◆水ノ上 委員 大阪維新の会の水ノ上でございます。昨年に引き続き文教委員会でお世話になりますので、どうぞよろしくお願いをいたします。 今年も文教委員会で議論したいと思いましたのは、先日の大綱質疑でもお話ししましたけれども、今年が中学校の教科書採択の年だというところから、今年も皆さんと議論したいと思いました。先日の大綱質疑で教科書採択につきましてはお話ししましたので、今日はいたしませんが、ただ先日の大綱質疑をネットで見られた方から私のほうにメールなり電話なりいただいて、やはりそこでは政治的な妥協の事実を記載している教科書は選ばないでほしいという声があったということを改めて皆様方にお知らせしたいというふうに思います。これから採択が本格化してまいりますけれども、先日最後、教育長より御答弁いただきましたところをしっかり踏まえていただきまして、子どもたちに最もふさわしい教科書を採択していただきたいと重ねてお願いしたいと思います。 本日は私、2問質問をさせていただきます。1問が北朝鮮による拉致事件に対する教育委員会の取組について、いま一つが特別教室のエアコン設置と熱中症対策についてですが、順番逆にいたしまして、先に熱中症対策のほうを質問したいというふうに思っております。 昨日6月10日、近畿地方が梅雨入りをいたしまして、もう早速蒸し暑い日になりました。気象庁の発表によりますと、今年の8月の気温は東日本、西日本とも、平年を上回る予想だと言われております。 その中で、新型コロナ対策、新型コロナのために2か月休業したために、夏休みが11日間と短くなる。真夏でも授業が行われるというところから、感染予防をするとともに熱中症対策、この両方が両立が課題となってきます。その観点から今日は質問したいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まず最初に、普通教室は小学校、中学校ともエアコンが設置されておりますけれども、また特別教室でも音楽教室、図書館、パソコンルームなどは設置されておりますが、それ以外の特別教室の空調設備についてはまだと聞いております。 まず最初に施設にお伺いいたします。その他の特別教室の空調設備のスケジュールはいかがでしょうか。 ◎永野 施設課長 全中学校の理科室、美術室及び調理実習室の特別教室の空調整備のスケジュールについては、令和2年、今年9月までに設計を完了し、その後、今年度内に工事の契約を行い、令和3年、来年夏の供用開始の予定となっております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 全ての特別教室にエアコン、空調設備が設置されるのが来年の夏ということですので、今年の夏は空調のない特別教室を使っての授業になるというところから、次の質問に行きますが、エアコン未設置の特別教室での夏季の授業実施についてどのように行う予定でしょうか。 ◎後藤 学校指導課長 夏季休業期間短縮に伴う夏の暑い時期の授業について、実習等特別教室で実施しなければならない授業は、年間指導計画を見直し、秋以降に行うよう各学校に指示しております。子どもの負担にならないよう最大限の配慮に努めます。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 スケジュールを見直した上で子どもに負担をかけないようということですね。今年はそれで何とかうまくやっていただけるということを期待しながら、特別教室のエアコン設置は予定どおり来年にはしっかりとつけていただくよう要望しておきます。 今年度の熱中症対策に関する国からの指導も来てると思いますけれども、その内容についてまずお答えいただきたいと思います。 ◎寺田 保健給食課長 5月末、文部科学省から熱中症事故の防止についてという依頼文が出されております。そこでは、特に今年度においては新型コロナウイルス感染症拡大に伴う臨時休業の影響により、学校再開直後から暑くなり始める時期を迎える学校もあることに加え、児童・生徒の学習の遅れを補うため、夏季休業期間を短縮したり夏季休業期間中に登校日を設けたりする自治体や学校も考えられることから、その際の児童・生徒等の健康確保に向けた取組に一層留意する必要があるとされております。以上です。 ◆水ノ上 委員 これは今朝の産経新聞ですけれども、このように暑さ、感染対策、学校どう両立、ということで、学校現場も、また保護者の皆さんも感染対策をしながら熱中症等の暑さ対策を非常に気にしています。この新聞の内容については今日は質問いたしませんけれども、このように、やはりその注目は非常に高いと言っていいと思います。 普通教室には全ての教室にエアコンが設置されているわけですけれども、感染症対策としての換気とまたエアコンの使用についてどのようにしていく予定でしょうか、お答えいただきたいと思います。 ◎寺田 保健給食課長 学校園における新型コロナウイルス感染症対策の1つとして、密閉状態の回避のため、2方向の窓を常に開放するなど、教室等の換気を常時行っております。 エアコン使用時においても換気は必要ですが、本市においては授業中はエアコンを設置している教室につけている換気扇を常時運転させるとともに、休み時間は5分間程度2方向の窓を開けて換気することにより、感染症対策と同時に児童・生徒等の体調管理にも配慮していきます。以上です。 ◆水ノ上 委員 授業時間中はエアコンを使用して換気扇だけ回してると、休み時間になったら換気のために窓を開けるということですけどね、これは休み時間の換気は誰がするかというところをしっかり決めておいたほうがいいと思います。任せる中で誰が必ずやると、授業が始まったら閉めて、また換気をしながらエアコンをつけると、それはそうしないとなかなか誰がやるかというのが分かりませんからね、お願いしたいと思います。 政府のほうも常時マスクの着用を義務づけておりますけれども、マスクの常時着用は高温多湿下、これから猛暑日が予想されるわけですけれども、高温多湿下では熱中症のリスクが高まります。 そこで、感染症対策としてマスク着用と熱中症対策についてこれからどのようにしていくのか、お答えいただきたいと思います。 ◎寺田 保健給食課長 国の学校再開における衛生管理マニュアルでは、マスクの着用は今後も基本的には常時着用することが望ましいとされております。ただし、先月末の国からの通知では、気候の状況等により熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合はマスクを外すよう対応すること、またその際は換気や児童・生徒等の間に十分な距離を保つなどの配慮をするよう示されております。 本市においても学校内での教育活動中だけでなく、気温の高い時間帯の登下校時も含め、児童・生徒等の熱中症予防に配慮していきます。以上です。 ◆水ノ上 委員 今こうやって話してるだけで、マスクがあるのは非常に邪魔ですし、皆さんもマスクをしてたら息苦しさも感じるというふうに思います。これから夏になって猛暑日、35度を超えるようなところ、マスクを常時着用というのは、子どもたちに対する負担もありますし、熱中症の危険性も高い。 今御答弁にありました熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合、誰が判断して子どもたちにマスクを外せと指示するのか、その辺りお考えでしょうか。 ◎寺田 保健給食課長 各学校において、気温や場所、活動内容などを踏まえまして判断することになると思われます。屋外での活動がリスクが高いと思われますが、下校時や運動場での休み時間あるいは屋外での理科観察など、気温が高い時間帯は健康被害の可能性が高いと思っております。 一方で、国のマニュアルでは、屋内においても近距離での会話や発声等が必要な場合はマスク着用の徹底が必要と言われておりますので、今後各学校において、より適切に熱中症予防ができるよう改めて対応マニュアルを周知してまいります。以上です。 ◆水ノ上 委員 感染症対策ももちろん大事ですが、熱中症対策も大事です。ですから、どういう場合にはマスクを外してもいいという指示をするか、それは具体的に考えて学校に落としてあげなければなかなか対応できないと思いますので、それはしっかり今から議論してやっておいてください。必ず猛暑日があるわけですからね、猛暑日でマスクをしてふらふらになって熱中症で倒れるということがないように十分気をつけていただきたいと思います。 それと、授業は普通授業で教室内だけではなくて、部活動や体育の時間もあるわけですね。部活動を含む体育活動中における熱中症対策についてはどのようなお考えでしょうか、お答えいただきたいと思います。 ◎中逵 生徒指導課長 新型コロナウイルス感染拡大に伴う臨時休業の影響で、子どもたちの体力や暑さへの慣れも十分でないことから、授業開始時には準備運動を十分行い、WBGT測定器、黒球型携帯熱中症計を活用するなどして、気温や湿度などから算出される暑さ指数が31度以上になったときには運動を原則中止するなど、昨年、本市が作成した熱中症予防のための運動指針を基に熱中症予防に向けての取組を行っております。 また、特に部活動においては十分な準備運動を行うとともに、急に休業前と同じ内容を行うのではなく段階を踏んで徐々に活動を増やすなどの工夫をして、生徒に無理のない範囲で行うよう指示してございます。 なお、スポーツ庁の通知では、運動時のマスクの着用は熱中症へのリスクを考慮して、部活動を含む体育活動中のマスクの着用は必要ないとされております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 御答弁にありましたWBGT測定器で暑さ指数が31度以上になったときとありますけれども、WBGT測定器って各学校にあるんですか。 ◎中逵 生徒指導課長 WBGT測定器につきましては、昨年度、全ての小・中学校・園に1つですけれども配布をさせていただいております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 分かりました。そうしましたら、そういう基準があるんでしたら、それを徹底した上で子どもたちの健康をしっかりと考えていただきたいと思います。 それと、外が暑いときは体育館で運動するということもあります。私が知る限りは、中学校は分かりませんけど、小学校の体育館では大型の扇風機があるところとないところがあるようです。大型の扇風機があるなしで全く体感温度が違います。 ですから、これは要望にとどめますが、私も子どもたちに学校の体育館で剣道を教えておりますのでね、扇風機がなければ、もう夏はやっていけない。ですから、各学校の扇風機の状況を調べた上で、熱中症対策として扇風機の設置も併せて行っていただきたいということを最後に要望いたしまして、この項の質問は終わりたいと思います。 続きまして、北朝鮮による日本人拉致事件に関する質問をしたいと思います。 これも大綱質疑の冒頭で少し述べました。6月5日に横田滋さんがお亡くなりになったと。これは昨年の12月議会におきましても、人権週間と関わりまして議論いたしましたけれども、ちょうど昨日6月10日に津久野中学校で、この北朝鮮による日本人拉致事件を題材とした授業が行われる、特にその中でアニメめぐみを視聴した上で、子どもたちに感想文を書いてもらうという授業をされていたと。これが昨日の授業の風景なんですけどね。5クラスありまして、午前午後とも5クラス全員が視聴した上で感想文を書いておられました。みんな真剣なまなざしでアニメめぐみを視聴していました。 北朝鮮によるこの拉致事件を特に中学校の間に勉強するというのは、公民の教科書にもありますけれども、日本国憲法で日本は今は国民主権がある。しかし、その国民が他の国に拉致をされて全ての自由を奪われている状態が何十年も続く。横田めぐみさんの場合、43年間それが続いてるわけですね。 国家主権とは何か、そして国民の主権とは何か、それが侵されたときにどういう状態に置かれるのかということを学ぶ上でも、この授業というのは必要不可欠だと私は思っております。ですから何度も何度も、このアニメめぐみを使った授業を進めてほしいというふうに思っているわけです。人権上の最大の事件であり、今なお続いている事件であるというところから、子どもたちと一緒に考える、これはぜひとも必要だというふうに思います。そういう観点から質問を進めたいと思います。 まず最初に、市立学校における映像作品アニメめぐみの活用に向けた教育委員会の取組についてお聞かせいただきたいと思います。 ◎森内 人権教育課長 これまでも拉致問題に関する映像作品の活用につきまして、全ての堺市立学校に対して文書により周知を行ってきたところでございます。今年度もこの4月に国からの活用促進の依頼を受けまして、文書による各学校への周知に加え、ただいまこの6月の校長会において活用の依頼を行っているところでございます。なお、4月には各校に1名配置されている人権教育推進担当者に対し、アニメめぐみの視聴及び他都市における児童・生徒への指導実践例を紹介するための研修会を予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染症拡大防止のために開催することができず、各人権教育推進担当者に対して研修資料の配布を行い、授業実践の依頼をしたところでございます。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 それでは、過去の本市のこのアニメめぐみを使った授業の状況をお聞かせいただきたいということと、また今年度の活用状況についてお答えいただきたいと思います。 ◎森内 人権教育課長 学校におけます活用状況について確認いたしましたところ、平成29年度は小学校が3校、中学校が5校の合計8校、平成30年度は小学校2校、中学校が10校、高等学校1校の合計13校、昨年令和元年度につきましては小学校3校、中学校9校の合計12校でアニメめぐみを活用し、人権教育の一環として拉致問題に対する学習を行ったところでございます。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 令和元年度が平成30年度に比べて減少しておりますけれども、何か理由はありますか。 ◎森内 人権教育課長 本年1月に令和元年度の視聴状況につきまして各学校へ確認を行いましたところ、小学校9校、中学校12校、高等学校1校の合計22校においてアニメめぐみを活用し、人権教育の一環として拉致問題に関する授業を行う予定でございました。このうち小学校6校、中学校3校、高等学校1校の合計10校につきましては、本年3月での学習を予定しておりました。ただ、2月29日からの学校の臨時休業の影響によりまして、実施することができませんでした。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 新型コロナの関係で、予定していた10校についてはできなかったということですので、ぜひとも今年はこの10校については必ずそういう視聴を中心とした学習が行われるようにお願いしたいというふうに思います。 今後の教育委員会として、北朝鮮拉致事件及びアニメめぐみを使った授業についての取組についてどのようにお考えでしょうか。 ◎森内 人権教育課長 拉致問題につきましては、我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題であり、国としても最重要課題というふうに位置づけてございます。教育委員会といたしましても国と同様に認識しており、各学校の状況や児童・生徒の発達段階等に配慮した上で正しく理解することが大切であるというふうに考えてございます。 今般国より令和2年1月、アニメめぐみの短縮版が作成された旨の通知もございました。今後も各学校に対し、アニメめぐみの短縮版等の映像作品の活用についても周知していくとともに、人権教育推進担当者に対する研修会を通じて児童・生徒への指導実践例の紹介を行うなど、拉致問題を正しく理解するための授業に取り組んでいけるように学校のほうを支援していきたいというふうに考えてございます。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 御答弁をありがとうございました。我が国の主権及び国民の生命と安全に関わる重大な問題だ、そのとおりでして、国としても最重要課題として、安倍首相もそのようにおっしゃってますし、特に小泉首相、安倍首相は非常に力を入れてまいりました。しかし解決ができない。 これ、風化させてはならないというふうに思うんですね。中学生だけではなくて、大人の我々もしっかりこれを学ぶ必要があろうかというふうに思います。 国が非常にこの問題について重要視しているという証拠は、先ほど見せました津久野中学校は毎年このアニメめぐみの授業をして、そして作文コンクールに出品をしていると。これがそうなんですけどね、北朝鮮人権問題啓発週間の作文コンクール2020と、これ毎年あるんですけどもね、津久野中学校は毎年これに応募している。実は大阪府の中でも津久野中学校を含めて二、三校しか内閣のほうに出してないんです。ですから、先日も内閣官房のほうから津久野中学校に電話があって、今年はどうですかと、また今年もしっかりと子どもたちの意見を聞かせてほしいということだったそうです。これは今年も9月25日が締切りで作文コンクールをするそうです。ただし、コロナの関係で延びそうですけれどもね、毎年この辺りで締切りをしているみたいです。 先ほど述べましたこの拉致事件の重要性については、もう改めて言うまでもありませんけれども、堺ではもともと令和元年度は22校見せる予定だったと、そしてできることならば、この9月25日に間に合うように子どもたちに見せて、一人でも多くの人の感想文を書いてほしいというふうに思います。昨日4通か5通の感想文、僕も見せてもらいました。子どもたちの意見は、自分がめぐみさんだったらどうだろうか、また滋さんだったらどうだろうか、そういう観点からしっかりと感想文を書いてくれていました。 ただ1つ足らなかったのは、なぜこの拉致事件が起こったかと、そこはアニメめぐみにもありませんし、授業でもありません。それを併せて教えることによって、今後このような拉致事件を防ぐということにもなろうかというふうに思います。ぜひともこの取組を22校と言わず全校に進めてもらって、全ての小学校、中学生が中学校を卒業するまでにはこの作品を視聴するようにお願いを申し上げまして、私の本日の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 |
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