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水ノ上成彰は堺市西区選出の堺市議会議員。

TEL. 072-263-0333

〒592-8348 堺市西区浜寺諏訪森町中3丁272-2

堺市議会報告 議会発言集CONCEPT

平成22年9月3日 大綱質疑

*地域経済の活性化策について
*自由都市・堺平和貢献賞について
*子宮頸がんワクチンの公費助成について
*小・中学校教室のエアコン設置について
*小・中学校における国旗の常時掲揚について

◆3番(水ノ上成彰君) (登壇)皆さん、お疲れさまです。大阪維新の会堺市議会議員団の水ノ上成彰でございます。プロジェクト堺から移籍後初めての大綱質疑です。よろしくお願いいたします。

 まず、本題に入る前に、現在行われております民主党代表選挙について一言申し上げたいと思います。9月1日から民主党代表選挙が始まりました。9月14日までに投票が行われ、民主党代表が選出されます。代表選挙に立候補した菅内閣総理大臣は、この代表選挙は日本の首相を選ぶ選挙だと言っていますし、小沢一郎前幹事長も代表に選ばれたら、内閣総理大臣になると言っています。民主党のポスターの見出しには、あなたが選ぶ総理大臣とあります。このとおり、民主党代表を選ぶということは、内閣総理大臣を選ぶことに直結しております。
 この代表選挙は民主党国会議員、地方議員、党員サポーターを有権者として、投票によって行われます。党員サポーターには在日外国人も含まれ、在日外国人も代表選挙の投票を行います。すなわち外国人が日本の内閣総理大臣を選挙で選ぶことになります。現在、日本においては永住外国人に対しても、国政選挙はおろか、地方選挙においても参政権を認めておりません。前回の本議会において、大阪維新の会堺市議会議員団とプロジェクト堺の共同で永住外国人に対する地方参政権付与に反対する意見書を提案いたしましたが、賛成少数で否決されました。しかし、これが国政の参政権であれば、恐らくほとんどの方に御賛同いただいたのではないでしょうか。永住外国人に地方参政権を与えても、国政参政権を与えるという方はほとんどいらっしゃらないと思うからであります。
 しかるに、日本の最高権力者である内閣総理大臣を実質決定する民主党代表選挙において、民主党の支持者であれば、永住資格を持たない、単に日本に在住している外国人でも、民主党党員サポーターであれば代表選挙で投票することができます。つまり、外国人の地方参政権や国政参政権を飛び越えて、内閣総理大臣を外国人が選ぶという国家の根幹を揺るがす憂慮する事態が起こっております。民主党が与党である限り、日本の総理大臣の選出に外国人が加わるという事態がこれからも続くわけであります。民主党が野党のときは問題にならなかったのかもしれませんが、与党になった今、民主党内で済む話ではございません。心ある民主党の議員の皆さんには、内閣総理大臣の選出に外国人が参加できないよう、代表選挙規則を改正するよう働きかけていただきたい。異例なお願いではございますが、ゆゆしき事態ですので、一言申し上げます。
 
それでは、本題に入ります。
 初めに、地域経済の活性化策についてお伺いいたします。
 2008年10月のリーマンショック以降、景気は大きく後退いたしました。平成21年度決算において、市税のうち法人市民税が大幅に落ち込み、平成20年度131億円から79億円と、52億円の減少、実に減少率は40%になっております。堺市は政令指定都市の中でも市税に占める法人市民税率が低く、なおかつ法人市民税の減少率も政令指定都市中3番目の悪さでございます。
 ちょうど2年前、私は大綱質疑で同じような質問をいたしました。そのときは経済は好調で、18年度の決算の法人市民税収入は127億円、19年度が135億円でしたが、その後、2年で大きく変わりました。堺市内における株式会社などの法人企業数は、平成19年度から21年度の3年間を通して1万7,000社余りと大きな増減はありませんが、そのうちの黒字会社は約7,600社から6,450社へと、3年間で1,150社以上が黒字から赤字へと転落いたしました。平成19年度は堺市の上位10社で、約40億円の法人市民税がありましたが、平成21年度は上位10社で10億円程度であり、中小企業だけでなく、大企業も非常に厳しい経営を強いられています。
 このような企業の置かれている状況を前提にお尋ねいたします。現在の本市の経済状況をどのように認識されているのか、また、このような状況に対して手をこまねいているわけにはいきません。地域経済の活性化策についてお答えをください。
 
次に、自由都市・堺平和貢献賞についてお尋ねいたします。
 平和貢献賞は木原前堺市長の肝いりで創設されました。2年に一度、この賞が選定され授与されます。今回、第2回目ですが、受賞者も決まり、10月28日に授賞式も行われると聞いております。私はこの賞についてはすばらしいものだとは思いますが、市民参加型ではなく、市民の方の認知度も非常に低いことから、2年前にこの賞自体が国内外の人にも認められるような、もっと充実した賞にするよう要望いたしました。
 そこで、お伺いいたします。第2回受賞者の選考形態についてお答えください。次に、選考内容について、なぜ公開しないのか、さらに今後の方向性についてお答えください。
 
続きまして、子宮頸がんワクチンの公費助成についてお尋ねいたします。
 子宮頸がんは、その原因はほぼ100%がヒトパピローマウイルスの感染であると言われています。このヒトパピローマウイルスは皮膚と皮膚の接触において感染し、多くの場合、性交渉によって感染すると言われています。子宮頸がんワクチンはヒトパピローマウイルスの感染を防ぐことによって、子宮頸がんを防ぐことができると言われています。
 そこでお尋ねいたします。まず、我が国の子宮頸がんの現状について、すなわち原因、発症者数、死亡者数を、また子宮頸がん予防のため、現在実施されている対策についてお答えください。
 次に、今回の補正予算に計上されている子宮頸がんワクチン接種の公費助成の内容についてもお答えください。すべてのワクチン接種には、死亡例を含む副反応があります。それはこの子宮頸がんワクチンについても例外ではありません。そこで、子宮頸がんワクチンの効果と危険性についてもお答えください。
 
続きまして、小・中学校教室のエアコン設置についてお尋ねいたします。昨日の共産党からの質問にもございましたが、重複するところもございますがお尋ねいたします。
 きょうも残暑が非常に厳しく、堺の予想最高気温は34度、来週の中旬まで最高気温は35度を超えると予想されております。ことしは史上最高の暑い夏で、大阪でも8月の平均気温は30.5度、最高気温が35度以上の猛暑日も、大阪では24日を記録しました。その中で、大阪の中でも堺は非常に暑い地域でございます。ことしは特別としても、ここ数年、冷夏と呼ばれる夏はなく、毎年、暑い夏に悩まされております。このような猛暑が続く中、児童・生徒を小学校、中学校へ通わせる保護者から学校にエアコンを設置してほしいという要望が相次いでいると聞いております。
 そこでお尋ねいたします。小・中学校教室のエアコン設置について、教育上の意義と、すべての小・中学校教室にエアコンを設置するとした場合の予算はどの程度かかるのか、そして、エアコン設置に取り組むのかどうかお答えをください。
 
最後に、小・中学校における国旗の常時掲揚についてお尋ねをいたします。
 堺市のほとんどの施設には、国旗が毎日掲揚されております。掲揚されてない施設の中に学校園がございます。本来なら小・中学校も堺市の施設でありますから、国旗の常時掲揚は当然であると思われます。また、小・中学校は教育の現場であり、学習指導要領及びその解説によれば、国旗及び国家に対して正しい認識を持たせ、それらを尊重する態度を育てることにより、日本人としての自覚を養い、国を愛する心を育てるとともに、生徒が将来国際社会において尊敬され、信頼される日本人として成長していくことが求められています。国旗・国歌を尊重する態度を身につけることが教育上重視されていることは言うまでもありません。そのことから、入学式や卒業式において、国旗を掲揚することが求められています。学校が市の施設であることから、国旗の常時掲揚が求められること、生徒が日本人として自覚を持ち、国を愛する心を育てることが求められることから、学校現場において国旗の掲揚が推奨されることをかんがみて、児童・生徒による毎日の国旗の掲揚は大いに有意義であろうと考えます。大阪市もそのような観点から、ことし4月よりすべての小・中学校において国旗の常時掲揚が実施されております。
 そこでお伺いいたします。国旗を常時掲揚することの教育的意義をお答えください。次に、国旗掲揚するための掲揚施設の設置状況についてお答えください。最後に、国旗の常時掲揚について、取り組むのか否か、お答えをいただきたいと思います。以上で1回目の質問を終わります。

○議長(松本光治君) これより答弁を求めます。

◎産業振興局長(戎野隆君) 地域経済の活性化策についてという中の、現在の本市経済状況の認識についてお答えをいたします。
 議員仰せのとおり、2008年10月のリーマンショックを端に発し、景気が激しく落ち込み、その中から一部改善のきざしが見えるという情報も入っておりますけども、なおデフレの影響や雇用の不安など、まだまだ不安定な状況にあります。さらに、ここ最近円高傾向による日本経済全体が景気の後退等、全般的に今後も引き続き厳しい状況が続くものと認識をしております。
 次に、地域経済活性化についてでございます。このような中、本市ではこれまで企業立地促進条例を初めとして、企業投資を促進してきた結果、認定ベースで約9,000億円の投資と、それに伴う約4,700人の雇用が見込めるなど、法人関連の税収増に寄与したところと考えております。また、今年度からは、都心地域の事業所設置を誘導するため、業務系事務所等に対し、一定割合の賃料を補助する制度を設け、法人の進出による地域の活性化や雇用の促進を図るとともに、民間事業者が高効率ボイラーや太陽光発電設備を設置、省エネ・新エネ設備等を導入した際に補助することで、設備投資を誘導するなど、地域の産業の活性化を図ってきたところです。
 このほか、地域の中小企業と大企業のビジネスマッチングや販路開拓支援を実施しているほか、中小企業と大学をつなぐ産学連携や企業間連携による競争力の強化事業に加え、各種の融資を実施し、市内企業のビジネスチャンス拡大を支援することで、産業の活性化を図っております。
 今後は現在策定中の堺産業振興アクションプランをもとに、新たな成長産業分野への進出や企業投資を促進するとともに、都市の集積を生かした内需型産業を育成、誘致するなど、地域経済を活性化し、雇用の創出と税源涵養に努めてまいります。以上であります。

◎市民人権局長(西正博君) 自由都市・堺平和貢献賞の第2回受賞者の選考経過についてお答えいたします。
 今回の選考につきましては、平成21年度当初に国内外合わせて500件の有識者や学術機関等に候補者の推薦を依頼し、21件の推薦がありました。この推薦のあった個人や団体について調査を行い、ことしに入ってから、調査に基づき作成いたしました選考資料をもとに、上田正昭京都大学名誉教授を委員長とする選考委員会で、2回にわたって御審議いただき、その選考結果の報告を受けて、この7月末に市が受賞者を決定し、発表したところであります。
 次に、賞の選考内容の公開をしてはどうかということについてお答えいたします。
 選考委員の自由な議論や意思決定を担保するということ、また、候補に挙がった個人や団体の方々のそれぞれすばらしい活動に御迷惑をかけるおそれがあることといったことから、選考内容の公開については考えてございません。
 次に、賞の今後の方向性についてお答えいたします。
 この賞は地方自治体の中でも数少ない取り組みであり、また、選考委員の方々も日本でも有数の平和人権分野の権威である方たちであります。このような特性を生かしまして、平和と人権を尊重するまち・堺を象徴する取り組みとして、回を積み重ねるとともに、積極的なパブリシティー活動を展開し、市内外に定着するよう努めてまいりたいと考えております。
 また、あわせて回を重ねる中で、実施方法等につきましても、庁内外からの御意見も聞きながら検証を行い、より発信力の強い魅力ある賞としてまいりたいと考えております。以上でございます。

◎健康福祉局長(西出茂春君) 子宮頸がんワクチンの公費助成についてお答えをいたします。
 子宮頸がんの現状につきましては、平成20年の統計情報によりますと、我が国におきましては1年間に約1万5,000人の女性が罹患し、約3,500人が亡くなっていると聞いております。近年では30歳代の女性のがんによる死亡原因の第1位を占めるなど、若年層における罹患率が高まっておりますが、ワクチンにより予防できるがんとして注目されているところでございます。
 本市では、子宮頸がんの対策としまして、早期発見、早期治療の観点から、厚生労働省の指針に基づき、20歳以上の偶数年齢の女性を対象に検診を実施しております。平成21年度におきましては3万1,803人の方が受診され、受診率は22.9%となっております。また、今年度の当初予算では2億9,330万7,000円の予算を確保し、検診の実施と受診率の向上に取り組んでいるところでございます。
 次に、子宮頸がん予防ワクチンの接種費用の公費助成の内容でございますが、これにつきましては、中学生を対象に半額相当分として、1回当たり7,000円を助成する予定でございます。
 子宮頸がんの発生には、主にヒトパピローマウイルスの感染が関連しているとされておりますが、100種類以上存在するこのウイルスの中に、感染力の強い15種類のハイリスクタイプがあり、このワクチンはそのうちの約60%を占めると言われる16型及び18型に効果があると言われております。また、感染予防の効果は10年以上と予想されておりますが、がん予防のためにはワクチン接種だけでなく、定期的な検診が重要でございます。
 ワクチンそのものの安全性に関しましては、国において承認されたものであること、欧米諸国を含めて100カ国以上で承認され、数年にわたって接種の実績があることなどが挙げられますが、一般的な予防接種と同じく、時には発熱、発疹等の副反応を生じさせることがあり、ごくまれに重篤な状態になることも考えられます。このような事態を防ぐため、本市としましては、個人の健康状態について医師とよく相談した上で接種を受けていただきたいというふうに考えております。
 本ワクチンの接種につきましては、任意接種であり、公費助成を実施するにあたりましては、市民の皆さんが接種の判断を行いやすいよう、十分な情報提供に努めてまいります。以上でございます。

◎教育次長(原田勉君) 小・中学校教室のエアコン設置についてお答えいたします。
 本市には市立の小学校が94校、中学校が43校ございます。教室数につきましては、小学校の普通教室1,738室、特別教室943室、中学校の普通教室703室、特別教室700室を保有しております。小・中学校におけるエアコンの設置状況でございますが、保健室、コンピューター室及び管理諸室には既にエアコンを設置しております。なお、すべての普通教室には壁かけ扇風機を1教室当たり2台設置しておるところでございます。
 教室へのエアコン設置による教育上の効果といたしましては、子どもたちが授業に集中しやすいなどの効果が期待できるものと考えられます。エアコンをすべての教室に設置する場合の工事費用につきましては、概算で約145億円程度の試算額となり、加えて維持管理経費も毎年必要となるものと考えております。
 学校施設の整備につきましては、子どもたちが安心して安全な学校生活を送ることができるように、現在最重点施策として学校施設の耐震化に取り組んでいるところでございます。また、老朽化した外壁の改修や大規模なトイレの整備等も緊急の課題としてとらえており、今後取り組んでいかなければならないと考えております。
 このような多岐にわたる学校施設整備の緊急かつ重要な課題がある中で、教室へのエアコン設置につきましても、課題の一つとしてとらえておりますが、昨今の地球温暖化の傾向や環境への配慮等総合的に見きわめてまいりたいと考えております。以上でございます。

◎教育次長(石井雅彦君) 国旗を常時掲揚することの教育的意義についてお答えします。
 学習指導要領におきましては、学校、社会、国家など集団への所属感を深める上でよい機会となることから、入学式や卒業式などの儀式的行事においては、国旗を掲揚すること、また、その他児童・生徒及び教職員が一堂に会して行う行事等について、各学校がその実施する行事の意味を踏まえて判断し、国旗を掲揚することと示されております。
 学校教育における国旗掲揚については、学習指導要領の趣旨にのっとり、学校行事等で国旗を掲揚することが児童・生徒に国旗の意義を理解させ、これを尊重する態度を育てることにつながるととらえております。
 また、市の施設としての学校園での常時掲揚については、市民が国旗に親しみ、理解を深めるという意味がございます。掲揚施設の設置状況についてですが、小・中学校につきましては、校庭に掲揚ポールが3本ある学校は、小学校6校、中学校4校、2本ある学校は、小学校30校、中学校8校、1本ある学校は、小学校52校、中学校24校、校舎屋上等に設置されているものの、校庭に掲揚施設のない学校が、小学校6校、中学校7校となっております。
 国旗の掲揚の現状ですが、本市立小・中学校では学習指導要領の趣旨にのっとり、入学式や卒業式において、すべての学校で国旗を掲揚しております。また、その他の学校行事等における国旗の掲揚についても各学校が判断し、国旗を掲揚しております。
 国旗掲揚については、今後も学習指導要領の趣旨を踏まえるとともに、市の施設としての学校園での国旗掲揚については望ましいと考えており、種々の環境整備に取り組んでまいります。以上です。

◆3番(水ノ上成彰君) 議長。

○議長(松本光治君) 3番水ノ上成彰議員。

◆3番(水ノ上成彰君) 御答弁ありがとうございました。
 初めに、地域経済の活性化についてですが、本年度の法人市民税の当初予算は77億8,000万円と、21年度決算並みの法人市民税が計上されておりますが、景気が上向いている感はなく、本年度の法人市民税はさらに下がる可能性があると思います。企業収益の悪化は、当然、企業で働く労働者の給料にも影響してきます。平成20年度の堺市内の給与取得者数は約28万人、給与収入総額は1兆3,180万円余りでございましたが、21年度は約28万2,000人、収入総額は1兆3,230万円と労働者も給与収入総額も微増いたしました。しかし急激に企業収益が悪化したことから、これからは労働者数の減少、給料収入総額の減少も予想され、それが消費の限界を招き、さらなる景気の悪化も予想されると思います。
 御答弁いただいた施策、企業立地促進条例により、企業促進を当初、促進または賃料の補助、設備投資の誘導など、積極的な取り組みについては評価しております。しかし、徐々に効果も薄くなってきた、このようにも思います。これからは企業は二番底という現実にも直面していかなければならない事態が来るかもわかりません。これらを上回るような施策を断行してもらわなければ、堺の製造業、建築業などは、ますますか細くなっていきます。現在においてこれといったビッグプロジェクトがなく、大企業、中小企業とも、先ほど申し上げたとおり疲弊が顕著ですので、対策をよろしくお願い申し上げて、この質問は終わりたいと思います。
 
続きまして、自由都市・堺平和貢献賞についてですが、御答弁をいただきましたが、広報さかいにも掲載はされているものの、市民の皆様の間では第1回目よりも盛り上がっていない気がいたします。例えば今回の選考についても御答弁があったように、国内外合わせて500件の候補者の推薦を依頼したということですが、返答は21件でございました。2年前も36件しか返答がございませんでした。そのときも非常に返答が少ない、どうなっているんだという話をいたしましたが、今年度はさらに推薦数が減ったことが、この平和賞の認知度が低いことを物語っているというふうに思います。
 推薦数が圧倒的に少なく、しかもどのような方が推薦されているのか全く公にされず、選考委員が非公開の場で3名を選び、結果だけを公表する、それでは盛り上がりのしようがありません。せめてどのような方が推薦され、その中で堺はなぜこの方に大賞を与えたのかというような情報発信をすれば、少しは市民の関心が増してくると思います。
 今回、堺版事業仕分け、みんなの審査会が行われました。平和貢献賞も事業仕分けの対象として、一度市民の声を真摯にお聞きする場をつくったほうがよいと思います。私はこの賞も今後も存続させるならば、先ほど申し上げたとおり、市民参加型、市民もその平和推薦者に対して何らかの意見を言う、そういう参加型の賞にするしかないと思います。今までのやり方のままでは、じり貧となって、やがてこの賞は取りやめという決断もするときがあるかもわかりません。以上、御検討をお願い申し上げて、この質問は終わります。
 
次に、子宮頸がんワクチンの公費助成についてですが、まず、子宮頸がんワクチンの効果と危険性についてまとめて申し上げたいと思います。
 まず、子宮頸がんワクチンの効果ですが、御答弁でもありましたが、ヒトパピローマウイルスは、現在確認されているだけで100種類以上あり、そのうち子宮頸がんの発がん性が高いのは15種類と言われております。日本人の子宮頸がん患者から見つかる発がん性ヒトパピローマウイルスの60%が16型と18型で、この2種類のウイルスの感染を防ぐために接種するのが子宮頸がんワクチンですが、残りの40%については、このワクチンはききません。また、既に性交渉などで発がん性ウイルスが感染している場合は、ウイルスを抑制する効果もございません。つまり、子宮頸がんワクチンが効果があるのは、ヒトパピローマウイルスに感染していない女子のうち、60%のみである、その効果についても製造元の英国、グラクソ・スミスクライン社によれば、予防効果がどのくらい続くのか、追加接種は必要かについては、まだ不明であり、同社は半年に3回の接種で最長6年程度は効果があるとしているにすぎません。

 一方、子宮頸がんワクチンの危険性ですが、まず、子宮頸がんワクチンにはアジュバンドという免疫増強剤が添加されております。この添加物がもたらす人体への長期的な影響については、いまだ実験段階にあって、不妊症などを引き起こす可能性があると言われています。現在日本で承認されている子宮頸がんワクチンは、イギリス製のサーバリックスのみで、アメリカ製のガーダシルも現在承認申請中ですが、これらの輸入ワクチンにはアジュバンドが含まれており、このアジュバンドがなぜ危険視されているかは、犬などのペットの避妊薬として使用されているものであり、人間に対してそれが不妊を起こすかどうか判明していないことになります。また、発がん性のヒトパピローマウイルスに既に感染している女性が、子宮頸がんワクチンを接種した場合、ウイルスは抑制されるどころか、かえって増殖を活発化させ、かえって子宮頸がんになる確率が高くなるという報告もございます。

 そして、先ほどの質問で申し上げたとおり、すべてのワクチン接種には死亡例を含む副反応がございます。それはこの子宮頸がんワクチンについても例外ではありません。事実、アメリカ、オーストリア、ドイツ、イギリスで子宮頸がんワクチン接種後、数例死亡が確認されています。ただし、製薬会社はいずれもワクチンと死亡は無関係だと言っておりまして、認めておりませんが、ワクチン接種後数日以内の死亡は間違いありません。
 以上、子宮頸がんワクチンの効果と危険性について申し上げました。効果はごく限定的であるにもかかわらず、危険性はいまだに判明しておらず、厚生労働省が認可したとしても、手放しで安全とは言えないものでございます。
 
 そもそも子宮頸がんは、がんの発生率が極めて低いがんである。発がん性のあるヒトパピローマウイルスには、女性の8割の人が一生に一度は感染していると言われておりますが、ほとんどが自身の免疫により治癒することから、ヒトパピローマウイルス感染者ががんを発生するのは0.1%程度と言われています。子宮がんはがんになる前の異常な細胞、前がん病変からがん細胞化するのは数年から十数年と長い時間かかるので、定期的に子宮がんが子宮頸がん検査を受けていればほぼ100%治療できるということです。そのことから、子宮頸がん検診を受診することが最も有効な予防と言われておりますが、先ほどの御答弁でもございましたとおり、堺市の受診率は22.9%と非常に低く、これが欧米では70%前後が検診を受診していると言われております。そういうところからも、非常に低い受診率です。
 これにも御答弁にございましたが、全国で1年間に1万5,000人の女性が罹患し、約3,500人亡くなっていることでしたが、そのほとんどが定期検診を受けず、子宮頸がんが発見されたときは既に手おくれという状態であったと聞いております。ですから、まず20%台という低い定期検診率を上げること、二十以上のすべての人が受診することが何よりも重要、現在子宮頸がんは2年に1回、500円自己負担の検診ですが、性交渉を通じて感染するがんであることから、毎年1回の検診に変更すれば、効果がさらに上がると思われます。現在、子宮頸がんの低年齢化が心配されておりますが、それならば、現在二十で受けられる子宮頸がん検診を18歳からすることも重要な予防と考えられます。

 さらに私が心配するのは、ワクチンの公費助成の対象が中学1年生から中学3年生の女子ということでございます。非常に若い世代に安全が確立されていないワクチンを接種するということ、中1から中3という若い世代に行うのは、まずワクチン接種ありきではなくて、学校において正しい性教育を行うこと、性交渉を持つことにより子宮頸がんになる可能性があるといった以上は、しっかりした人間関係を築くまでは、そういうことを控えることも教えることが重要だと思います。そして二十になったら、毎年子宮頸がん検診を検診することで、子宮頸がんは完全に防ぐということも教える、この教育を行うだけで、子宮頸がんになる確率は大幅に減少すると考えられます。
 そもそもこのようなワクチンは、本来、医療として定期検診が確立していないような国において、がんの発生を抑制するために接種されるものでございまして、日本のように学校教育が充実し、定期検診の制度が確立している国では、特別な事情を除いては、ワクチン接種を控えるほうが懸命であろうかと思います。
 今回の補正予算において、堺市が半額補助を打ち出しているということは、このワクチンの接種を推奨すると思われても仕方がございません。万が一、将来不妊や死亡がワクチン接種と何らかの因果関係が判明し、薬害と認定されたとき、行政はその補償に耐え得るのか、大阪府内で他の市に先駆けて、今回子宮頸がんワクチンの公費助成を行うということですが、制度として、こういう半額補助は整備していても、慌てて堺市の市民に接種するのではなく、ワクチンの安全性が確立されてから、徐々に進めていくことが懸命だと考えます。
 御答弁の最後にあったように、市民の皆さんが接種の判断を行いやすいよう、十分な情報提供を行うということでしたが、ワクチンの危険性を十分に説明した上で、それでも接種したいというのであれば、あくまでも自己責任において接種していただくことを求めるべきであると思います。この子宮頸がんワクチンの公費助成は、慎重にも慎重を重ねた上で進めていただきたいことを要望して、この質問は終わります。

 小・中学校教室にエアコン設置の件でございますが、9月1日、2学期の始業式がございました。地元の中学校にどれほど暑いか視察にいってまいりました。廊下はまだ我慢できるとして、20坪から25坪の教室に40人近い中学生がおりましたが、東側の窓はあいていましたが、日差しがきつく、カーテンを閉めているため、風はほとんど入ってきません。確かに天井に扇風機が2台回っておりましたが、熱い空気をかき回しているだけで、涼しさなど感じることは全くありませんでした。そのような教室で、生徒はタオルで汗をふきながら授業を受けておりました。私も教室の中に入りましたけれども、5分もおれば汗が流れてきて、これを1時間、50分ですか、じっと座ってやるというも、先生が言っておられましたけど、業みたいなものだというふうにおっしゃっていました。なるほど、まあ、そういうことであると、1時間あの部屋に座って授業を受けていただいたら、あの暑さがわかると思います。
 政令指定都市の中では、川崎市、京都市、さいたま市にはエアコンが設置されていると聞いております。大阪府内でも枚方市、高槻市、茨木市、摂津市、大東市、門真市などが小・中学校にエアコンが設置されると聞いております。すべてを調べたわけではございませんけれども、授業日数確保のために、夏休みも授業をしている学校もあるそうでございます。エアコンを設置している市と設置していない市、学習環境の違いは学力に大きな差が出ているというふうな報告もございます。
 御答弁では、すべての特別教室を含む小・中学校教室にエアコンを設置した場合、145億円の予算が必要ということでしたから、一度にすべての学校園に設置というわけにいきませんが、1教室当たり200万円から300万円必要ということですので、一度すべての学校を調査し、日当たり、または風通しなど、学校により事情がそれぞれ違うでしょうから、優先順位をつけて実施に向けた計画を立てていただきたいと思います。
 先ほど御答弁にもございましたとおり、耐震化、その他の壁の補強なども重要なことはわかりますけれども、毎年の猛暑の中、授業を受ける児童・生徒のことを思うと、これ以上我慢を強いるのは酷だと思います。詳細については、また委員会においても議論するとして、教育長及び市長、ぜひよろしくお願いを申し上げます。
 
 最後に、小・中学校における国旗の常時掲揚についてでございます。国旗の常時掲揚については、市民が国旗に親しみ、理解を深めるという意義を認める御答弁がありましたが、教育的意義については、直接的な御答弁はございませんでした。学習指導要領では、常時掲揚してはならないという取り決めはないのですから、入学式、卒業式、その他行事のときのみならず、常時掲揚するということは教育的見地から、より大きな意義があると思いますので、もっと積極的に、前向きにお考えになったらいかがかと思います。
 例えば各クラスごとに一組ごとに担当を決めて、掲揚を持ち回りにし、毎朝、児童・生徒は時間を決めて掲揚、また夕方決まった時間に降納し、きっちり日の丸を畳んで、次のクラスに渡す、このようなことが毎日行われれば、国旗に対する敬意、どなたも子どもたちが持つことができると思います。
 先ほども申し上げたとおり、大阪市では4月1日から全小・中学校で国旗の掲揚がなされております。これは大変画期的なことではありますが、聞くところによりますと、雨でも24時間上げたままで、国旗は汚れていると聞いております。大阪市のやり方は、逆に国旗を粗末に扱っているのではないかという印象も受け、感心できないところもございますが、それはこれから改善していくという大阪市会議員の言葉もございました。とにもかくにも、すべての小・中学校で常時国旗の掲揚をしたことは、大きな一歩であると感心をしております。
 堺でも小・中学校の国旗の常時掲揚に一歩進めていただきたい。聞くところによりますと、現在、堺市の小学校で50校、中学校で9校が毎日校旗を生徒みずから掲揚し降納しているそうです。毎日国旗を掲揚する下地が既にできている学校があるということでございます。先ほど施設の話もございましたが、グラウンドにポールが立っていない学校も幾つかある。子どもたちが実質上、校旗を掲揚できないところもあるそうです。こういうところは一刻も早く改めていただいて、すべての学校において、子どもたちみずからが校旗または国旗を掲揚するような施設の整備をしていただきたいと思います。
 御答弁にもありましたが、学校園は市の施設である以上、国旗の常時掲揚は望ましいことですし、児童・生徒が毎日の国旗の掲揚に携わることは、学習指導要領の教育上の見地から、決して逸脱したものではなく、学習指導要領が期待をする国を愛する心を養う上でも有効であり、なおかつ自国の国旗に敬意を払うことを通じて、他国の国旗にも敬意を払う心を養うことにつながることは明白だと思います。これ以上の議論も先ほどと同じように文教委員会のほうに譲りたいと思いますが、何とぞ施設面、また教育面において、前向きに御検討いただくことをお願い申し上げ、本日の私の大綱質疑を終わります。

バナースペース

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