史分野の目標の我が国の歴史に対する愛情など、調査の観点に含めて反映させようとはしないのではないか。その結果の東京書籍の歴史教科書の採択なのだろうと感じています。

 その東京書籍の歴史教科書についてですが、スクリーン結構です。

 批判するところは数多くありますが、時間の関係で2点指摘しておきます。4年前も同じ議論をしましたが、東京書籍歴史教科書記載の南京事件についてです。

 スクリーン4をお願いします。

 これは東京書籍の歴史教科書の228ページ、南京事件で書かれている箇所です。

 スクリーン5をお願いします。

 これでは小さくて見えにくいので、この南京事件の記述について抜き出したところを読みます。

 日本軍は1937年末に首都の南京を占領し、その過程で女性や子どもなど一般の人々や捕虜を含む多数の中国人を殺害しました(南京事件)。欄外に、この事件は南京大虐殺とも呼ばれていますと記載されています。スクリーン結構です。

 南京事件は事実かどうかの議論がある中で、このように日本軍が民間の女性や子どもを殺害したと断定的に書かれています。私は南京大虐殺はなかったと考えています。このような記述は中学生に教えるに当たり、適切かどうか、教育委員会の見解を問いたいと思います。

◎教育監(富岡重幸君) 南京事件につきましては、日本軍の南京入城後、非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できないとの政府見解がございまして、併せて被害者の具体的な人数については諸説あり、政府としてどれが正しい数かを認定することは困難であると考えていると示されております。

 教科書につきましては、文部科学省が検定を行っておりまして、採択された教科書の内容等については適切であると考えております。以上でございます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 今、政府見解が示されましたが、政府見解は否定できないというニュアンスです。しかし、この教科書は日本軍が民間の女性や子どもを殺害したと断定的。ここで南京大虐殺の真偽を議論するつもりはありません。令和2年3月19日の文教委員会、また同年の6月8日の大綱質疑で私は詳細に議論をしています。議事録にも載っています。南京大虐殺はなかったとする有力な研究報告もあります。私は、多感な少年少女時代に証拠もままならない中、日本軍が民間の女性や子どもを殺害したなど、断定的に記載する必要はないし、教えるべきではなく、不適切だと考えています。

 私はこの南京事件について引っかかったのは、現在大変大きな問題となっている、今月8月19日、NHKのラジオ国際放送中国語ニュースで、中国籍のスタッフが尖閣諸島を中国の領土と発言したことが、放送テロ行為ではないかと問題になっていますが、併せて英語で南京大虐殺を忘れるな、慰安婦を忘れるな、彼女らが戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるななどと発信していたことも明らかになり、さらに問題になっています。

 中国のプロパガンダ行為ではないか。NHKに中国の工作員でも入っているのではないかと疑ってしまいます。

 これを聞いて堺市教育委員会どう思いますか。中国や中国人に南京大虐殺を忘れるなと言われた。堺市は、南京大虐殺を記載している歴史教科書を採択して、堺市の中学生に南京大虐殺があったとしっかり教えているとでも言うんですかね。情けないと私は思います。そういう点からも、本当こういうような教科書を選んでほしくなかった。

 さて、5月議会では日本の建国について関教育長にお尋ねしました。誰が、いつ、どのように日本を建国したのか。教育長は何も答弁せず、じっと黙ったままでしたが、それを見かねた教育監が代わって答弁をされましたが、その答弁も、日本の建国とは違う、とんちんかんな答弁でした。

 そこでお伺いいたしますが、採択された東京書籍の歴史教科書には、日本の建国はどのように記載されているのかお答えいただきたいと思います。

◎教育監(富岡重幸君) 学習指導要領では、日本列島における国家形成の内容の取扱いにつきまして、狩猟・採集を行っていた人々の生活が農耕の広まりとともに変化していったことに気づかせるようにすること。また、考古学などの成果を活用するとともに、古事記、日本書紀、風土記などにまとめられた神話・伝承などの学習を通して、当時の人々の信仰や物の見方などに気づかせるよう留意することと示されております。

 採択教科書における神話の記載では、古事記や日本書紀について、神々が誕生する物語や日本列島が生まれる物語、神々がその日本を治めていた物語などが記されています、や、神話に登場する神々のうち、その子孫が大和に入り、最初の天皇になったという物語も記載されていますなどと記載されております。以上でございます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 御答弁いただきましたが、東京書籍の教科書には、日本の建国のことは書かれていないと思いますが、その御見解いかがですか。書かれているか書かれていないのか。

◎教育監(富岡重幸君) 繰り返しの答弁になりますけれども、学習指導要領でその日本の建国について記されておらず、教科書のほうにもそのような記載はないというふうに認識しております。以上でございます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) この東京書籍の教科書はね、今回神話については2ページにわたって書かれています。ただ、残念ながら日本の建国については書かれていない。日本書紀によれば、紀元前660年、旧暦1月1日、新暦では2月11日、初代神武天皇が橿原宮で即位され、このときをもって日本の建国としています。日本の建国を記載しているのは、3つの教科書のみで、あとの6つは書かれていませんでした。東京書籍の教科書で勉強しても、日本の建国のことを知ることはできません。

 外国人に、日本はいつ、誰が、どのように建国したのかと聞かれたら、堺の子どもたちはじっと黙るしかありません。

 世界の国の中で、子どもたちが自分の国の建国を教えられない国は恐らくないでしょう。そういう意味で、東京書籍の教科書で日本の歴史を学ばされる堺の子どもたちはかわいそうに思います。

 教育者にとって歴史教育の最大の目標は何でしょうか。歴史という教科を好きになってもらうこと。歴史を学び、日本を好きになること。歴史を通じて、歴史が面白いと思わせたら目標達成だと思います。4年間で堺市の中学生約2万7,000人が使う教科書です。その影響は大変大きく思います。中学校で歴史が好きになって、高校でも歴史を学びたいと思うこと。そんな教科書を採択してほしかったと思います。

 一体、この東京書籍の教科書のどこを読めば、日本のことが好きになり、誇りを持てるのだろうか。私は東京書籍の教科書をお借りして読んでみましたが、全く面白くなく、わくわくもしませんでした。そんな連続でした。

 教育長、この教科書を読んで面白いところ、わくわくするところ、どこかありましたか。この教科書で日本の歴史が好きになりますか。御答弁を求めませんが、一度隅々まで読んでいただきたいと思います。

 今回検定に合格した教科書の1つ、令和書籍の国史教科書があります。その中から少し紹介します。

 まず、仁徳天皇のかまどのこと、スクリーン6をお願いします。

 このように書いてます、コラムで。天が君主を立てるのは民のためであり、君にとって民は根本である。だから、民が1人でも飢えるならば、君は自らを責めなくてはならないと仰せになった。

 もう一つ、昭和天皇とマッカーサー元帥の会談のコラムです。スクリーン7をお願いします。

 昭和天皇のお言葉、敗戦に至った戦争のいろいろ責任が追及されているが、責任は全て私にある。文武百官は私の任命するところだから、彼らに責任はない。私の一身はどうなろうと構わない。私はあなたにお任せする。この上は、どうか国民が生活に困らぬよう、連合国の援助をお願いしたい。

 御紹介した仁徳天皇の民のかまどの話と、昭和天皇の話は、1,500年の時間を超えて通じるところがあると思います。日本人として大切にしなければならないエピソードだとも思います。この2つのコラムの記述は、文科省の検定を合格した教科書に載っています。

 私は仁徳天皇が眠る堺市の子どもたちにこそ、このようなことを教えて郷土と日本の誇りを養うべきだと思います。

 さて最後に、3月議会、5月議会、そしてこの8月議会と今年3回にわたり歴史教科書採択を取り上げてきました。

 議論してきた結果、今が初めてではありませんが、改めて堺市教育委員会には失望いたしました。堺市の小・中学生の学力は、4月の全国学力状況調査の結果、落ち込みが著しいです。小・中学校とも政令市最下位レベルまで落ちたと思います。私に言わせれば、それほどびっくりすることではない。なぜならば、堺の子どもたちは自分の国の国歌を歌えず、自分の国の建国も知らない。我が国の歴史に対する愛情、国民としての自覚、歴史上の人物を尊重することを歴史教育を通じて教わらず、国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長することも教育上おろそかにされている。

 このような中、堺市の子どもたちの学力が向上するはずがないし、健全な育成がなされるとは思えない。

 そのような結果、堺の子どもたち全体として、学力は下落しているんではないかと考えます。

 教育委員会の体質改善がなければ、堺の教育は崩壊するのではないか。教科書採択に関して10年以上議論し、見てきた中、そういうふうに思います。

 以上、堺の教育に警鐘を鳴らして、この項の質問を終わります。

 続きまして、戦没者追悼式典についてお伺いいたします。

 まず、スクリーン10をお開きください。

 これは令和元年10月24日、ソフィア堺で開催されました堺市戦没者・戦災物故者追悼平和祈念式典の模様です。

 壇上では、永藤市長が式辞を述べられています。このように、令和元年までは堺市が単独で追悼祈念式典を開催してきました。

 現在は、大阪府・大阪市と共同で実施しています。今年は7月24日、大阪市天王寺区にある大阪国際交流センターで大阪戦没者追悼式が開催されました。

 スクリーン9をお願いします。

 これです。私の問題意識は、なぜ堺市民の戦没者追悼を他の自治体と共同でしなければならないのか。また、堺市内ではなく、大阪市内で行わなければならないのかということです。

 そこで、戦没者追悼式を共同で実施することとなった経緯をお伺いしたいと思います。

◎健康福祉局長(竹下泰夫君) 本市では、昭和39年度から令和元年度まで単独で堺市戦没者・戦災物故者追悼平和祈念式典を実施しておりました。なお、令和2年度はコロナ禍の影響で開催を見合わせました。

 一方、大阪府は昭和46年度から大阪市は昭和27年度から、それぞれ追悼式を実施していましたが、戦後70周年となる平成27年度から、大阪府と大阪市共同で大阪戦没者追悼式を実施しております。令和元年度に大阪府から本市へ同追悼式への参画について提案があり、遺族等の高齢化により参加者数が減少傾向にあったこと、堺市遺族会の解散が予定されていたことなどを踏まえまして、実施方法について継続的に協議を重ね、令和3年3月に大阪戦没者追悼式の共同実施に係る協定書を締結し、共同実施することとなりました。

 なお、令和3年度はコロナ禍の影響で開催が見合せられたことから、実際には令和4年度から共同での実施となったものです。以上です。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 御答弁いただきました。この堺市単独の戦没者追悼式は、実に昭和39年から55年間、堺市単独で続けられてきたと。また、それが共同開催になった理由は2つ上げられました。1つは遺族等の高齢化により、参加者数が減少傾向にある。また、堺市遺族会の解散が予定されているということでした。

 しかし、私は後ほども話しますが、その2つは共同でする理由にはならないと考えています。

 さて、さきの大東亜戦争では、堺市民の中で多くの方が戦地へ出征し、戦没者となりました。また、堺空襲などの被害により亡くなられた戦災物故者もいますが、それぞれの人数はどのくらいでしょうか。お答えいただきたいと思います。

◎健康福祉局長(竹下泰夫君) 本市から出征し、お亡くなりになられた戦没者は約6,500人、空襲など、戦争の被害により亡くなられた戦災物故者は約1,900人でございます。以上です。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 戦没者約6,500人、堺空襲による戦災物故者は約1,900人ということでした。

 続いて、大阪戦没者追悼式に堺市も参画して、共同実施で開催しているわけですけれども、堺市単独で55年間も続いてきたにもかかわらず、共同実施の開催を決めたのは永藤市長の判断でしょうか。いかがですか。

◎健康福祉局長(竹下泰夫君) 本市で単独実施を続ける上での課題等を踏まえ、共同実施に参画することを健康福祉局で判断し、最終的には本市として意思決定したものでございます。以上です。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 最終的にはね、市長の御判断というふうには思います。

 堺市単独から大阪府・大阪市との共同実施に変わり、参加者数がどのように変わったのか。また参加者数や来賓の範囲についてお答えいただきたいと思います。

◎健康福祉局長(竹下泰夫君) 本市単独で実施した令和元年度の追悼式では、参加者数は約250人、3団体共同で実施した追悼式では令和5年度の参加者数は約400人、令和6年度の参加者数は約360人でございました。

 御遺族の高齢化の影響もあって、全体としては参加者数は減少傾向となっております。なお、共同で実施した追悼式での堺市民の参加者数は把握しておりません。

 来賓についてですが、本市単独で実施した追悼式は堺市遺族会、本市市内関連団体、大阪府知事、関係国会議員、関係府議会議員、全堺市議会議員等でございます。また、共同実施した追悼式は大阪府遺族連合会、大阪市遺族会、大阪府内関連団体、関係国会議員、各団体の議会で福祉を所管する常任委員会に属する議員等でございます。以上です。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 御答弁の中で参加者数は減っているのはよく分かりました。そして、堺市民の参加者数は把握していないということですけれども、堺市の遺族の方々の参加は恐らくほとんどなかったでしょう。遺族の高齢化に伴い、共同開催したと、さきにありましたけれども、高齢化しているのに場所を堺市から遠い大阪市に変えれば、さらに参加者が少なくなるのは当たり前。そういう意味で、遺族として、参加する人は非常に少なくなったんではないかなというふうに思います。以前は堺市単独では250人の方が参加していたということでした。

 続きまして、堺市単独で実施した追悼式典の経費は幾らか。また、共同で実施した追悼式典の堺市の負担額は幾らか、それぞれお答えいただきたいと思います。

◎健康福祉局長(竹下泰夫君) 本市単独で実施した追悼式の事業費は、令和元年度175万9,000円、共同で実施した追悼式の本市の負担金は、令和5年度79万4,000円となっております。以上です。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 堺市単独で実施した場合は約180万円、細かい数字はもう丸くしました。共同開催の堺市負担額は約80万円と、100万円しか変わらないんですね。

 最後に市長に対して質問をしたいと思います。堺市民の戦没者や戦災物故者の追悼は、堺市単独で行うべきであって、共同で実施するものではないと思います。スクリーン11をお願いします。

 これは、先ほど答弁いただいた数字です。大東亜戦争による堺市民の戦没者は約6,500人ということでした。約6,500人の人が堺市から出征し、戦地に赴き、戦って命を落としました。家族のことを思い、我が国の自存自衛を考え、西洋列強からアジアの解放を考えて戦ったんだと思います。

 実は、私の祖父も、南海本線の湊駅から出征して戦地に行き、戦地で亡くなりました。遺骨は帰ってきていません。戦没者6,500人の1人です。戦没者はさぞかし生きて堺に帰りたかっただろうと、その思いは想像に難くありません。

 戦地で亡くした命、魂となって靖国神社や堺の家族の元に帰っていることでしょう。彼らの魂を安らげるところは、国のために戦ってくれたことを感謝し、追悼する場所は6,500人の故郷である堺以外には考えられない。

 また、昭和20年、米軍による堺空襲で亡くなった戦災物故者は約1,900人ということでした。軍需工場もない堺に、民間人の殺りくを目的としたB29による空襲・爆撃は明らかに国際法違反で、米国の犯罪と言ってもいい。私の母も5歳のとき、米軍の空襲に遭い、逃げ回ったと聞いています。

 1,900人の米軍に殺された方の無念を忘れてはなりません。その方々の魂を追悼するのも、堺以外にはないと思います。スクリーンもういいです。

 堺市以南の高石市、泉大津市、和泉市、泉佐野市などは、市の主催で戦没者追悼式を行っています。全部調べたわけではありませんので、大阪府内でも多くが市単独で追悼式を行っていると思います。

 事業によっては、効率化のため、大阪府・大阪市・堺市と共同で開催したほうがいいものもあるとは思いますが、しかし、堺市民の戦没者・戦災物故者の慰霊及び追悼は堺市単独で行うべきだと思います。

 そこで市長にお伺いします。現在、大阪府・大阪市・堺市と合同で行っている戦没者追悼式をやめて、元どおり堺市単独で行うべきだと思いますが、市長の御見解をお願いします。

◎市長(永藤英機君) さきの大戦において、犠牲となった方々に追悼の誠をささげ、平和への誓いを新たにする戦没者追悼式は重要と認識をしています。御遺族の高齢化に伴い、参加者が減少する中、戦没者や戦災物故者を追悼する場としての式典を維持するためには、共同での開催が望ましいと考えています。

 戦没者追悼式の共同実施は今後も継続したいと思いますが、引き続き堺市長として、お亡くなりになった方々を心より追悼し、世界の恒久平和を願って式典に臨みます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 市長から答弁もいただきましたが、共同開催をこれからも続けるという御答弁でした。

 私は堺市の市長は、市民の代表として、堺市で戦没者6,500人、戦災物故者1,900人を追悼すべきだというふうに思います。

 堺の戦没者・戦災物故者をわざわざ天王寺まで行って追悼する必要はありません。規模は小さくなるかも分かりませんが、フェニーチェ堺の小ホールでも十分だというふうに思います。

 令和元年度で250人の遺族は、それ以後は少なくなっていくでしょうけれども、しかし実際の子ども以外にも孫、ひ孫と続いているわけですから、そういう追悼式を毎年堺で行っているという姿勢が市政にとって大変重要だというふうに思います。

 私は、先ほど申し上げたとおり、遺族の1人でありますから、堺市で追悼式をして献花をしたいなというふうに思っています。

 日本のために命を投げ出した方々の慰霊や追悼を市長及びそれ以下、遺族でない方々も合わせて、それを感謝し、そして追悼する。国家のために命を投げ出して戦った人への感謝と慰霊がなければ、道義が廃れるというふうに思います。共同でやる、大阪市内でやったからそれで済むという話ではないというふうに思います。今先ほど答弁いただきましたが、どうか熟慮いただいて、来年から堺市が堺市単独で戦没者・戦災物故者追悼式を開催することを強く要望し、この項の質問を終わります。

 続けて、最後、SMIプロジェクトについて。その中でもSMI都心プロジェクトについてお伺いしたいと思います。

 時間が3分半と、もうほとんどありません。昨日、信貴議員のほうからSMIプロジェクトについていろいろと質問がありました。私がお聞きしたいのは、今日お聞きしたいのは1点。

 さきの3月議会におきまして、私はこのSMI都心プロジェクトを応援しました。その応援の理由は、堺都心部の魅力向上、2番目に堺区、西区にまたがる回遊性の向上による地域の活性化、そして3番目に万博に合わせて実証実験をして、自動運転の車両を走らせることにより、堺のプレゼンスが向上するであろう。その3点からSMI都心ライン推進事業は進めるべきだというふうに応援をしました。

 しかし、今回、残念ながら国の補助事業として採択が見送りになり、補助金が手当てされなくなった。

 そこでお伺いしたいと思います。2025年に大阪・関西万博が開催されます。今年度のSMI都心ラインの実証実験は、万博開催時に堺に来ていただいた方々に自動運転などの先進的な技術を見ていただける機会になると考え、堺市への誘客にもつながり、応援いたしましたが、補助事業の採択見送りの結果を受けて、万博時に実験はできるのか、お答えいただきたいと思います。

◎建築都市局長(休場理夫君) お答えいたします。SMI都心ラインにつきましては人口減少、また高齢化の進展、運転士不足などを背景としまして自動運転等の先進技術を活用し、公共交通の安全性や快適性、また利便性を向上させるほかに、バス運転士不足に対応しつつ、運行サービスの維持向上をめざすものであり、実現に向けて着実に取組を進める必要があると考えてございます。

 しかしながら、今回、国から補助事業の採択を見送るとの結果通知を受けたことで、大阪・関西万博開催時におけるSMI都心ラインの実証実験は難しくなったと考えてございます。以上でございます。

◆47番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(田渕和夫君) 47番水ノ上成彰議員。

◆47番(水ノ上成彰君) 昨日も議論がありました。市長は再議にかけてまでこれを進めるということでした。

 にもかかわらず、補助金が手当されないので万博には間に合わない。応援した私としては非常にがっかりしてます。応援しがいがない。

 今回のこの実証実験の補助金は、万難を排して取りに行かなきゃならないものでありました。それをこういうところで崩れるのは非常に残念だと思います。ただ、たくさんの全国から自動運転の応募があった。それに漏れたということは、全国的にこの自動運転は今からブームになるということですので、今回のことをしっかりと反省をした上で、来年度以降しっかり研究をして、予算案を精査の上、出していただきたいということを要望いたしまして、私の大綱質疑を終わります。 


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