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水ノ上成彰は堺市西区選出の堺市議会議員。

TEL. 072-263-0333

〒592-8348 堺市西区浜寺諏訪森町中3丁272-2

堺市議会報告 議会発言集CONCEPT

令和元年9月26日 文教委員会

英語教育における取り組みについて

◆水ノ上 委員  皆さん、お疲れさまです。大阪維新の会堺市会議員の水ノ上成彰です。

 昨年に引き続きまして、文教委員会でお世話になりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 昨年の2月議会におきましても、きょうは英語教育について市長質問させていただくんですけれども、実は平成31年の2月議会におきましても英語教育について議論をいたしました。また英語教育かと、よっぽど英語教育が好きなんかなというふうに思われるかもわかりませんが、実は英語教育礼賛ではなくて、どちらかといえば英語教育に警鐘を与えると。しかもですね、私、今の文科省の英語教育には、私も少々疑問を持っておりますので、そういうことを踏まえながら、英語教育もするけれども、結論から言いましたら、国語教育ももっと大事だろうということを議論していきたいと、このように思っておりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。

 まず最初に、本市の英語教育における取り組みについてお答えいただきたいと思います。

◎後藤 学校指導課長  本市では、小・中学校の児童・生徒が英語になれ親しむ環境整備を目的として、ネイティブスピーカーを2学期、3学期に全小・中学校に配置しております。小学校3年生から中学3年生までの7年間で、本市の児童・生徒は英語になれ親しみ、さまざまな文化に対して理解を深め、外国語でコミュニケーションを図る基礎となる資質、能力を育むことができます。また、次年度の小学校新学習指導要領全面実施に備え、昨年度より授業時数を増加し、外国語活動を実施しております。以上でございます。

◆水ノ上 委員  御答弁いただきましたが、小学校3年生から中学3年生までの7年間で英語になれ親しむと。さまざまな文化に対して理解を深める。そういう御答弁がありました。2月議会におきましても、今から申し上げるような御答弁がありました。児童・生徒がみずからの考えを外国語で伝え合う力を育成し、主体的に外国語でコミュニケーションを図ろうとする態度を養うというのもあった。果たして小・中学校でそこまで必要かなと思うんですけれども、ただ、今まで中学校3年間英語をやってきても、ほとんど物になってこなかったという現状を踏まえて、だんだんと低年齢化しているということだというふうに思うんですが、それでは、前回にも取り組みの成果と課題についてお聞きしておりますので、それについては、もう本日は聞かず、今、御答弁いただいた中で、最後に小学校新学習指導要領の全面実施ということがありましたけれども、その新学習指導要領の内容と全面実施に向けた取り組みについてお答えいただきたいと思います。

◎後藤 学校指導課長  新学習指導要領においては、小学校の3年生、4年生に外国語活動が導入され、5・6年生の外国語活動は外国語科になります。小学校の3年生、4年生で、まずコミュニケーションを図ることの楽しさや大切さを体験的に理解し、5・6年生で聞くこと、話すことに加え、読むこと、書くことについても、段階的に学びます。中学校では生徒がみずから考えや気持ちなどを伝え合う力の育成をめざし、対話的な活動を通した学習が重視されています。

 私たち教育委員会といたしましては、児童・生徒の英語に対する学習意欲が高まるよう、英語教育の環境づくりをより一層推進する必要があると考えております。具体的にはネイティブスピーカーを1学期より配置することで、年間を通じて本物の英語に触れる機会を確保し、より豊かなコミュニケーション能力の育成ができる環境づくりを進めたいというふうに考えております。以上でございます。

◆水ノ上 委員  御答弁いただきましたが、先ほどの御答弁では、ネイティブスピーカーは2・3学期に全小・中学校に配置すると。それを一層推進するということから、ネイティブスピーカーを1学期から配置すると、年間通じてネイティブスピーカーを配置しようということですね。今の英語教育を推進させる中では、ネイティブスピーカーが非常に効果的だというふうに思われていると思うんですが、そこで現在、ネイティブスピーカーに関する予算、年間の予算はどのぐらいでしょうか。また、ネイティブスピーカーは進めるといたしまして、それ以外により効果的な取り組みというのはないでしょうか、お答えいただきたいと思います。

◎後藤 学校指導課長  より効果的な取り組みについては、ただいまネイティブスピーカーの配置による環境づくりにあわせまして、子どもたちの聞く・話す活動の確保に向けては先進的な取り組みとしてオンラインでの英会話も注目を集めております。他市の事例を参考に、来年度の導入に向け検討を進めていきたいというふうに考えております。

 NSに関する予算でございますが、詳細のほう、今年度におきましては、30年度は申しわけありません、1億6,784万円となっております。今年度におきましては1億6,784万4,000円でございます。以上でございます。

◆水ノ上 委員  済みません、予算については突然のあれでしたけれども、大体1億6,000万から1億7,000万、ネイティブスピーカーに予算がつぎ込まれているということなんですね。今、ネイティブスピーカーはいいとして、それ以外の先進的な取り組みとして、オンライン英会話というのが御答弁にございました。そのオンライン英会話というのはどういう内容のものなのかお答えいただきたいと思います。

◎後藤 学校指導課長  オンライン英会話は、外国語活動や英語の授業において、インターネットにつながったパソコン等を使い、海外の英会話講師と英語によるコミュニケーション活動を行うものでございます。以上です。

◆水ノ上 委員  このオンライン英会話については、今後どのように進めていく予定なんでしょうか、お答えいただきたいと思います。

◎後藤 学校指導課長  ネイティブスピーカーの配置による環境づくりにあわせて、子どもたちの聞く・話す機会の確保に向けては先進的な取り組みということで、今、注目を集めておるわけでございますが、全国的に見ましても4市、5市が、今、実施しているということを聞いております。それらのところに視察に行く中で、実際にパイロット校を検討しながら、ただいま計画のほうを進めているところでございます。

◆水ノ上 委員  永藤市長におかれては、公約でも義務教育における英会話の重要性を説かれておりました。たしかオンライン英会話についても言及があったというふうに記憶しておりますけれども、そうしましたら、オンライン英会話も含めまして、英語教育、義務教育における英語教育について、市長の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

◎永藤 市長  先ほど委員がおっしゃった、これまでの英語教育のあり方に疑問を持っているというのは、私も同じ思いです。多分これまでどおりの英語教育を行ったとしても、英語が使いこなせる日本人は育たないだろうなというふうに考えております。これまでの英語教育は座学で学んで、水泳の授業を本で勉強して水に入らないということだったと思います。私はぜひこの基礎を身につけた上で、実際に場数を踏む、英語を自分で使ってみるということに重点を置くべきなのかなというふうに考えております。

 その意味でも先ほど挙がりましたオンライン英会話、ネイティブスピーカー、1クラスに1人来られても、なかなか生徒1人がマンツーマンで話せる環境にはなりませんが、それがオンライン英会話であれば1対1の時間も確保できる、多くの時間を経ることによって、経験が増すかなというふうに考えております。

 また、堺には、これまで培ってきた友好姉妹都市もございます。今はスカイプ等、オンラインのツールもありますので、行き来せずとも交流を深めながら、さらに堺の郷土について、歴史文化について、英語で話をすることで、郷土愛を高めながら英語の勉強もできるのではないかなと考えております。アセアンウィークという取り組みもあります。堺がこれまで行ってきた事業というものを、さらに強化をさせながら、子どもたちが英語を使って、英語を使うと、こういう堺のこともみんなに知っていただけるし、知ってもらえるし、外国の方ともコミュニケーションがとれるという、その英語に対して喜びを感じていただける、それがまた英語を深く学んでみたいというモチベーションにつながるような英語教育にしていきたいと考えています。

◆水ノ上 委員  市長に御答弁をいただきました。今まで文科省主導でやってきた英会話、英語教育は、本当にそれほどの効果を得ていないという中で、いろんなことを模索をしているんですね。それで、堺におきましても、ネイティブスピーカーでさらにこの効果を上げる、そして市長が今おっしゃったような新しい試みとして、オンライン英会話について検討するということは、一定評価をしたいなというふうに思っております。

 ただ、先進的な取り組みと先ほど課長からも話がありましたけれども、オンラインという、その仕組み自体が先進的であってはならないと思うんですね。先進的であるということは、効果がすぐれているということが必要だというふうに思いますし、オンライン英会話をずっとネット等で見ますと、効果があるという人もおれば、効果がないという意見もあるようです。ですから、どのぐらいの、最初はパイロット校を選定してということでしたけれども、どのくらいの予算でやるのか、また効果はどのくらい期待するのかいうことを十分検討した上で進めていただきたいなというふうに思っております。

 ただ、2月議会でも申し上げたんですけれども、英会話、英語というのは、我々の言語ではありません。これは外国の言語でありまして、我々の思考という意味では寄与しない。幾ら英会話ができる、英語ができたとしても、英語で我々が思考するわけではありません。中学校におきましては、先ほど僕、冒頭申し上げた文科省に疑問があるというのは、こういうところもあるんです。実はね、中学1年生、中学2年生では、国語の時間というのは年間140時間あるんですね。英語の時間も140時間あるんです。国語と英語の時間が中学校1年生、2年生では同じ時間。それから中学3年生になりますと国語は105時間になって、英語は140時間のままなんですね。実は、中学3年生におきましては、国語より英語に割いている時間のほうが多くなるんです。一体どこの国の教育かなと、これは堺市の皆さんの責任ではありません。これ文科省の方針です。

 しかし、英語偏重になりつつ、こういう中で、私は何度も申し上げているように、国語の重要性というのを、さらに皆さんにおいては認識していただいた上で、英語だけではなくて、まず祖国、我が国の母国語である国語、日本語を大切にする、そういう認識をまず持っていく必要があるのではないかなというふうに思っております。

 私が好きな作家で、藤原正彦さんっていらっしゃいます。この方は、日本を滅ぼす最も確実な愚行は、小学校からの英語教育だと、もうはっきりこういうことを言いますしね。また渡部昇一さん、昇一先生もですね、英語の早期教育は百害あって一利なしというような、これは文科省に対して警鐘を鳴らしているそういうあれなんですけどね。そういうことを念頭に置いていただいて、確かに英語というのは重要性は必要性は私はあると思います。しかし、偏重になることなく、我々の国語、もっと大事にし、小学校、中学生が多くの作家、例えば日本には近代におきましてもいろんな有名な作家がいます。夏目漱石、森鴎外、またその他おりますけれども、そういうことを読む、そういう文学を読む。また日本では古典におきましては、源氏物語、世界に冠たる文学が日本にはあるわけですから、そういうことも大事に思って、それを思いながら、英語も重要性を感じながら進めていく、そういうバランスをとった、バランスのいい英語教育、国語教育を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

◎永藤 市長  ありがとうございます。今、御指摘いただいた点を踏まえて、英語教育に偏重することなく、まずはやはり国語、そして歴史教育、英語が話せても中身が空っぽでは全く意味がありませんので、そこをしっかりと身につけた上で行っていきたい。その上で英語が使えるということは、我が国のことをこれから100億人に達しようとしている人たちに伝える重要なツールと考えていますので、まずは日本の国のこと、私たちのことをしっかりと身につけた上で、そして我が国のスタンスであったり、堺のことを発信できるツールとして英語を学んでいただきたいと思います。

 そしてもう一つ、オンライン英会話につきましては、実は私も1年半ほど毎日した経験がございまして、私の経験では、これはもう本当に場数を踏む、外国人と英語で話すということに対して、全く怖くなくなります。あとはそこにどう魂を込めるかという話になりますので、そういう意味では、子どもたちに基礎英語というものを勉強しながら、その実践の場としてオンライン英会話で、その反復練習でさらに磨かれるのかなと思いますので、これもいきなり大きな予算をつけるわけじゃなくて、まずはその効果検証をしっかりしながら進めていきたいと考えております。以上です。

◆水ノ上 委員  永藤市長から国語教育の重要性について言及がありました。本当に私もそう思います。そういうことを踏まえた上での英語教育ということであれば、私も応援したいというふうに思いますので、これからもそういう視点から議論を進めていきたいと思います。本日はありがとうございました。

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