◆水ノ上 委員 皆さん、お疲れさまです。私は、この予算の方では、(仮称)堺教師塾についてお伺いしたいと思います。
先ほどは皆様の政策に対して批判をさせていただいたんですが、今回は後押しして頑張ってほしいという立場から質問するんですが、事務局はもうちょっと順番考えてほしいなと、やりにくくてしょうがないんですが、そういうことで、教師塾についてご質問をさせてもらいます。
1年前のちょうど3月のこの文教委員会でございました。私は、杉並区の方に視察に行ってまいりまして、その杉並区では杉並師範館という教師を育てよう
と、これからの公教育には、みずから教師を育てようということから、そういう取り組みがされてるということでパンフレットを2枚持って帰ってきて、1枚を
教育長にお渡しいたしました。そのかいあってと私は思いますが、今回、こういう形で堺教師塾というのを創設するということで、非常に私は、このことについ
てはいいことだなと思っております。そういうところから、簡単にではございますが、まだ骨子は、この骨子というか、実際には、この7月から開催されるとい
うことで伺っておりますので、簡単にきょうはそのアウトラインをご質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず、新規事業といたしまして、堺教師塾ということがされるということですが、どのような目的で創設されるのか、お答えください。
◎登り山 教職員課長 本年度より政令市になりまして、教員の採用選考を本市で行うということになりました。今年度につきましては、大阪府と合同で実施
いたしまして、志願者数、受験者数、最終合格者数、いずれにいたしましても、全国の最大であるという規模になったわけでありますけども、最終倍率は、昨年
とほぼ同じく、全体で5.0倍と、特に小学校におきましては2.8倍となっております。ここ5年間ぐらい、3倍前後の低倍率が小学校においては続いており
まして、今後、団塊の世代が退職するに伴いまして、教員の需要がさらに増加してくる中にあって、受験者の倍率も低下してくる。それに伴う教員の質の低下に
は危機感を抱いているところでございます。
このような採用状況の中で、将来、堺市単独の教員採用に向けて、教職への高い志と情熱、行動力を持った全国各地の優秀な人材を確保するとともに、即戦力としての教員の養成を目的として、(仮称)堺教師塾を創設するものでございます。以上でございます。
◆水ノ上 委員 堺市の単独採用が、たしか以前のお話では21年度やったかなと思うんですが、それに向けてですね、今からこういう取り組みをされる。し
かも教職員の高い志と情熱、行動力を持った優秀な人材を確保するということで、まさに私が以前申し上げたことと合致するということで非常に期待しておりま
す。
こういう塾というのは、教師塾というのは、全国にぼちぼちされてるようですが、この堺教師塾を創設するにあたり、他の自治体の開設状況を調査されましたか、お伺いします。
◎登り山 教職員課長 昨年、先ほどのご紹介にもありましたように、委員よりご紹介いただきました杉並区の杉並師範館を初めといたしまして、東京都の東
京教師養成塾や、京都市の京都教師塾等を視察いたしまして、担当者から聞き取りを行いました。今後、各自治体の塾の特徴を参考にいたしまして、堺市独自の
特色ある教員養成としての仕組みや講座内容について検討してまいりたいと、こんなふうに考えております。以上でございます。
◆水ノ上 委員 各地のこういう教師塾についていろいろヒアリングしていただいて、堺市でどういったような教師像、採用する教師像を確立していただい
て、それに向かっていい教師塾をつくっていただきたいなと思います。これから堺教師塾が創設されるわけですが、今後のスケジュールや、また対象者、募集人
数及び講座等の内容についてどのようにお考えか、お答えください。
◎登り山 教職員課長 スケジュールにつきましては、先ほども委員の方からおっしゃっていただきましたように、平成19年度7月より募集を開始いたしま
して、入塾テスト等を行いました後、平成19年10月から20年の7月ごろまでを、10カ月を一つの期間といたしまして、開校期間と考えております。入塾
生としましては、小・中学校教員を志望される大学生、短大、2年生以上の学生、インターンシップ生、社会人、常勤講師や非常勤講師の教員免許状を所有して
おられる方あるいは所有見込みの方を対象と考えております。募集人数につきましては、現在のところ、100名程度ということで考えております。
講座の内容ということでございますが、まだまだこれから研究もし、進めていかなければならないところでありまして、具体的には、お話しすることが今の段
階ではできないところでありますけども、堺は子どもとともに輝く教職員という教育委員会が求める人材を求めているわけでありまして、その人材の育成をする
という目的を持って当カリキュラムを作成したいと考えております。
大きくは3点を考えておりまして、1点目として、先ほども言いました即戦力となる、授業力や生徒指導力、専門性を向上させるための実習や実技指導を中心
とした授業をしていきたい。2点目としては、教育公務員として、また社会人としての規範意識の高い教員を育成したい。3点目といたしましては、児童・生徒
への指導あるいは保護者対応等、今日的な学校現場での課題について実践的な研修を行っていきたい。こんなふうに考えております。
また、その講師ということでありますけども、教職経験者はもちろんのこと、さまざまな経験を持った方を講師として迎えまして、グループ担任制などを取り
入れながら、よりきめ細かな指導によりまして、教師としての使命感を持ち、子どもたちや保護者、地域等から信頼を築き上げながら、将来、堺市の学校におい
て活躍してもらえる人材を育てていきたいと、こんなふうに考えております。以上でございます。
◆水ノ上 委員 教育の質は教師の質に左右されることが非常に多いと思います。教育者の質が教育を決めると言っても過言ではないです。そういう意味で堺
市が独自にこういう教師塾をつくって、これから教師、すばらしい優秀な教師をつくろうということは非常に評価いたします。
指針として3点を挙げていただきました。特に私はこの3点の中で2点目を重視しております。2点目は、社会人としての規範意識の高い教員の育成をめざす
こと、学校に行きますと、いろいろな学校に行くんですが、総じて思うことは、学校が非常にほこりが多くて汚いと、そういうことを非常に思います。それで、
私はいろいろ経営のコンサルタントとかいろいろやるんですけれども、そういうときに、まずどこを見るかというのは、会社がきれいかどうか、トイレがきれい
かどうかなんですね。そういう会社というのは必ず伸びます。自分の職場をきれいにできない会社が伸びるはずがない。そういう観点から小学校や中学校を見る
んですが、先生は自分の職場であるのに、ごみが散らかってても平気、生徒にさせようとか、だれかがやってくれるだろうから、そういうのを見受けられます。
こういう規範意識といいますかね、自分の職場は、だれから言われることもなく、自分がきれいにするんだと、まずそこからやることが、そういう態度を見せる
ことが、子どもたちの模範にもなりますし、そういう道徳心の高い教員をどうか育てていただきたい。技術的なこと、子どもに対する対処方、そういうことも大
事ですけれども、まず規範の高い教師をつくる、模範となるような教師をつくる。こういうところに重きを置いていただきたいと思います。
これから7月に向けて創設されるわけですけれども、これは非常に私としても興味を持っておりますので、今後の運営方法なりには注意しておきますので、どうぞ皆さん、いい教師塾をつくってください。よろしくお願いいたしまして、私の質問を終わります。以上です。
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