◆水ノ上 委員 皆さんお疲れさまです。プロジェクト堺の水ノ上です。会派を代表いたしまして、総括質疑を行います。
持ち時間が少ないので、早速本題の方に入ります。
《1.一般会計決算について》
まず、一般会計決算についてお尋ねをいたします。
19年度決算は、歳入総額2,931億1,800万円でございまして、そのうちに占める市税収入は、1,325億7,100万円と、約45%を超えておりまして、3割自治と言われた姿からは大きく地方分権の下地ができ上がりつつあると言えると思います。
地方分権には自主的な財源の確保が必須でありまして、市税収入をいかに堅実に確保するかが地方分権のかぎとなってまいります。
市税収入の動向が、また市の活力の目安になるということから、私は決算書を手にしましたら、まず最初に市税収入の動向を見ることから始め
ますが、午前中の議論とも重なるところはございますけれども、平成19年度市税収入は平成18年度と比べて98億6,900万円の増加、これが約8%の増
加ですが、主な内訳は個人市民税が58億5,800万円、法人市民税が20億9,700万円、固定資産税が18億7,300万円の増加となっております。
そこでご質問いたしますが、平成18年度と比べて平成19年度の市税収入の増減について、さらに詳細にお答えをください。
特に、法人市民税は、堺市の特徴と言えると思いますが、大企業数社が市税収入の3割から4割を占めるという傾向があることから、参考に、大企業10社について、法人市民税全体に占める割合についてもお答えください。
◎河村 税政課長 市税収入の対前年度の増額の部分について、詳細についてご説明させていただきます。
市税収入の対前年度では、約98億7,000万円の増となってございます。その増額の主な内訳といたしましては、個人市民税が約58億
6,000万円の増となってございまして、これは主に税制改正によるものでございます。所得税から住民税への税源移譲の分としまして約42億1,000万
円、定率減税の廃止に伴うものとしまして約10億7,000万円の増でございます。
法人市民税につきましては、欧州、アジアでの販売が好調であった輸出関連製造業を中心といたしまして、企業収益の増などによりまして、約
21億円の増となってございます。このうち、法人市民税の平成18年度と平成19年度の上位10社の比較で申し上げますと、約12億9,000万円の増と
なっております。
《2.固定資産税について》
次に、固定資産税についてでございますが、家屋の新増築によりまして、約8億9,000万円の増、また企業の設備投
資などによりまして償却資産について約8億9,000万円の増でございまして、固定資産税全体といたしましては、約18億7,000万円の増となってござ
います。以上でございます。
◆水ノ上
委員 まず、個人市民税ですけれども、政策的なもの、また増税に関するものを除けば、ほぼ昨年度と横ばいということでございます。これを全体の堺市民の
総所得、納税義務者の所得金額の合計、課税対象の基礎となる所得ですが、例えば給与所得や事業所得、年金所得、株や土地などの譲渡所得等の総計を見ます
と、平成19年度は1兆1,592億円になります。昨年、平成18年度はといいますと、1兆1,489億円で、この総所得は平成19年度は103億円ふえ
てるんですが、全体の0.9%にとどまりました。ということから、課税対象の基礎となる所得ですが、所得がほとんど増加してないということが個人市民税の
増加につながっていない。これは単なる政策的な増加によるものだということが言えると思います。
その中でも、給与所得は増加しておるんですが、事業所得、個人事業主とか、そういうものについては減少しておりまして、個人事業主は非常に厳しい状況に置かれていると言えると思います。
法人市民税ですが、輸出関連製造企業の伸びによって、20億9,700万円増加ということですが、もともと堺市は市税収入に占める法人市
民税の割合が10%と低うございます。その中でも、10社とか20社程度の企業がその大きい部分を占める。19年度の法人市民税148億5,000万円の
うち、法人税割部分は126億7,000万円であって、そのうち大企業10社の法人税割市民税は約40億円ありまして、30%を占めています。今お答えい
ただきました法人市民税の伸び率も21億のうち13億が上位10社で占められる。これは20社、30社と上位をとっていけば、恐らくほとんどが大企業に
よって増加していると言えるのではないか。
ちなみに、堺市の株式会社などの法人は何社あるかといいますと、平成19年度で1万7,079社ございました。そのうち、黒字会社は
7,607社、赤字会社が9,472社ということで、赤字会社が全体の55%を占めております。昨年に比べては、企業数もふえておりますし、黒字会社もふ
えているんですが、それでも100社のうち55社が赤字決算を出している。このことから、中小企業は、私も、杉本議員も、会計人としていろんな会社を見て
るわけですけれども、大企業は好調ですが、中小企業は非常に厳しいということを肌で感じております。この個人市民税、法人市民税を伸ばすことがこれからの
堺市の地方分権に向けての大きな課題であると、このように思います。
一方、固定資産税は、18億7,000万円の増加、その内訳は家屋の新増築によるものが8億9,000万円、企業の設備投資によるものが
同じく8億9,000万円ということでしたが、これは企業の投資がふえるということは、将来的な収入につながるということですから、喜ばしいと思います
が、これも大企業中心の設備投資。中小企業はなかなか設備投資資金もままならない状況でございまして、こういうところからもまた大企業に引っ張られる形で
中小企業が伸びていくことを期待します。
個人市民税、法人市民税は、現在合わせて592億円、平成15年の4年前で421億円ですから、4年間で171億円ふえてるわけでござい
ますが、政策的なものを除けば、それほど中小企業が利益を上げてるとは言えない。堺市の目標としては、個人市民税、法人市民税で1,000億あれば、活力
のある施策が打っていけるのではないかと、このように思いますので、この点、どうかしっかりとやっていただいて、政策運営を進めていただきたいと思いま
す。
続きまして、一般会計決算について、あわせてですが、この決算書を見ますと収支報告書が中心でございまして、財産にかかわるものは財産に
対する調書のみでございまして、財政状態がほとんどわかりません。現金主義会計で幾ら払ったか、幾ら入ってきたかによって決算書がつくられているわけでご
ざいまして、企業会計では決算書、財務諸表といいましたら、少なくとも貸借対照表と損益計算書が必須でございます。損益計算書にあたるのは収支報告書、こ
こにある決算書ですが、これは当年度の経営成績をあらわすもの。貸借対照表は当年度末の財政状態、資産、負債状況を示すものでございます。いずれも複式簿
記によって発生主義のもと作成されるのが原則でございます。この決算を見ますと、そういう財産情報がないので非常にわかりづらいと我々は思います。資産と
いいますのは、過年度に投入した税金が形を変えたものですから、資産に関する情報は適切に開示し、また資産の管理もあわせて行う必要があると思います。
今般、総務省から公会計制度の改革ということで、昨年10月に公会計の整備推進について通知があったと聞いております。堺市においては、新地方公会計制度に対してどのように取り組んでいるのかお答えいただけますでしょうか。
◎澁田 管財課長 総務省からの通知では、平成21年秋をめどに貸借対照表等の財務書類4表を整備し、必要な情報の開示に取り組むこととされています。
この財務諸表を作成する方法といたしまして、すべての資産をリストアップし、公正価値により評価する基準モデルと、売却可能資産のみを時
価評価する総務省改訂モデルという2つの方法が提示されております。本市といたしましては、ストック情報の適正な把握が公会計制度の重要なポイントである
という点等を踏まえまして、平成20年度決算から基準モデルによる財務諸表を作成し、平成21年秋をめどに公表する予定としております。以上でございま
す。
◆水ノ上
委員 まさにストック情報の適切な把握と開示が公会計制度の重要なポイントであります。基準モデルを選択されるということで、非常にハードルは高いとい
うことですね。基準モデルといいますと、すべての固定資産を網羅し、時価評価によるということですが、企業会計方式によって財務状況を把握するには、フ
ローとストックの概念が重要でございます。現在、市有財産については評価替えや減価償却等により、適正な時価評価がされているのでしょうか。お答えいただ
けますでしょうか。
◎
澁田 管財課長 公有財産の価格につきましては、公有財産台帳に搭載することとなっておりますが、台帳に搭載すべき財産の価格につきましては、新たに購
入したものにつきましては、購入価格、交換したものにつきましては、交換価格により、それ以外の寄附受け等により取得した土地は、類似の時価を考慮して算
定した金額を、建物、工作物等につきましては、建設費または製造費とすることとなっております。したがいまして、現状では土地の評価替えや建物等の減価償
却計算を行うなどの時価評価での把握はいたしておりません。以上でございます。
◆水ノ上
委員 現在は、取得価格による評価といいますか、記帳されているわけですけれども、それはそれでいたし方がないことでございまして、これから基準モデル
にするにあたっては膨大な固定資産を把握して、時価を、公正な価格をつけていかなければならないということでございます。今後の資産の保有状況、また公開
までの予定についてお答えいただけますでしょうか。
◎澁田 管財課長 現在、基準モデルによる開始貸借対照表の作成に向けまして、平成20年度期首の資産の洗い出しと、時価評価するための作業を鋭意行っているところでございます。以上でございます。
◆水ノ上 委員 大変な作業ですけれども、ぜひ努力してください。来年か、再来年ですか、決算からは貸借対照表が一緒につくということで、よりわかりやすい決算内容になると思いますので、期待をしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
関連いたしまして、固定資産の帳簿上の管理と評価は、今後、今のご答弁のとおり前進していくといたしまして、この現物の管理を充実していくためにはどうしていく必要があるのかという観点からご質問したいと思います。
以前から、私も、杉本議員も公共施設の維持管理については、一元的に管理する機関を設置して管理するのが望ましいのではないかということからご質問してまいりました。総務省からの、こういう機会ですので、いま一度この点についてお聞きしたいと思います。
日ごろから適切に維持管理し、主要な設備等の更新を計画的に行うことにより、大規模な更新や建てかえをすることなく、長期間維持できることになると思います。これらを一元管理することにつきまして、財政当局はどのようにお考えでしょうか。
◎
宮前 財政部次長 施設管理につきましては、委員ご主張の一元的に管理する方がいいのか、または日常的に管理使用しております各施設管理者が主体的に維
持管理を行う方がいいのかというのは、双方、メリット・デメリットがあるというふうに考えております。本市では、今現在のところ、後者の日常的に管理使用
している各施設管理者が主体的に維持管理を行っております。その上で、必要な設備等についての維持更新について、予算編成時に我々が予算要求の内容を聞き
まして、専門であります建築部の意見も参考にしながら、優先順位をつけて予算措置をしているところでございます。
さらに、今年度からは財政課に再雇用職員でございますが、技術職員を配置しておりまして、予算編成時のみだけでなく、日常的に各施設から
の執行の相談に応じておりまして、緊急の対応が必要な場合がございます。そういう場合にも、予算の流用等の対応を行っているというところでございます。以
上でございます。
◆水ノ上 委員 緊急時の対応だけではなく、一元管理のもと、計画的な更新を行うことが必要ではないかと思います。そういうことによって、税金から、市税からつくった施設をより長く使用できるということになると思うんですが、そのことについて財政当局はどうお考えでしょうか。
◎
宮前 財政部次長 各施設の更新についてでございますが、まず我々設置目的なり、果たすべき役割、いわゆるあり方というものをまず念頭にしまして議論し
ていく必要があるというふうに考えております。その上で、必要な施設につきましては、当然、更新なりをやっていくわけでございますけど、プラス現在課題と
なっております、例えばバリアフリー対応であるとか、ユニバーサルデザインの対応も含めまして、計画的に施設等の更新を行ってまいりたいというふうに考え
ております。以上でございます。
◆水ノ上 委員 今回、管財課におきまして、新地方公会計制度に基づいて、すべての固定資産の洗い出しを行って、時価評価の作業を行うということでございます。
あわせて固定資産の管理につきましても、私どもは一元的な管理する機関を設置して、される方が有効ではないかという立場から、今後もご検討いただくことを要望いたしまして、この質問を終えたいと思います。
《3.自由都市・堺平和貢献賞について》
最後に、自由都市・堺平和貢献賞についてお尋ねをいたします。
自由都市・堺平和貢献賞の受賞者が決定され、10月6日に授賞式が行われます。大賞には、スリランカのジハン・ペレラさん、奨励賞には個人で吉岡秀人さん、もう一つの奨励賞としてNPO法人の日本ネパール女性教育協会が受賞されたということでございます。
創設の趣旨ということですが、広報さかいの市長の言葉に、こういうことがございまして、自由都市・堺平和貢献賞は国際平和に貢献した個人
や団体の方を表彰することによって、国際平和の大切さを国内外に発信するとともに、市民の皆さんを初め、多くの方に平和のとうとさについて理解を深めてい
ただきたいと考え、創設しましたということでございました。趣旨は3点、国際平和に貢献した個人や団体を表彰すること、国内外に発信をすること、市民の皆
さんを初め、多くの方々に平和のとうとさについて理解を深めていただくこと、この3つのことから発足をしたというふうに受け取っております。
まず、国際平和に貢献とはどういうことか。私が考えますのは、国際平和を脅かすものに立ち向かった方々に授与されるものなのかなという気がいたします。
先ほど申し上げた3点から順次質問を行いたいと思います。
まず最初に、自由都市・堺平和貢献賞は、どのような過程を経て選考されましたでしょうか。
◎森 人権企画課長 受賞者の選考方法でございますが、500に上る国内外の有識者や学術機関等に受賞候補者の推薦も依頼し、36件の推薦がありました。
この推薦のあった個人や団体について調査を行い、この調査に基づいて作成しました選考資料をもとに、上田正昭京都大学名誉教授を委員長
に、5名の学識経験者で構成する選考委員会において候補者選考を行い、その選考結果を受けて、この7月に市が受賞者を決定いたしました。以上でございま
す。
◆水ノ上
委員 500に上る国内外の有識者や学術機関等に推薦を依頼しということで36件、この中には選考委員も受賞者の候補者を推薦したようでございますが、
少ないような気がいたしますが、それはまあそれといたしまして、自由都市・堺平和貢献賞の実施に係る総予算はどれくらいで、その内訳についてお示しいただ
きたいと思います。
◎森 人権企画課長 自由都市・堺平和貢献賞に係る経費でございますが、平成19年度決算におきましては、約377万余りでございます。この主なものといたしましては、候補者の推薦人の選定、推薦依頼に係る費用、それとシンボルマークの作成に係る費用などでございます。
20年度につきましては、4,000万程度の支出となる予定でございます。主なものとしましては、候補者の調査、選考委員会に係る費用、受賞者への賞金、授賞式の開催に係る費用、新聞への広告掲載などでございます。以上でございます。
◆水ノ上
委員 四千数百万の総予算をもってこの平和貢献賞が実施されるわけでございますが、趣旨の2番目といたしまして、国内外に発信をするというのがございま
した。国内的には朝日新聞に一面広告されていたのを記憶しておりますが、国外、世界に対してはどのような発信をしていく予定なのでしょうか。また、発信さ
れてきたんでしょうか、お答えいただけますでしょうか。
◎森 人権企画課長 同賞につきましては、本市英語版ホームページに掲載しているほか、今回はスリランカの報道機関にも情報提供を行ったところでござい
ます。また、10月には朝日新聞社の英字新聞でございますヘラルド・トリビューン紙において第1回受賞式でのペレラ氏の記念講演や、各受賞者の活動内容を
紹介する特集記事を掲載する予定にしてございます。
また、この賞の選考委員会は、アジア史学会会長の上田正昭委員長を初め、元国連事務次長の明石康委員、日本・国連親善大使の千玄室委員な
ど、日本を代表する方々で構成してございます。各委員は、国際的にも発信力のある方々であり、このような委員に参画していただくことにより、この賞を国際
的に発信できるものと考えてございます。以上でございます。
◆水ノ上
委員 大変立派な方々に選考委員になってもらってるということがよくわかりました。世界への発信もこれから行われるということでございますが、私は今
回、大賞にペレラさんがなったわけですが、経歴等々、活動を見てすばらしい方だと、このように思っています。しかし、私の興味は、その選考過程においてど
のような方々がノミネートされ、またその選考委員の中でどのような議論がなされたかということでございます。国際平和に対する脅威はどこにあるのかなどと
いうことも選考委員さんはどのようにお考えかということを知りたいと思うんですが、選考委員会で行われた選考の議事内容については公開しないのでしょう
か。
◎
森 人権企画課長 同賞の選考委員会の選考議論の内容につきましては、1つは、各委員の率直な意見交換や、意思決定を担保するということ、また候補者は
次回の選考における候補者にもできますので、その際、適正な意思決定の手続を確保するということから公開してございません。
また、今回、候補に挙がりながら、選から漏れてしまった方々の活動もすばらしいものが数多くございました。同賞の候補者はすべて他薦の方
のみであり、選考議論を公開することで、場合によっては当事者の方々にご迷惑をかけ、活動に水を差すことにもなりかねないと考えており、こういう点からも
公開は控えたいと考えてございます。
また、なお同様の理由で、沖縄平和賞においても選考議論は公開してございません。以上でございます。
◆水ノ上
委員 公開しない理由については理解いたしますが、それでも私はどういう議論がされたのか知りたい。例えば、国際的に現在平和を脅かす、また人権という
意味でも最大の脅威はどこか、それは中国、中国共産党と言ってもいいと思います。チベットを見る限り、1949年に中国共産党のチベット侵攻が行われ、占
領された。以来、少なくとも120万人が殺されたと言われています。6,000以上あった仏教寺院がほとんど破壊され、残るのはわずか6から8の寺院。多
くの僧侶も殺されたと聞いております。
中国共産党は、チベットは非仏教地区になりつつあるというふうにも言っております。それを指して、ダライ・ラマ14世は文化的大虐殺と呼
んでいるわけでございまして、堺の偉人であります河口慧海氏は100年前、真の仏教を希求してチベットに入りました。そういうことから、堺とチベットも深
い縁があると思うんですが、こういう中で、こういうことが議論されたのかどうかを知りたいし、またウイグルにおきましても、多くの、1949年に、これも
中国共産党が支配したわけですが、1964年以降、46回もの核実験を行って、はっきりした数はわかりませんけれども、伝えるところによれば75万人の
方々が被曝して死亡していると言われています。日本が唯一の被爆国と言いますけれども、そうではなくて、日本に倍する方々がそういう核の被害に遭って亡く
なっている。これを告発した医師で、アニワル・トフティさんという方がいらっしゃいますが、この方はこれを告発することによって国外追放となっている。こ
ういう方がノミネートされているのかどうかというのも知りたいと思いますし、また北朝鮮の問題もあります。核問題も重要ですが、拉致事件も我々は忘れてな
らない。堺市も拉致事件は重大な人権侵害と位置づけております。これも国際平和に対する大きな脅威でございました。そのシンボル的な存在、横田めぐみさん
のお父さん、お母さんはこの中にノミネートされていたのかどうか、そういう議論がなされたのかということも私は知りたいと思います。
これを聞いたところで中身を教えてくれませんので、これまでにとどめますけれども、この受賞にあたっては、1月に受賞候補者の推薦依頼か
ら始まりまして、7月に選考委員による受賞者の決定までは、期間はわずか半年でございました。しかも、選考委員会は、1日行われたのみで、時間も2時間程
度と聞いております。その上、議事内容も公開しないということで、今回の選考にあたっては、市民不在ではないのかという疑問が残ります。その点についてお
答えいただきたいということと、この平和貢献賞は今後も行うのか。また、同じ方法で行うのか、行うとすれば、どのような間隔で行うのかにつきましてもお答
えいただけますでしょうか。
◎
松本 市民人権局理事兼人権部長 この賞につきましては、継続的に実施していくことが重要であると考えておりまして、回を重ねることによって、この賞の
内外からの認知度、あるいは注目度といったものも増してくるかと思っております。基本的な枠組みにつきましては、今回と同様の方法で実施していきたいと考
えておりますけれども、第1回目の実施状況を踏まえまして、改善すべき点があれば、改善していきたいとも考えております。
実施の間隔につきましては、2年に1回実施したいと、こういうふうに考えております。
加えまして、この賞は、市民の皆様に親しみのあるものとしていただくため、昨年、賞の名称を一般公募したところであります。また、広報さ
かいを初め、さまざまな機会を通じまして、この賞の趣旨について市民の皆様へ周知するとともに、選考方法や選考理由など、可能な限り情報提供に努めている
ところでございます。
本市としましては、今後もこの賞が堺を代表するものとして広く定着していくよう努めてまいります。以上でございます。
◆水ノ上
委員 私は、この平和貢献賞は非常にすばらしい賞だというふうに認識をしております。ただ、そこに市民の参加ということが盛り込まれれば、もっとすばら
しい賞になるのではないか。今回、受賞候補者の推薦も有識者や学術機関等だけでしたが、こういう推薦も市民に門戸を開ければいいのではないか。また、選考
委員による選考も、1人を決めるのではなくて、例えば3名を決めていただいて、後は堺市民でゆっくり議論をして考える、例えば3人ノミネートされたら、平
和と人権資料館とか、各区役所にパネル展を置いて、そのパネルで堺市民が実際、堺市平和貢献賞にふさわしいのはどれかということを自分で投票すると。ま
た、小学校、中学校の平和学習の時間に、堺市の平和貢献賞では今回、選考委員によってこの方、この方、この方という方がノミネートされた、どの方が堺市平
和貢献賞に一番すばらしいかを考えようということを学校の現場で、平和学習の時間で考える、すばらしい平和学習の教材になると思います。そういうことも含
めてやれば、市民参加型の、今回とはまた違う意味のすばらしい平和貢献賞になるだろうと、このように思います。
今回の平和貢献賞の期間はわずか半年間でございましたが、今のご答弁では、これから2年間かけて、またこの賞を行うということでございま
したので、この2年間、しっかりご検討いただきまして、市民参加型のすばらしい平和貢献賞に発展していくよう、要望いたしまして、私の総括質疑を終わりま
す。以上です。
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