◆水ノ上 委員 皆さんお疲れさまです。プロジェクト堺の水ノ上です。 本日、私の方からは全国学力・学習状況調査の結果についてお聞きしたいと思います。 ◎ 山之口 教務担当課長 堺市の結果といたしましては、大変厳しい結果であるというふうに受けとめております。特に、自分の考えを書いたりする力、学んだ ことを活用する力に課題があるということで、重大な課題があるというふうに認識をしておるところでございます。以上です。 ◆水ノ上
委員 大阪府全体としてどのようなお考えかとお聞きしたかったんですが、大学入試センター試験などの結果によりますと、大阪は非常にもう高い成績、いい
成績をとっておる。そういうところから、恐らく大阪府、また堺市の皆様方も、相当いい結果が出るのではないかと思ったと思うんです。しかし、ふたをあけて
みれば、大阪府は45位だったと、これは学力の特定の一部の調査ですから、それをもってすべてを判断するわけにはいきませんが、ただし全国一律の調査です
から、その順番、低迷してるということは率直に認めていく必要があるだろうと思います。 ◎
山之口 教務担当課長 非常に厳しい結果があるということですが、全国的に見ても、また大阪府全体の平均と比較しましても、国語、小学生の算数、中学校
の数学においてもやや低く、市全体としての内容的な課題としても、大阪府とほぼ同様の傾向が見られると認識をしております。以上です。 ◎山之口 教務担当課長 大変残念に思いますし、先ほどからの議論でもございましたように、今後教育委員会あるいは学校が授業を中心とした、そういった改善に取り組むことが非常に重要であるというように認識しております。以上です。 ◆水ノ上
委員 この結果は子どもたちに下された調査の結果ではなくて、我々も含む皆様方市教委、そして教職員の方々、そして家庭を守る親の方、子どもの保護者、
そういう人たち、その総合力がこういう結果としてあらわれたんだろうと。決して子どもたちの能力が、もともと能力が低いというわけではない。ですから、
我々はこれをどういうふうにして分析をして、次の、来年の試験、試験をいい点取るのだけが問題やありませんけども、その分析をせずしてこの結果を甘んじる
わけにいかないだろうと、このように思います。 ◎ 山之口 教務担当課長 先ほども委員の方からもご指摘をいただいておりますが、今回の調査が特定の学年、特定の教科というふうなことで、これにおいて即 断することは非常に難しいことだと思いますが、それぞれの地域における学力格差、あるいは学習状況の定着状況、こういったことが大きな課題になっておっ て、その結果、このような結果になったというふうな分析がなされると思いますが、今後、他市の状況、他の都道府県の状況等も十分吟味・検証しながら分析を 進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◆水ノ上
委員 これからの分析に期待したいと思いますけれども、いろいろこの結果が出てから、ちまたで言われている中で、こういうものがございます。例えば、教
職員組合が強いところについては、学力が低い傾向がある。また、家庭、社会的な面に目を向ければ、犯罪発生件数の高い都道府県については、やはり学力が低
い傾向にある。家庭的には、離婚率が高い都道府県については学力の低下が見られると。例えば、離婚率が高いのは、一番高いのが沖縄、2番目に大阪、3番目
に北海道ですが、これは今回の学力調査の中でも下位3県に、3つの中に入ってる。その他、先ほど申し上げた学力が低かったところの中で、和歌山、高知なと
も離婚率が高い。これは家庭の重要性というのが非常に顕著にあらわれてるんじゃないかなと思います。 ◎
山之口 教務担当課長 教育委員会といたしましては、実施主体である文部科学省の実施要領等、趣旨に従い、調査結果を十分活用して、みずからの教育や教
育施策の成果あるいは課題等を把握・検証しまして、今後の改善に生かしていきたいということで、本調査を実施したところでございます。
◆水ノ上
委員 文科省からそういう指導はあったとしても、実施要領の中に、こういうのがございまして、市町村教育委員会が保護者や地域住民に対して説明責任を果
たすため、当該市町村における公立学校全体の結果を公表することについては、それぞれの判断にゆだねること。また、学校が自校の結果を公表することについ
ては、それぞれの判断にゆだねることと、こうなっております。 ◎ 山之口 教務担当課長 委員ご指摘のとおり、公的機関としまして、説明責任を果たすことは重要であると、当然のことながら認識しております。しかしなが ら、現段階では本調査を継続するために詳細なデータを公表することのデメリットが大きいというふうなことを判断しております。先ほど、公表している市につ いてもご説明はございましたが、これまでの取り組み、先ほど秋田の例も出しておられましたが、これまでそれぞれの県、市で取り組んでこられた経過もそれぞ れの形がございます。本市におきましては、今後そういったことも当然視野に入れながらでございますが、現段階においては公開しないということで考えており ます。以上でございます。 ◆水ノ上
委員 情報公開は、こういうのはこれから避けて通れないと思います。実際、堺市の子どもたちが受けた結果、それが幾ら芳しくなくても、公開をしていく、
そして我々も含めて市民や保護者の方々とこれからどうしていくかを考えていく。市民といいますか、保護者もこの結果については非常に苦慮しておりまして、
堺市は一体、大阪府はああいう悪い結果が出たけれども、堺市はどうなのかというふうによく聞かれます。これに対して、ややちょっと落ちるかなというだけで
は、これからそういう議論もできない。ですから、みずから情報公開してる市もあるわけですから、政令市もあるわけですから、ぜひ情報公開を考えていただい
て、そういう土台をつくっていくことが必要じゃないかなと思います。 ◆水ノ上
委員 今回の学力調査につきましては、小学校の算数、国語、中学校の数学、国語、また学習調査となっておりまして、学力の特定の一部しか網羅しておりま
せん。これはこれで大事なことだと思いますし、これによって新しい分析ができ、また新しいことがプランとしてできる。午前中もPDCAマネジメントサイク
ルという言葉がございましたが、Plan・Do・Check・Action、まずは計画を立てる、実行する、そして結果を検証して、次につなげると、今回
のそういう調査もそう、実際受けてもらうと、子どもたちの結果が出る、それをしっかり分析をして、次につなげる、これのサイクルによってこういう学力も上
がっていくんだと。学力というのは、何も勉強できるだけのことではなくて、学力の高くなるということは、学校が落ちついている、そのほかにいじめがない、
家庭が安定している、すべての要素が備わって学力というのが向上するんだと思います。 ◎山之口 教務担当課長 本市におきましては、子どもたちの学力の課題について、特に考える力、読解力、こういったことに課題があるということで、抽出ではありますが、堺市独自の調査を実施してきたところです。今年度についても実施する予定で進めております。以上です。 ◆水ノ上
委員 たしか学力調査については、抽出校を選んでやっていると聞いておりますが、これを全校に拡大していただいて、小学生であれば、国語、算数、理科、
社会、中学校は国語、数学、理科、社会、英語と広めていただいてやると、そうすれば、何が問題で、どこが問題でどういうふうに対処していけばいいかわか
る。 ◎ 山之口 教務担当課長 せんだって公表されましたOECDの調査の結果についてですが、日本の子どもたちの科学的応用力、数学的応用力、読解力、すべて の分野で前回調査の結果を下回ってるということですが、教育委員会といたしましては、学校教育における重点的な課題として、先ほども申し上げましたが、思 考力や表現力や読み解く力や、こういった力を、知識や技能を得て、実際に活用する力を育成することが重要な課題であるというふうに考えております。また、 OECDの結果の中で、特に科学が役に立つと考えたり、関心を持つという生徒の割合が低いというふうなことも結果として出ております。子どもたちが授業の 中で教科に関心を持って、それが社会につながっていくような、そういった授業の工夫・改善というふうなことも視野に入れ、進めてまいりたいと考えておりま す。以上です。 ◆水ノ上 委員 今回行われた全国学力調査についても、今回初めてですから、以前と比べることはできませんけれども、私は小・中学校の学力の低下が高校生の学力の 低下につながっているんだろうと、このように思います。公立の小学校、中学校はだめで、公立の高校だけがいいということじゃないと思いますので、そういう ふうに思いますが、その点いかがでしょうか。 ◎ 山之口 教務担当課長 新聞紙上等で大学入試センターの結果なども出ておりますが、仮説として上位層、下位層の学力格差が進んでいるということも考えら れるかもわかりませんが、今回の結果をもってどのように高校生の学力につながっているのかという点については、明らかではありません。今後も引き続き小・ 中学校の学習状況について検証してまいりたいと考えております。以上です。 ◆水ノ上
委員 高校生の学力低下ですが、実は先ほども冒頭申し上げたとおり、大学入試センターの平均点を見ると、大阪府は非常に高得点取ってるわけですね。小学
校、中学校の成績は低迷しているけれども、高校生、そういう試験の成績は非常に高い、これはどういうところに原因があるんだろう。小学校、中学校の学力が
急に落ちたわけじゃありません。前からやっぱり低かったでしょう。しかし、高校だけは高い、それは恐らく高校に入って、大学受験のために皆さん学習塾に
行ったり、予備校に行って、そこで勉強するから高くなってるんですよ。一方、田舎と言うたら悪いですけど、地方に行けば、それほどいい予備校も学習塾もあ
りません。ですから、総体的に大阪府が、その結果、高校で逆転をしていくんだと、このように思います。 ◎
山之口 教務担当課長 生活習慣ということですが、学習に向かう姿勢にかかわって、例えば、今回の調査の中で決まりを守ることについて、あてはまる、ま
たはあてはまらないと答えた児童・生徒の比較をしてみますと、正答率で最大35%の開きがあり、学習規律についても学力との高い相関が認められておりま
す。 ◆水ノ上
委員 特に義務教育の間は、生活習慣がこの子どもたちの学力及び生活態度を決めます。裕福な家庭、またそうでない家庭にかかわらず、裕福な家庭であって
も生活習慣が乱れていれば、学力は落ち、素行は荒くなる。また、貧しい家庭でも、生活習慣がきっちりしておれば、学力は向上し、見本となる態度を示してく
れる。すべて生活習慣にかかっています。ですから、この生活習慣をまず変えて、正しい生活習慣にする、そのことからやっていただきたい。なおかつ学力、そ
れが必ず学力の向上につながると思いますので、甚だ今回は厳しい意見を申し上げましたけれども、これを機会に、ぜひとも来年のこういう調査では、子どもた
ちがすばらしい結果をとっていただいて、徐々に堺市が学力向上し、教育をするならば堺市というふうになっていただきたいと思います。以上で私の質問を終わ
ります。ありがとうございました。 |
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