○水ノ上委員 プロジェクト堺の水ノ上です。よろしくお願いをいたします。私は、総務費のところで取り上げましたが、堺女性大学の運営についてご質問をいたします。
堺女性大学の企画運営は、本来、堺市が直営で行うような公益性の高い事業と思われますが、平成8年までは、堺女性団体協議会が企画運営を堺市から委託さ
れており、平成9年以降は、堺女性大学企画運営委員会が引き継ぎ、企画運営にあたっております。すべて市民の税金が投入されて運営されており、しかも公益
性が高いので、堺市が直営で行うのと同等の透明性が確保されるべきだと考えております。
堺市が委託する事業の中で、1社随契で委託されている任意団体等は30団体ほどありますが、堺女性大学の運営はその中で最も大きく、年間委託料も
5,300万円と巨額です。しかし、任意団体の特性上、会計上の透明性は低く、外部からは厚いベールで閉ざされているように思います。厚いベールというの
は、任意団体で1社随契の委託契約で、しかも確定払いの委託先については、外部監査及び監査委員監査は及ばない。情報公開条例の範囲外であり、所管課は履
行確認のみで、また、議員の調査権は及びません。任意団体の積極的な情報開示を待つしかありません。この決算委員会の総務費のところで、堺女性大学企画運
営委員会の情報の閉鎖性を指摘いたしました。
そこで本日は、所管課である女性センターが保持している書類だけを頼りに、一体女性大学の運営でどういうところに疑問があるのか、本来ならば、所管課が
気づき、解明しなければならないことですけれども、私なりに整理し、今後の運営、予算編成などの参考にしていただきたいと思います。
なお、今回の委託取引の中で、堺女性大学企画運営委員会を取り上げましたが、ここだけが問題であるとは私は思っておりません。金額が最も大きいから取り
上げているわけでありまして、むしろ委託のシステムや担当部局の姿勢に問題があると感じております。総務費のところで財政局長へ、任意団体の委託契約は問
題があるのではないかとの質問に、担当理事は、現行で問題ないとお答えされましたが、この感覚にこそ問題があると思っております。質問の最後に、財政局長
のご意見もお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
さて、それでは質問に入ります。所管課である女性センターにおいては、女性大学運営の予算の要求の積算をどのような方法で行っておりますか。直営の場合
は、前年度の実績の評価をもとに予算要求することになっております。このような手続は踏んでおられますか。ちなみに、平成11年から15年までの5年間の
委託料は、11年が5,323万円、12年が5,285万円、13年が5,317万円、14年が5,318万円、15年が5,318万円と、ほぼ同額で推
移しております。館長、お答えください。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 堺女性大学事業は、男女平等社会の実現に向けて、市民が学習により培った能力や自己啓発を通じて、女性の地位
向上と社会参画を実現しようとするものであり、行政課題解決のためのジェンダー研究を初めとする教養講座とコース別講座の内容及び講座数を定めておりま
す。したがいまして、積算としましては、その内容に応じた講師や従事者等の人員等について、毎年、基礎単価から計算を行っているところであります。以上で
ございます。
○水ノ上委員 私は、前年度との比較は、実績の評価はしていないかというご質問をいたしました。どうですか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 先ほども申しましたように、前年度の収支予算書によって翌年度の予算要求の積算を行うということではありませ
ん。質問、同じ答えになりますが、予定する堺女性大学の事業内容に沿った仕様書に基づき、市の予算要求基準価格表や、他市の女性施設の情報などを参考に、
これまでの実績などを勘案しながら積算を行っているところであります。以上でございます。
○水ノ上委員 この大学は、公益性が高い事業と思いますので、予算が足りているのかということも含めて、実績の評価は当然必要と私は考えています。前年度
実績が評価できない状況があるのではないかと私はそのように思っています。平成13年度までは、実績報告として金額が記入された事業実績報告書が提出され
ていました。
これは平成13年度まで提出されておりました事業実績報告です。このように金額単位でしっかり書かれております。見積書とほとんど一緒のところもあるん
ですけれども、これに対しまして、14年度より事業完了報告書は極端に簡素化され、金額は全く検査されなくなっております。14年度以降の事業実績報告書
ですが、このような、金額は全くなくて、どういう事業が何個されたかという、こういう手書きの実績報告書1枚だけの提出をされております。
そこでご質問いたしますが、平成13年度から14年度にかけて、このような事業実績報告書が簡素化された理由は何かありますか、お答えください。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 堺女性大学事業は、女性問題に関する豊富なネットワークや、知識を有する堺女性大学企画運営委員会に委託して
実施している事業でございます。その内容は、本市の仕様書に基づき、同企画運営委員会が企画立案した見積もり内容が予定価格内であれば、双方合意において
契約を行う確定払いの委託契約となっております。したがいまして、本市において、仕様書に基づく事業内容の履行がなされているのかを確認を行うことが重要
であり、その点は、講師や講座内容につきましても、業務日誌や部屋別使用状況等により日々確認できているところから、収支明細書の添付をあえて求めてはお
りませんし、本市の事務処理のルールからも、提出を求めるものではないと考えております。以上でございます。
○水ノ上委員 収支報告書の提出を求めてないということですけれども、13年度までは求めてしっかりと提出されておりました。わざわざ14年度からなくす
必要はありません。ディスクロージャー、情報公開の時代でプラスアルファはいいですけれども、これは情報公開が非常に後退しているように私は思います。生
涯学習部長にお聞きいたしますが、このような簡潔な事業実績報告書への変更は、部長により指示されたということを聞いております。報告書としての精度は明
らかに後退していると私は思います。金額の妥当性のチェックや、それに続く事業の評価を放棄しているのではないかと思いますが、部長、お答えください。
○古賀生涯学習部長 委員がご指摘のように、資料の変更を求めましたのは、私が昨年に変更を求めたものでございます。まず検査ということにつきましては、
この事業が、いわゆる仕様書どおりになされているのかどうかということを確認するためのものでございます。そういう意味で申し上げますと、金額だけで、私
どもは金額を確認するものではございません。いわゆる事業が何回なされたとか、あるいは報告がなされているとかいうことを確認するためのものでございます
ので、そういう意味で、こちらの書類の方がそれの確認をできるものであるということから、添付資料の変更を指示したものでございます。以上でございます。
○水ノ上委員 財政にお尋ねいたしますが、5,300万円の委託事業の事業完了報告書は、この程度の報告書1枚でいいんでしょうか、お答えください。
○吉浦財政課長 事業完了報告書につきましては、金額の多寡によるものではなくて、その内容によるものであると思っていますから、これで検査の事業の内容が確認できるものであれば、これでいいものだというふうに考えております。以上です。
○水ノ上委員 この件については、後でもう少し議論したいと思います。ここではこれでとめます。
金額が記載されました事業完了報告書が添付されているのは13年度までですので、11年度、12年度、13年度の事業実績報告書を手がかりに、その妥当
性を検討したいと思います。そこから15年度も類推できるかもしれません。例えば女性大学には教養講座というものがあります。必修講座的なものですけれど
も、年間に毎年、127講座行っております。平成13年度を例にとると、講師に対する謝礼金は、見積書も収支報告書も年間127講座で、単価2万
5,000円を掛けて317万5,000円が計上されております。ちょっと見せます。手前が見積書で、上の方が事業完了実施報告書です。このように教養講
座について見ましたら、127講座掛ける2万5,000円で317万5,000円が、見積書も実績報告書も書いてございます。Aというのが見積書で317
万5,000円、2万5,000円掛ける127講座、Bというのが実績報告書で同じく金額が上がっております。ただし、女性大学一般教養講座の月別の予定
表というのがございます。これ、127講座、どういう事業をやったかという、これは予定表、報告書なんですけれども、それを見ましたら、その中には、市職
員などの謝礼の発生しない講師が多数講義を行っております。私が数えたところ、平成13年度でいえば、25講座が市の職員等の公務員でした。その中には、
館長、あなたも講座を講義されております。念のためにお聞きいたしますが、館長、あなたは講師謝礼を受け取っておりますか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 当然として受け取っておりません。
○水ノ上委員 地方公務員法第38条では、公務員は講師謝礼は受け取れないということですから当然だと思います。しかし、この報告書では、講師をした公務
員にも講師謝礼を払ったことになっています。事業報告書では127となっています。127のうち数なんです、25講座というのは。この点について、どのよ
うにご説明いただけますか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 委員お示しのその年度、昨年度の15年度は142回、教養講座をしております。127回よりも以上に教養講座をしておるというふうにきちんとしるしておきました。
○水ノ上委員 平成15年度が収支報告書は出てないから、私は13年度で今お聞きしているわけです。13年度は、たしか128か9、講座ありました。
127とほぼイコールです。そのうちの25が公務員、講師謝礼の発生しない公務員の講義でした。このつじつまはどういうふうに合わせますか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 講師料2万3,000円につきましては、あくまでも単価積算の範囲にとどまるものであり、これをもって、無
論、仕様書どおりの内容と同等の事業が履行されているということが前提でありますが、業務履行にあたりましては、業務目的達成のために、実際上、その額で
は呼べない講師の方もおられるということも聞いております。むしろ、その範囲の中でやりくりしていることは、同委員会のノウハウによる範囲内であると認識
しております。最終的には、完了報告書に仕様書の回数となっていればよいと考えております。以上でございます。
○水ノ上委員 見積書でしたらね、1年間の講義を2万5,000円のものを127回するというのでわかります。事業完了報告書に書いてる限りは、127講
座2万5,000円で行ったというふうに報告されているんです。今のおっしゃるように、例えば講師が、10万円かかる講師がおった、5万円かかる講師が
おった、1万円の講師がおったとすれば、そのとおり書くのが事業完了報告書です。違いますか、館長。
○西生涯学習部次長 先ほど来、委員いろいろとご意見いただいております。ただ、我々はこの事業そのものが、やはり行政課題そのものであると認識してござ
います。そのためには、この事業の中身が我々の望んでいるとおり履行されているか、まず第1点、その確認が第一であると考えております。以上でございま
す。
○水ノ上委員 事業完了報告書は、どのように検査されています。このような検査、どの講師が幾らかかったか、また127講座あったけれども、実際お金がか
かったのは102講座、127からマイナス25で102講座ですけれども、そしたら、そのとおり報告するのが当たり前じゃないですか。
ちなみに11年度は29講座が公務員等の講師謝礼が発生しないもの、12年度は23講座になっています。しかし、この3年間、11年、12年、13年と
も127講座で単価2万5,000円が支払われたようになっています。このようなことに今まで疑問を感じられたことありませんか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 この間、資料をお示しいたしましたときに、11年度、12年度につきましては、まだまだ記載漏れのところがありますということを前もって委員にお話したと思います。
○水ノ上委員 このようなね、内容がわからないことがあるから、14年度、15年度以降もしっかり収支報告書を出させてチェックをしなければならない。そ
れを部長がみずから、先ほどお見せした手書きの簡単な報告書で済ませてるから、こういうことになるん違いますか。私は部長ね、このようなつじつまが合わな
くなってきたから、あえてあのような簡単な報告書にしたんじゃないかとまで疑ってるんです。いかがですか。
○古賀生涯学習部長 今、委員ご指摘がありました。私が事実を隠すための方法としてそういう書類に変更させたのではないかというご趣旨のご質問でございま
すけれども、私は、そのようなつもりは一切ございません。いわゆる仕様書どおりに書類ができているのかどうか、これを確認するのは、この明細よりも新しい
書類の方が明らかに確認するのに適している書類であるというふうに理解し、また、その方が適切であるということの判断から書類を訂正を指示したものでござ
います。以上でございます。
○水ノ上委員 13年度までの事業完了報告書で、私が今申し上げたような観点から検査されたことはありますか。
○西生涯学習部次長 何度も同じような答弁で申しわけございませんけども、我々、仮に何か、委員おっしゃるように、疑念を抱かすということであれば、これ
は我々非常に残念に思っております。もし何かあれば、我々自身がご指摘より先に調査すべきであることはもちろんのことでございます。以上でございます。
○水ノ上委員 ここでとまっておいても時間がたちますので、次に移ります。
ところで、教養講座の127回の中には、議員も毎年10数回講師として登壇しております。例えば13年度は13回講義を行っております。議員に対しては講師謝礼は払われていますか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 払っておりません。
○水ノ上委員 払われていないということですが、この事業報告書を見たら、議員も含めて127のうち数ですから、127×2万5,000円払われたという
ふうに見られても仕方ないんですよ、これ、この事業完了報告書では。私は、疑問と思っておりますのはね、事業実績報告書の他のすべてが正しいとしたら、謝
礼金を払ってない市職員など25コマと、議員の13コマ足した38コマ、2万5,000円に掛けて95万円が余剰金として残ってる可能性はあるんじゃない
ですかと聞いたんです。総額で317万5,000円が使われてるかどうかわかりませんが、今申し上げたとおり、積み上げでいけば、2万5,000円×89
講座、38講座はしてないことになる。95万円は余ってるんじゃないかと、このように思うんですけど、いかがですか。
○西生涯学習部次長 実際問題として、我々そこまで調査はしてございません。しかしながら、あくまでこの事業の目的のために、女性大学事業を実施していただいています。余っているようなことはないと考えております。以上です。
○水ノ上委員 ないと考えているんじゃなくて、これは公益性の高いものですから、利益は出てないはずです。ですから、きっちりとした運営をしていただくい
うのが前提、ですから、13年度までのこのような報告書で検査が終わったというのは非常に私は問題だと、このように思っています。
そもそも単価2万5,000円、今は2万3,000円ですけれども、この単価の根拠は何ですか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 その見積書は委託先から上がってきた見積書でございます。
○水ノ上委員 いえいえ、2万5,000円の根拠はどういうところにあるかと聞いてるんですけれども。
○西生涯学習部次長 我々、当初、この事業のための積算をいたします。その積算につきましては、予算計上する上での、いわゆる堺市の一般的な規定といいま
すか、その当時でございましたら、教授クラスが2万5,000円、例えば助教授でしたら、当時1万8,000円だったと思います。現在はそれぞれ2万
3,000円もしくは助教授の場合は1万7,000円、そういったことが一つの予算上の積算の根拠であると、我々はそれに基づいて予算上積算してございま
す。以上です。
○水ノ上委員 財政が持っている予算要求事務説明資料によれば、講師謝礼金は1回につき、教授クラスが今では2万3,000円、前までは2万5,000円
となっておりました。教養講座の月別の予定表を見れば、堺女性団体協議会の各部の部長さんが多数講師をされています。例えば堺女性団体協議会文化部や女性
問題対策部や国際平和研究部などですが、これらの部長は事業実績報告書によれば、これによれば、大学の教授クラスの講師謝礼2万5,000円が払われてい
ることになりますけれども、堺女性団体協議会の部長は大学の教授クラスと同等に評価されているんでしょうか。
○西生涯学習部次長 あくまで一つの基準としての財政の指標ということでございます。実際上、本来、我々も考えてますけども、格付するというのはいかがな
ものかと、これは考えておるところです。しかしながら、その内容からしまして、その分野におきまして、つまり、いわゆる女性問題に関する啓発といった分野
に関しましては、大学教授と同クラスであってもおかしくはないと考えております。以上です。
○水ノ上委員 幾らの評価するというのは、私は申し上げられませんけれども、この事業完了報告書では、2万5,000円×127講座、全く同じような、後
でまた話しますけど、見積書と全く同じような収支報告書、実績報告書が上がってるんです。丸写ししたような、ほとんど、ここが一番問題になってくると思う
んです。いろいろ言いわけされますけれども、本来ならば細かくですね、幾らの先生、幾ら使った。何講座やってもらった。書いてみればよかった。それを14
年度から、そういうことすらも放棄してしまった。完了報告書では。それが私は問題だというふうに思ってるんです。
時間がありませんので次へ進みますけれども、11年、12年、13年度の収支報告書は、年度当初に提出された見積書と判を押したように同じでした。違う
のは経費の若干の部分だけでした。しかし、講師がかわるときもあるし、休むときもあるでしょう。1時間の狂いもなく予定どおり1年間の授業ができたのかは
疑問と私は思うんですけど、いかがですか。
○古賀生涯学習部長 委員ご指摘の、いわゆる事業計画どおりということでございますけども、例えば講師の方がAの方からBの方にかわる、こういうことにつ
きましても、これはいわゆる仕様に基づいて同内容の講座を実施していただくならば、何ら問題ないというふうに考えてございます。以上でございます。
○水ノ上委員 私は、この契約が確定払いになっているところがネックであるんじゃないかと思っています。確定払いというのは、最初に債務が確定しているか
ら全額委託料を払う。それに対して精算書はつけない。ですから、見積書どおりの収支報告書しか出すことができない。それ以上に大幅にぶれたら、次から概算
払いしてくださいよ。精算書出して精算して、もし余ったら返してくださいと、こういうことになるから、私はね、見積書と同じような事業報告書、ほとんど丸
写しのような事業報告書が出てきてるんではないかとこのように思っています。
確定払いと概算払いというのはありますけれども、年度が終了するまで金額が確定するとは思えません。なぜならば、先ほどのように、職員が講師として登壇す
る場合とか、講師が変更される場合もあるでしょう。事実、一般教養講座の予定表を見れば、中止として横線が引かれている講座も見受けられます。女性大学の
パンフレットには、各講座の実施日は一部変更になることがあるとも書かれています。このことから、事業終了まで債務が確定するとは限らない。実態に合わせ
れば、概算払いにして精算書を提出させて精算すべきと思いますが、いかがですか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 概算払いの要件としましては、債権金額が確定しないことが要件となっております。堺女性大学の契約内容は、仕
様書により教養講座及びコース別講座の内容を定めており、また、各講座の講座数も取り決めております。この仕様書に基づき、契約の相手方である堺女性大学
企画運営委員会が講師選定を行い、企画立案した事業計画に基づく講師謝礼金や従事者手当などの見積もり単価と人員及び日数が記載されております。以上のよ
うに、堺女性大学につきましては、契約するときが確定された金額をもって委託契約を行っており、また、支払い方法につきましても、契約の相手方は営利を目
的としない公共団体であり、事業を遂行していくための資金を有していないため、地方自治法施行令第163条の規定により、前金払いをもって支払いを行って
いるものでございます。
先ほどから事業内容の履行の確認をどうしているのかということではございますが、履行内容の確認は大事なものと考えております。堺女性大学事業は、原則
として堺市立女性センターを会場として実施しており、委託事業の履行内容については、日々、本市職員においても確認できているところでございます。以上で
す。
○水ノ上委員 今のご答弁では、ポイントは契約時に1年間の債務金額が確定しているかというところだと思います。確定された金額をもって委託契約を行って
おりと言い切っておられますけれども、本当に確定しているんでしょうか。1年を通して、この5,300万円という大きな事業をやり続けるのですから、いろ
んな変動要因があると思います。また、先ほどの講師の話もあるでしょう。このようなことを加味すれば、当然債務が確定しているとは思われず、概算払いとす
ることが望ましいのではないでしょうか。概算払いをして精算をするのが嫌な理由が何かあるのだろうかと、私はこのように不思議には思うんですけど、いかが
ですか。
○西生涯学習部次長 年度当初いいますか、債務が確定しているかどうかいうふうなことでございます。我々は、人を確定しているというより、我々は契約をす
る際にあたりまして、内容、この内容、教養講座についてこれだけの回数、これだけの質の内容でしてくださいということで委託の条件といたしております。し
たがいまして、人がかわっても同等の内容の講座内容が保障されているものであれば、そのことを我々確認できれば、委託契約について問題はないと考えており
ます。以上でございます。
○水ノ上委員 冒頭でもお話しましたけれども、見積書では、教養講座に限れば127講座、2万5,000円と、本当にそれだけ、びったり一緒になるかとい
うことは、精算をしてみないとわからない。これは債務が確定してないということです。そのような答弁されますけれどもね、概算にして、はっきりした方が一
番透明性が出ていいんじゃないですか。それを何か、概算払いをして精算するのが悪いというような、そのような私は受けとめ方をするんですけれども、積極的
にそれは進めていただきたいと思います。
次に行きますけれども、次は税金関係についてご質問いたします。
法人税及び消費税の申告は、女性団体、女性大学企画運営委員会は行っているんでしょうか。消費税について、例えば委託先である堺市、委託元である堺市は消
費税を計算どおり、女性大学企画運営委員会に支払っています。女性大学企画運営委員会は、委託契約を交わし、法人税法上の収益事業を営んでいるため、任意
団体であっても、たとえ所得が発生していなくても、法人税の申告義務がありますし、消費税についても委託総額が5,300万円であり、申告及び納付義務を
要する3,000万円を超えているため、消費税も申告義務があり、納付しなければなりません。もし、先ほどの教養講座のように、余剰金が発生しているとい
うことがあればわかりませんけれども、当然所得が発生しているということですから、法人税を納付しなければならない。しかし、先ほどの完了報告書を見れ
ば、法人税という科目は一切ございませんでした。また、法人税が発生すれば、所得が発生すれば、消費税も見積もりの額と一致するはずがありませんが、収支
報告書の消費税額は見積書の消費税額と1円単位まで同じでした。普通では考えられないということです。
ほかにも税務上、首をかしげることはあります。例えば源泉税と消費税の関係などですけれども、専門的過ぎますし、時間もありませんので、ここでは触れま
せんが、申告書さえ見れば、その疑問は一遍に解消することだけ申し上げておきます。一体、税務署にどのような申告をしているのか、私は非常に関心がありま
す。堺女性大学企画運営委員会の書記の方の話では、ちゃんと税務申告しているということでした。きちっと申告をしているのであれば、申告書をぜひ見せてい
ただきたい。同じ堺市から1社随契で事業を委託されている任意団体でもう1団体消費税の納税義務がある団体がありますが、そこは消費税の申告書のコピーを
提出してくれました。私は法人税、消費税を申告しているかどうかについても疑いを持っております。
館長に聞きますが、税務申告しているかどうかについて、何かご存じなことはありません。
○西生涯学習部次長 今、納税云々というお話ございました。これに関しましては、先日来の総務費のところでも実はご議論あったとお聞きしてございます。そ
の中でのご答弁と重なるかもしれませんが、要するにその団体の能力や信用、実績等を総合的に判断して我々選定してございます。また、その中身が本市との共
同事業であったり、公益性の高い業務などを行っている場合が多いことであるということで、現在、市の方では納税証明書等提出させてはおりません。我々、そ
のような市のルールに従っておるというところでございます。以上です。
○水ノ上委員 館長は、いつも女性センターにいらっしゃいますので、何かあれば耳にしていると思うんですけれども、例えば堺女性大学企画運営委員会にこれまで税務調査とかいうものは入ったことありますか。もし知っておれば、お答えください。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 そういう記憶はございません。
○水ノ上委員 わかりました。この点についても、ぜひオープンにしていただいて、疑問を解消していただきたい。このように思います。
総務費のところでも議論いたしましたが、市から女性大学企画運営委員会に対する委託料の支払いは小切手払いになっていました。委託総額は約5,300万
円ですけれども、堺女性大学企画運営委員会は委託料を2回に分けて小切手で受け取っています。小切手払いは地方自治法上も認められている支払いの方法であ
りますので、それ自体、私は問題とは思いませんが、15年度で申し上げれば、2,879万3,940円、2,438万7,720円という、通常では考えら
れないような高額な小切手でしたから、私は関心を持ってお話をいたしました。
館長、あなたは小切手受け取りのときに同行していると思いますけれども、このことについて何か疑問に思ったことありませんか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 小切手による支払いですが、債権者がどのような方法で支払いを受けるかにつきましては、債権者の選択に任せられており、何ら問題はないと考えております。以上でございます。
○水ノ上委員 なぜ、私が疑問に思うかといいますと、女性大学企画運営委員会の預金口座に入金するのであれば、市から振り込みしてもらうのが最も安全で確
実、しかも指定した日に振り込みを依頼しておけば、その日から現金を引き出すことができます。一方、小切手払いにすれば、こちらからわざわざ会計室に出向
かなければなりませんし、2,900万円や2,400万円という巨額の小切手を持ち歩くというリスクを負うこともありません。小切手を銀行に持ち込んでも
現金として使えるのは2日後からです。しかも、会計室が振り込みにしてくれと再三協力依頼しているということでした。本当に女性大学企画運営委員会の銀行
講座に入金しているのかなというような疑問を当然私は抱くわけでございます。
ちょっと観点を変えまして、館長にお伺いいたしますが、堺女性団体協議会と堺女性大学企画運営委員会はどのような関係にありますか。お答えください。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 堺女性大学企画運営委員会の組織でございますが、その中に、その組織といたしまして学識経験者、講座代表者、
堺市女性団体協議会の運営委員、堺市女性団体、単位女性団体会長、当該事務局職員をもって組織されております。堺女性大学企画運営委員会の母体組織として
ございます。以上でございます。
○池原委員長 水ノ上委員の質疑の途中でありますが、この際、午後3時30分まで休憩いたします。
○午後2時57分休憩
○午後3時30分再開
○池原委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を継続いたします。
○水ノ上委員 先ほどの質疑の最後の方で、堺市女性団体協議会と、堺女性大学企画運営委員会との関係をお聞きいたしました。そのとき、館長から企画運営委
員会の母体組織であると、女性団体協議会は、という文言がございました。私も実際、女性センターに行ってみまして、女性団体協議会と、実際向こうの部屋に
入ったわけですけれども、女性団体協議会と女性大学企画運営委員会は不可分一体のものというふうな印象を受けました。事実、行政財産目的外使用料免除申請
書には、堺市女性団体協議会委員長が堺市長に対して、堺市女性団体協議会は、堺女性大学企画運営委員会の母体組織として、堺女性大学の企画運営を実施して
いると、はっきり書いております。つまり、堺女性大学を実質上運営しているのは、堺市女性団体協議会であると委員長みずから公文書に記載していることにな
ります。
そこで、小切手の問題ですけれども、私はそれを見まして、母親が子どものお金を管理するように、母体組織である女性団体協議会が女性大学の運営費を管理
しているのではないかというふうに疑問に思いました。ただ、そうであったとしましても、これをもって直ちに問題とは言えませんけれども、先ほどの教養講座
のところでお話しいたしましたように、余剰金が発生している場合、もしこの余剰金が女性団体協議会に管理されていれば問題になる可能性がある。このことか
ら、私はこの高額小切手の入金先に大きな関心を持っているわけです。これは、女性大学企画運営委員会の普通預金通帳を見せてもらえば一目瞭然、直ちに明ら
かになることです。
さて、続きます。先ほどお見せいたしました事業実績報告書の中にもありましたが、委託金額5,300万円のうち、1,400万円は講師従事者謝礼という
ものがあります。払われております。講師従事者謝礼とは、すべての講座につき2名の助手がつき、1人当たり4,500円の謝礼が払われています。講師に
よっては講師料8,000円の方もいますが、この場合も従事者は2人で、合わせて9,000円払われていることになっています。講義時間は1こま2時間程
度だそうです。講座総数は1,500以上あるため、講師従事者は延べ3,100人を超えております。講師の謝礼が1,500万円余りに対して、従事者の謝
礼が1,400万円を超えております。本当に補助者は2人必要なんでしょうか。1人でもいいのではないでしょうか、館長お答えください。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 ご質問の各講座に2人の人員が必要なのかということでございますが、これらの事業を運営していくためには、教
養講座につきましては、各講座の企画立案から講師との折衝と講演までの調整、パンフレットやポスターの製作や講座資料や教材の手配と準備、会場の準備と受
付、司会進行、受講者カードの整理、記録作成と冊子の作成などがあり、またコース別講座は、講師との折衝調整、教材や資料の準備、会場の設営と受付、講座
連絡、受講者カードの整理、欠席者への連絡調整や記録作成など、日常的に行われるものなどがございます。これらの業務遂行のために必要な人員であると考え
ております。なお、堺女性大学事業の運営に当たっては、受講生も含めた多数の方がボランティアとして活動しており、このような方々の協力により事業を運営
しているところでございます。以上です。
○水ノ上委員 館長、今は経費削減の時期で、1,400万円もの従事者の謝礼が要るのか。2人を1人にできれば1,400万円が700万円になります。節
約できます。従事者はほとんど堺市女性団体協議会のメンバーと館長からお聞きいたしました。協力してもらうよう議論すればいいと思います。一度、そういう
ことも含めて財政難の折ですから議論していただきたい、このように思います。
さて、現在の女性大学のシステムでは、受講料はすべて無料です。その中にコース別講座がありますが、パソコンや英語や書道など、文化講座的なものが多
く、これを受講しようと思えば、教養講座を年間最低15こま受けなければなりません。そうしなければ、コース別講座は受講できないシステムになっておりま
す。それでは、教養講座にはどのような講座があるのか、全部で18講座がありますが、中心はジェンダーフリーでございます。16年度の堺女性大学の受講者
募集のパンフレットにも、ここにございますが、笑ってもっとジェンダーフリーとテーマが打ってございます。このように、ジェンダーフリーを前面に押し出し
ております。
堺市は男女平等政策としてジェンダーフリー政策を推進しており、それに沿ったものとは思いますけれども、私はこれに真っ向から反対しておるわけですが、
きょうはそのことの是非を問うつもりはございません。しかし、女性の中にもジェンダーフリー政策に反対する人もおり、そのような人は教養講座を受けるのは
苦痛です。ジェンダーフリーは一つの思想であって賛否両論があります。最近でも、10月31日に市民150人でジェンダーフリー反対のデモ行進が東京の吉
祥寺で行われ、話題となりました。幾ら堺市がジェンダーフリーを推奨するとしても、一定の思想を勉強した者にしかコース別講座などの無料の行政サービスを
受けることができないとするのは、思想・信条の自由に反するのではないか、このようなことを行政の代行者がやってはならないと思いますが、いかがですか。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 生涯学習を通して、男女共同参画社会の実現をめざしている堺女性大学の事業及び女性センターの事業は、総合計
画の中にもきちんと位置づけられております。また、国におきましても、1999年、男女共同参画社会基本法ができ、私たちの堺におきましても2002年4
月1日、堺市男女平等社会の形成を推進する条例ができました。今、この時期に世界的な潮流の中で、まだまだ固定的な役割分担意識が残り、女性がすべての力
を出して、あらゆるところに参画できないという実態がございます。その意味におきましても、大事な重要かつ必要な事業だと確信しております。以上でござい
ます。
○水ノ上委員 私は、堺市がジェンダーフリー政策をとって、今のとことっておりますから、それについて教養講座をするなと言うてるわけではありません。そ
れを必修にすることが問題だと言うてるんです。文化的な講座、コース別講座はだれでも受けれるようにしたらいいじゃないですか。別に教養講座を必修にする
必要がないと、このように思います。このことにつきましては、また文教委員会で議論したいと思います。
教養講座のことですけれども、1点申し上げたいのは、教養講座は堺市の施策的なことがありますから、無料であることは、まあ認めることはできたといたし
ましても、コース別講座は無料にするのは、受益者負担の観点から、私は問題があると思ってます。ことし、財政局長が出しました平成17年度予算編成につい
てでは、行財政改革の一環として、受益者負担の適正化ということがうたわれております。受益者負担の原則から、コース別講座は有料にすべきではないでしょ
うか、お答えください。
○城本生涯学習部副理事兼女性センター館長 受益者負担につきましては、市民の方が利用する事業によって受ける利益に対し、その事業に係る経費の一部を本
人が負担することにより、事業を利用しない方との間に公平性を確保するための制度であると理解しております。
堺女性大学は、ジェンダー研究を初めとする18の教養講座の受講を必須として義務づけて事業を実施しているところです。したがって、行政課題を解決する
ための事業であることが主体となっているために、63のコース別講座においても受講料は無料となっております。ただし、講座におけるテキスト代や材料費等
の個人に還元されるものは、すべて実費負担となっております。なお、受益者負担につきましては、事業のあり方がどうあるべきかを勘案し、その上で本市とし
て今後のあり方を検討していきたいと考えております。以上でございます。
○加藤助役 コース別講座につきまして、それだけを切り離して、受益者負担を求めるべきではないかというご質問につきまして、さらにちょっと補足をさせて
いただきますと、人権問題につきまして、いろいろこれを啓発していく場合に、その手法というのはなかなか非常に難しいものがございます。そういう面では、
いろいろな人に広く参加をしていただく必要もございますし、そういった意味では、私はある意味では、なかなか集まっていただけない部分もあろうかと思うん
ですが、教養講座の部分を受講し、かつある意味で、さらに広い意味での教養講座を受講していただくと、そういったシステムというのは1つ、啓発の手法とし
まして、これは長年積み重ねられた経験のもとでされたものと思いますけれども、非常に一つのやり方としてすぐれたやり方ではないかなというふうに考えてお
ります。以上でございます。
○水ノ上委員 コース別講座の中にはパソコンとか、英会話教室、中国語教室など、こういうものがあります。今おっしゃることもわかりますけれども、例え
ば、このコース別講座は年間、昨年度は3万9,000人ほどの方が、延べ利用されております。例えば、年間3万人といたしましても、1講座500円いただ
いたとしたら、年間1,500万円となります。1,500万円の予算が削減できます。1講座500円であれば、ほかのまちのパソコン教室や、そういうとこ
へ行けば数千円取られます。一応、廉価な金額で設定すれば、今おっしゃったような行政目的も達成できるというふうに思います。そういうところも一応勘案し
ていただきたい、このように思います。
以上、幾つか私疑問を披露いたしました。この疑問は、すべて女性センターが保持している書類から見出したものでありまして、本来ならば所管課である女性
センターもしくは学習部がいち早く疑問を発見し、明らかにしていく必要があると思います。それが所管課の役目であって、委託業務といえども、公益性の高い
ものについては、そこまで検査をしていただきたい。このような疑問を感じましたので、私はそれを明らかにするため、女性大学企画運営委員会に対しまして、
平成14年、15年度の収支報告書、平成13年、14年、15年度の法人税及び消費税の申告書、源泉所得税の納付書、普通預金通帳などのコピーなどを依頼
いたしました。これだけの資料があれば、私が今申し上げた疑問の重要な部分はほとんど明らかになります。このような依頼は、市議会議員の権限を超えている
ことはわかっておりますが、できるだけ協力していただきたいということで申し上げました。
堺女性大学は公益性も高く、すべて市民の税金で経営されているのですから、このような資料を要求することも許されることだと思います。あとはどれだけ
ディスクローズの重要性を理解してくれるか、いかに協力してくれるかにかかっていると思います。しかし、これらの資料は現在まで何一つ提示されておりませ
ん。生涯学習部にお聞きいたしますけれども、私が今まで申し上げた疑問に対して、今後どのように対処していただけますでしょうか。先ほどの事業完了報告
書、簡単な手書きの完了報告書がありましたけれども、あれを今後とも続けるのかどうかも含めましてお答えください。
○靍間教育次長 るる女性大学の問題につきましてご発言がございました。委員のおっしゃることとしては、そういう資料関係が十分でないから、あくまでも
きょうの問題の筋として、問題がある、疑問がある、可能性があるというような形での議論を展開をされたと思っておりますが、我々担当部課が答えております
ように、この問題については、長年多くの本市の講座事業の中で根幹をなすものである、大きな成果を上げてきたものであるというのが1点。それから、文書の
管理等につきましては、委託は委託として、庁内的に正しいやり方として業務完了報告書、その委託の内容が貫徹されたかどうかの確認をもって、それを見定め
る書類として改めたものであります。我々は、一定の契約金額の中で、委託内容が貫徹されたかどうかの確認をもって十分足りるものと考えております。そうい
う観点で、この事業が大きな成果をおさめ、多くの人々にその目的を達成するためにご参加をいただいております。その反面、また逆にこれを支える多くの方々
につきましては、ボランティア精神にのっとって多くのご協力をいただいていることも事実であろうかと思っております。
いずれにいたしましても、この事業につきましては、重要なことにつきましては今後も変わってまいりません。そういった意味で、庁内的な今の事務処理手順
につきましても、我々は定められた範疇で処理をしているということを改めて申し上げておきたいと思います。以上です。
○水ノ上委員 女性大学の重要性及び今までの成果ということにつきましては、私も一定認めるところでございます。であるからこそ、私は透明性も期待してい
くのが本来あるべき姿だと、このように思ってます。今回、私がいろいろご質問いたしましたけれども、私は今までいただいたご質問の中で的確にお答えいただ
いたとは思っておりません。先ほどの、最初の13年度までの収支報告書にいたしましても、詰めれば幾らでも詰めるところがあります。あれはごく一部です。
5,300万円のうちの、わずか300万円のところです。私にいただいた資料はそこしかありませんでした。それでも、あれだけの疑問があります。皆様は行
政マンとして、この事業の重要性はわかったとしても、透明性を確保することによって市民に対して、説明責任があるんだということを肝に銘じていただきた
い、このように思うわけです。
例えば、委託契約のあり方にしましても、私は委託契約のあり方がすべてとは言いませんが、大きな重要な観点だと思います。委託契約のところでは、今は事
業完了報告書の提出しか求めておりません。しかし、委託契約の方法を完了報告書並びに収支報告書、例えば税金を納めてたら、申告書まで入れれば、それはお
互いの契約ですから入れることはできるはずです。また、先ほど来申し上げてますけども、今は確定払いになっておりますけれども、それを概算払いにして、精
算書を出させれば、もっとはっきりいたします。それは女性大学にとっても有効なことです。今、私は女性大学を疑ってますけれども、そこまで担保してあげれ
ば、女性大学も堂々と潔白を証明して、何がやましいことがあるんだと反論できるわけです。そういうふうな環境をつくることも行政の大切な仕事だと、このよ
うに思います。任意団体等は幾らでもありますが、今回はここだけですけれども、そういうことを皮切りに、透明性を高めるような行政を行っていただきたい、
このように思うわけでございます。
今はディスクロージャーの時代ですから、自分に都合の悪いことを隠して、社会の信頼を得ることは絶対にできません。今回、私が申し上げた疑問に答えるな
らば、それを公開する義務がないというてほっておくという次元はもう過ぎてると思います。この際、私は何も難しいことを要求しているわけではありません。
今手元にある資料、あるとおっしゃってる資料を出してくれたら、それで解決する話なんです。来年からそれを担保するだけの委託契約をしていけば、それだけ
でいい話。今までは今までで、正しいかどうかを見せてくださいと、こういう話をしてるんです。女性大学というのは25年間続いてきました。その名誉のため
にも、また堺市の名誉のためにも、これは関係部局、関係団体が一度情報をオープンにして、水ノ上が言うてることに対して、何もやましいことはないというこ
とを積極的に公開してもらいたい。そこからまた新しい契約を進めていっていただきたい、このように思うわけです。
1つお聞きいたしますけれども、堺女性大学には重要性があるというふうにおっしゃいました。私もある一定の意味でそのように思っております。この事業、堺女性大学企画運営委員会に1社随契しなければならない理由がありますか、お答えください。
○西生涯学習部次長 ただいま、そこの団体がいかにふさわしいかというようなことのお尋ねかと存じます。現在、委託しております女性大学の企画運営委員会
につきましては、非常にこれまでの実績、特に豊富なネットワークに裏づけられましたさまざまな講師陣の方でありますとか、企画運営のノウハウ、こういった
ことを非常にたくさん持っておられまして、我々女性の地位向上、または社会参画を推進するための女性問題に関する知識ということに関しましても、またこれ
までさまざまに本市と協働による事業を実施してまいったというふうなこと等、さまざまな点を勘案いたしまして最もふさわしい団体であると考えてございま
す。
また、先ほど来より、委員疑念といいますか、いうようなことをおっしゃっておられますけども、我々としましては、何度も申し上げますけれども、この事業
のあり方、すなわちその講座の内容でありますとか、質と申しますか、数、そういったことについては4月時点でこれだけのことをやってくださいいうことで、
中身すべて確定しておるものと考えております。そのような中で、いわゆる本市のルールにのっとります委託契約、そしてまた事務の手続、適正に執行されてい
るものと、そのように何ら法令上問題のないものであると考えてございます。以上でございます。
○水ノ上委員 例えば、その堺女性大学企画運営委員会にNPO法人格を取ってもらうとか、他のNPO法人があれば、そういうところとコンペしてもらって、
いかにどれだけすぐれた企画をできるかということもやってもらってもいいと思うんですよ。NPO法人でしたら、年に1回、きっちりと決算して、大阪府に対
しても決算書を提出してます。任意団体だからこそ透明性が低いんですから、これだけ大きな事業を毎年するんであれば、NPO法人を取得してもらって、透明
性を高めるような指導もなさってもいいのかなと、このように思います。
例えば、今、予算5,300万円ですけれども、受益者負担、もし500円を取れば1,500万円が節約できます。講師従事者を2人から1人にできれば、
700万円削減できます。合わせて2,200万円削減できれば、今の事業は5,300万円が税抜きで3,000万円でできるかもわからんと、そういうコン
ペを出してやっても、私はこの際いいのではないか、そこまで思い切ってもいいのではないかと、このように思います。
教育長のお考えをお聞きしたいと思いますけれども、私が今まで議論してきた内容は重要な内容を含んでいるというふうに私は思っております。そこで、今後
どのような対応をされていくのか、また私のきょうの疑問に対して、解消に努めていただけるのか、お答え願えますでしょうか。
○髙橋教育長 この女性大学の事業ですね、今私改めましてその目的、それから教養講座の内容ですね、手元の仕様書を開きまして、見ているわけでございます
が、よくぞこれだけの事業を1年間通して、滞りなく開設していただいて、しかも委託事業でありますから、本来ならば本市がやるべき事業を経験豊富で、しか
も先ほど申し上げました、次長がご答弁させていただきましたように、豊富なネットワークを生かされて、国際的なそういう講師もお呼びいただいたりして、本
当に時宜にかなった事業を展開をしていただいていることを改めまして、今この議論を聞きながらも、この事業の意義について、私自身反すうをしているところ
でございます。
事業のあり方について、るるご意見をいただきました。これは何もこの女性大学だけではないと、水ノ上委員もお断りをされて、本市の委託事業全体につい
て、委託事業だからといってこのままでいいのかという、そういう広い意味で市政のあり方、市政全体に対する透明性の確保についてご提起をいただいているの
かなと。たまさか、この事業を通じてそういうことをお考えになられたと、こういうふうに私はお聞きをいたしておりました。この事業につきましても、そもそ
もの、その目的を一層、どうすればより広く、そしてまた効果的に達成し得るか、なるほどおっしゃっておられるように、こういう財政事情のもとではございま
すから、一層その経費の縮減も可能ならば、それついても当該女性大学の運営委員会ともこれから話し合いをさせていただくことについては、やぶさかではない
かなと、このように考えてございます。
なお、13年度の報告書から、これはいかがなものかと、こういうご提起もいただきました。これにつきまして、私は、当時、もちろん承知をしておりません
が、多分見積書を上げていただいてます。その時点で確定をいたしております。その見積書に記載された事業を正確に、的確に行っていただいたかどうかをその
報告書で確認をさせていただいていたということなんだろうと思います。しかし、ああいう形式でございますので、先ほど担当部長が申し上げましたように、こ
れではむしろその趣旨が十分私どもに報告されたというふうに言えないので、今のような様式に改めることによって事業が完遂されたということを確認できるも
のに改めたんだろうと、このように認識いたしておりますし、そのことについては教育次長がご答弁申し上げましたように、何ら問題ないと、このように認識を
いたしております。以上でございます。
○水ノ上委員 先ほどの手書きの事業実績報告書を見られて、あれで問題がないということであれば、私はその感覚に問題があると思います。ほかのNPO法人
の任意団体が出してる事業報告書を1回見てください。どれだけ一生懸命報告書を出してるか。1円単位まで細かいところまでしっかり金額を書いてるNPO法
人があります。そういうのをご存じかどうか。私はほかのNPO法人、数百万円ですよ、数百万円の委託事業に対して、本当に分厚い報告書を出して、また市と
契約をしてやっている。なるほど女性大学はたくさんの事業をやって、成果もあるかもわかりません。ただ、その透明性という意味ではほかのNPO法人、委託
事業よりも低いんだと。これを皆さん行政マンとしてレベルアップをして、ほかのNPO法人に負けないような情報開示を促すことが、皆様の責務だと、このよ
うに思います。今の教育長の答弁は、それに反している。ほかのNPO法人の報告書をぜひごらんください。あんな手書きの様式1枚でやってるようなところは
どこありません。このことを強く申し上げます。
最後に、財政局長にお尋ねいたします。これまでの一連のやりとりを聞かれて、これでも現在の堺女性大学企画運営委員会との委託契約には問題ないと思われますか。来年度の予算編成を前に熟慮していただきたいと思いますが、いかがですか。お答えください。
○松藤財政局長 こういった契約につきましては、仕様書に基づいた事業が確実に実施されたか否かということを確認いたしまして、契約の終了とするという原
則がございまして、その原則にのっとって対応がなされたものというふうに考えております。来年度の予算につきましては、現在編成作業中でございますけど
も、所管部局であります教育委員会から十分お話を伺ってまいりたいと考えております。以上でございます。
○水ノ上委員 私は来年度予算についても、今議論いたしまたことを十分にご理解いただいた上で予算を編成していただきたいと思う。今まで5年間ほとんど変
わらず予算編成されていました。それを見直すいい機会だと、私はこのように思っております。ぜひ審議をいただきまして、透明性の高い行政を進めていただき
たい、このようにお願いいたしまして、私の質問を終了いたします。
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