◆水ノ上 委員 皆さん、お疲れさまです。大阪維新の会堺市会議員団の水ノ上成彰でございます。本日は2問質問いたします。久しぶりの市民人権委員会でありまして、フレッシュに、爽やかにやりたいとは思いますけれども、よろしくお願いいたします。 まず最初に、私は西区から選出いただいている議員ですが、西区の区長が公募区長ということで、この4月から就任をされました。5月号の広報さかい、西区版に区長の顔写真も載っておられまして、爽やかとは言えませんが、信頼感がある風貌だと思います。私は同い年ですので、ちょっと持ち上げて、これから期待をしたいというふうに思うんですけれども、七、八年前に美原区で公募区長がありました。今回、永藤市長の下での初めての公募区長ですので、期待も大きいというふうに思います。 そこでまず、西区ブランド発信事業等を推進するとして公募されました西区長に応募された動機は何でしょうか、お答えいただきたいと思います。 (池側委員長、西川副委員長に替わり委員長席に着く) ◎大谷 西区長 初めまして、まずはこのような発言する機会をいただきましてありがとうございます。 公募に応募した動機ですが、前職における国や大阪府、自治体の首長、DMOなどとの企画や事業連携の中で百舌鳥・古市古墳群や浜寺水路、浜寺公園など、堺・泉州の観光資源や魅力発信を考える機会があったことや、複数のイベントや事業などの往来を通して、堺市西区に触れることが多かったからです。 また、公募区長の主な職務内容に、西区の歴史文化、伝統行事等の多様な魅力資源を区域内外に発信する西区ブランド発信事業の推進という、経験を最大限に生かせる私の得意分野が掲げられていたことから、時宜と天命を感じ、応募しました。以上です。 ◆水ノ上 委員 御答弁いただきましたが、区長は、高石にも、市役所のほうにもいらっしゃったというふうに聞いております。西区の隣ですのでね、そういう意味でも、西区にも精通しているというふうに思います。 就任して2か月が経過をいたしましたが、実際に区長に就任されまして、感じる西区の課題と、そして西区の伸び代、どのようにお考えでしょうか。 ◎大谷 西区長 西区には長い伝統がある地域の祭りや、行事を大切に守り抜いてきた団結力や防災・防犯に対する意識が高いなど、地域を大切にするアイデンティティーが息づいていることが強みであると考えているのですが、西区の客観的価値や潜在能力をまだ十分に生かし切れてないのではないかと感じております。 西区には豊かな歴史文化資源をはじめ、多くの魅力資源を有しているにもかかわらず、その発信力を高める考察や工夫がまだまだ弱いので、魅力資源そのものにさらなる価値や情報を注入し、情報発信力を高める仕掛けが必要であると考えています。 また、魅力資源である浜寺公園駅舎や諏訪ノ森駅舎の保存活動に見られたように、万が一、解体や更地になっていれば、その価値がゼロになるということに留意し、いろいろ対応しなければならないことがあるのではないかと思っております。 そして、西区に限ったことではありませんが、人口減少、高齢化が進む中、自治会加入率が下降し、地域活動の担い手が不足していることから、新旧住民の交流促進による地域コミュニティの活性化が大きな課題であるというふうに考えております。以上です。 ◆水ノ上 委員 御答弁いただきましたとおり、今後はやっぱり発信力が非常に重要だというふうに思います。西区に限らず、各7区、いろいろと特色があって発信するべきものがあるという中で、堺市の発信はどうしても堺区が中心になっています。その点、マスコミ御出身である区長には、今までにない切り口から西区の発信をしていただいて、それが各区でもまねるような、そういう大胆なことお願いしたいと思います。 また、御答弁にありました魅力資源のことですけれども、浜寺公園駅舎と諏訪ノ森駅舎を取り上げていただきましたが、この駅舎はほっておけばなくなる可能性があった。しかし、住民の皆様の熱い思いで、これを保存をし、そして今では立派に活用して、それぞれその地域の顔になっております。これはすごくいい例で、また西区に限らず、こういうほっておけば朽ちていくような、そういう資源を住民の皆さんと一緒に掘り起こして、新たな資源としていく、そういうのも非常に期待するところじゃないかなというふうに思っております。 続きまして、私はこの間の大綱質疑におきまして、阪堺線によるまちづくりのことをお話しをいたしました。阪堺線のまちづくりは、堺区内のことが多く議論されるんですけれども、そのとき論じましたのは終点である浜寺公園駅、その周辺の活性化なくして阪堺電車の活性化はないだろうということを申し上げた。そして、以前に区長とお話しする機会がありまして、区長も、この浜寺公園の、西区の活性化のためには浜寺公園の活性化が非常に大事だというところから、区長が思うような浜寺公園周辺の活性化をすれば、ひいては阪堺電車の活性化にもなるんだろうというふうに非常に私は興味を抱きました。 そういう点からお聞きいたしたいと思いますが、阪堺線の終点である浜寺公園駅周辺は西区のまちづくりを進める上で大きなポテンシャルを持っていると思います。西区のまちづくりにどのように取り組むのか、区長のお考えをお示しいただきたいと思います。 ◎大谷 西区長 浜寺公園と阪堺電車、非常に西区の魅力発信に対して大事なものだというふうに認識しております。特に西区が持続的に発展するためには、西区のプレゼンスを向上させ、交流人口、関係人口、ひいては定住人口の創出や地域コミュニティの強化と地域の課題解決に取り組む人材の発掘・育成を図る必要があると捉えております。 そのため、様々な課題や問題点について、あくまで大枠としてですが、ブランド戦略、ストーリー化などによって、西区にある個々の魅力資源の発信力を高める仕掛けに取り組む準備をしております。 浜寺公園周辺で言えば、浜寺公園が令和5年に開設150周年を迎えることを契機として、大阪府をはじめ関係機関や地域住民と連携し、情報発信の総合力を高めたいというふうに動いております。 区内各地域の祭りや歴史文化、暮らしや行事、催しなど、西区の魅力全てをイベント化・情報化して多発・継続的に発信することや、阪堺電車の終着駅を起点とした西区を巡る企画にも取り組み、特に西区の強みと私自身が捉えております工場夜景や夜の浜寺公園散策、泉州の奇祭と言われる、やっさいほっさいなどを含め、西区の夜の魅力を発信することなどを考えております。 また、魅力ある地域の形成において、区民の安全・安心が基盤になると考えております。そのようなことから、災害対策基本法の一部改正や石津川の氾濫想定区域の見直し、新型コロナウイルス感染症の対応を踏まえた地域防災力の強化、防犯対策のさらなる充実、さらにはSDGsの理念の下、複合的な課題を抱える区民の生活支援に向けて地域保健福祉ネットワークの充実に取り組んでいきたいと考えております。以上です。 ◆水ノ上 委員 御答弁いただきました中には、西区のことをいろいろと御研究いただいているということが見えてきました。 また、区長は石巻出身ということで、東日本大震災のときには、その報道もされているということで、南海トラフ地震が30年以内に80%の確率で起こるという、そのときには堺区、西区は大きな被害を受けるんじゃないかと、そういう観点からも西区の区長として、いろいろ発信いただきたいというふうに思います。 それでは最後に、西区の公募区長として任期3年ということでありますが、その3年の中で、まちづくりに対する区長の思い、意気込みをお答えいただきたいと思います。 ◎大谷 西区長 私は公募区長として、新聞社などマスメディア関連の仕事や、企業経験をはじめ、ほかの自治体の非常勤職員などで培った経歴や実体験を生かし、変革や創造、企画力、発信力の向上を強く期待されていると感じております。 前例主義にとらわれ過ぎず、単に成功事例やトレンドを追いかけるのではなく、新たな視点、手法、行動によって地域や区民に寄り添う区政を推進したいと思っております。 そして、西区が持続的に発展することをめざし、これまで以上に住みたい、住み続けたい地域となるよう、西区のプレゼンス向上に取り組み、任期中に結果を出すことはもちろんですが、近未来の礎になるような人材育成や仕組みづくりに取り組む所存でおります。以上です。 ◆水ノ上 委員 他の6区の任命区長も、それぞれアイデアを出して、各区の発展のために日々努力していただいていると思います。ぜひ、それぞれの区長と協力した上で、また民間の経験を生かして、思う存分力を発揮していただきたいと思います。 かつて美原区長が公募区長でしたけれども、必ずしも成功とは言えませんでした。それは、当時の市長との折り合いが悪かったとも聞いております。また、庁内の人間関係にも苦労したということも聞いています。ということから、ぜひとも永藤市長とコミュニケーションをしっかり取って、目標と手段を明確化して、しっかりやってほしいということと、環境整備につきましては、これは区長自身の努力も要ると思いますが、周りの方もともに、この区長、公募区長を支えるという意思を持って、いろいろな施策に取り組んでいただきたい。そういうことを申し上げて、これから3年間、私も西区の1人として、ともに豊かなまちづくりのためにやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いをいたします。以上でこの質問を終わります。 続きまして、男女共同参画についてお伺いをいたします。 今、この第4期さかい男女共同参画プランがありますけれども、これが改定されるというふうに聞いております。現在の男女共同参画プランの内容、そしてこの第5期プランの策定、またタイムスケジュールについてお答えいただきたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 本市では、男女共同参画を総合的かつ計画的に推進するための基本計画であるさかい男女共同参画プランを策定し、男女平等推進施策並びに市民及び事業者の取組を推進してきました。 平成29年に策定しました第4期さかい男女共同参画プラン改定の実施計画期間が令和3年度末をもって終了するため、その達成状況や社会的な状況の変化、市民意識の変化等を分析し、男女平等社会の形成を推進する(仮称)第5期さかい男女共同参画プランを策定いたします。 この計画では,配偶者暴力防止法の規定に基づくDV防止基本計画と統合し、一体的に課題把握や事業評価を行い、より効果的で迅速な施策展開につなげていきたいと考えております。 現在、計画案を検討しており、審議会で議論していただいた後、令和3年12月頃にパブリックコメントを予定しております。今年度末の完成をめざしています。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 今年度末ということで、12月頃にパブリックコメントと言いますが、我々が意見言えるのはいつぐらいまででしょうか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 今後のスケジュールとしましては、先ほど言いました令和3年12月にパブリックコメントを予定しておりますので、令和3年12月、大体それ辺りをめどに議論をお願いしたいなというふうに考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 それでは、実際に中身の議論できるのは、今回と9月議会がぎりぎりかなと、それ以降はなかなか難しいなというふうに思ってますので、しっかり議論していきたいと思います。 時間はなかなかありませんけれども、続きまして、この中から二、三質問させてもらいます。 3ページ、4ページにあります、3ページ、一番下の行、男女格差を測る国際的指数、ジェンダー・ギャップ指数では2016年現在、日本は144か国中111位と非常に低い状況です。1行空けまして、国際社会において日本のジェンダー平等政策は大きく後れを取っていると言わざるを得ませんというふうにあります。堺市の認識は、この大きく後れを取っているということなんでしょうか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 国際的なジェンダー・ギャップ指数も踏まえまして、日本、それから堺も含めて、まだまだ後れを取っているんではないかなというふうに思っております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 よく、ジェンダー・ギャップ指数が取られます。それで、今年のジェンダー・ギャップ指数は156か国中120位と、非常に日本は女性差別がひどいというようなマスコミの取り上げられ方をしておりました。こういうことから、この前の策定もされているんでしょうけれどもね、このジェンダー指数、男女平等を測るのは、このジェンダー・ギャップ指数だけじゃなくて、例えば、横に書いてあるジェンダー不平等指数というのもあります。これによりましたら、2020年度公表ですが、162か国中24位と、上位なんですね、そんなに悪くない。いろいろな指数があるわけです。いいやつもあれば、悪いところもあると。その中でお聞きしたいんですけれども、なぜジェンダー・ギャップ指数だけ取り上げるのか、お答えいただきたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 今、そちら、ジェンダー不平等指数と比較をされているんですが、まず御説明させていただきます。 現在、世界経済フォーラムが発表しておりますジェンダー・ギャップ指数は、経済、政治、教育、健康の4つの分野におきまして、各国の男女格差を数値で表したものでございます。2021年の日本の総合順位は156か国中120位で、先進国では非常に低いレベルとなっております。 日本は特に政治経済における順位が低く、政治分野では国会議員や大臣の女性比率が低いこと、経済分野では企業の役員や管理職の女性比率が低いことなどが要因となっております。それから国連開発計画が発表するジェンダー不平等指数は、各国における男女格差を測る指標として保健分野、エンパワーメント分野、労働市場分野の3つの分野で構成されております。2020年の報告書では、日本の順位は世界162か国中24位となっております。保健分野では妊産婦の死亡率、エンパワーメント分野では中等教育以上の教育を受けた人の割合など、貧困問題に関係の深い指標が用いられていることから、開発の進んだ先進国が優位となる傾向があるんではないかなと考えております。 このため、ジェンダー不平等指数は、ジェンダー・ギャップ指数と比べると日本の順位が高くなっているというふうに考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 そこで、その中でジェンダー・ギャップ指数を取り上げて、日本が国際的に後れを取っているというのはどういうことでしょうか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 ジェンダー・ギャップ指数は先ほど説明させていただきました政治経済の分野で非常に後れを取っているということで順位が低くなっております。 特に、日本は先進国の中で、政治経済の女性の社会進出というのが望まれているのかなというふうに思いますので、ジェンダー・ギャップ指数というのが、特に注目される指標ではないかなというふうに考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 先ほど言いましたように、ジェンダー・ギャップ指数というのは、いろいろな指数の中で1つの統計なんですね。それ以外にジェンダー不平等指数もあれば、ジェンダー開発指数というのもあります。これは日本は166か国中51位と、まあまあ上位のほうにあるということで、まあ取り立ててジェンダー・ギャップ指数だけをもって、日本が悪いというのは、情報操作にほかならないのではないかなと私は思ってるわけです。そういうところから、第5期のこのプランをつくるに当たって、幅広い統計をもって、このプランをつくるべきだというふうに思いますが、その点いかがですか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 現在策定中でございまして、検討させていただきたいと思います。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 ぜひ、一方に偏ることなく、いろんな指数から検討した上で、めざすべきところを探してほしいと思います。 別途、こういう分析もあります。これは幸福度を測るものでして、日本女性幸福度という世界価値観調査が5年ごとに行われておりまして、それの結果です。日本というのは、女性、自分が幸福かと思っているのは、男女ともに80%を超えてるんですけれども、女性はここ40年間、男性よりも幸福だと感じているわけですね、日本の女性は。その差、女性が幸福だと思うパーセントと、男性が幸福だと思うパーセントは、下が、黄色いのがその差額ですが、7.2%、2019年はね。というふうに、男性よりも女性のほうが日本では幸福感が高いということ。この差額は2019年度は世界第2位なんですよ。これだけ日本の女性は幸せを感じているという、これグラフなんですね。これが逆に、女性差別がひどくて、男性が幸福度が高くて、女性が低かったら問題だと思うんですけれども、いろいろ言われてますけれども、日本は差別がひどいと言いながら、女性に聞いたら幸せだって言う人が非常に多いんですね、世界第2位です。 だから、そういう中でこのジェンダー政策といいますか、取るというのは、確かに私も自分がやりたいことを女性だからできないということがあれば、それは、そういうところは直していかなきゃならないというふうに思いますけれども、日本というのは、ジェンダー・ギャップ指数だけ見てたら、非常に悪いように見られるけれども、実際そうではないんだというところを、この次のプランのほうにも、これやっていただきたいなというふうに思うんですね。 ぜひ、このような指標も取り入れた上で、堺の幸福度が上がるようにしてほしいと思います。目標は、一人一人がどれだけ幸福と思えるかによると思うんですね。その手段として、ジェンダー政策があるというのは分かりますけれども、実際、幸福度が高い中、あと、この女性の幸福度をもう少し上げるにはどうしたらいいか、それよりも男性の幸福度が低いのはなぜか、その男性の幸福度上げるためにはどうしたらいいか、そういう中で、この男女共同参画プランを今度策定をした上で、ともに男性・女性が幸福度が上がるような、そういうものにしていただきたい、このように思いますが、この点いかがですか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 今の件も含めまして、次の第5次計画のほうを検討させていただきたいと思います。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 必ずやってくださいね、本当に。部長、必ずそれを反映させてくださいね、よろしくお願いします。 後でまた部長には聞きますから、お願いいたします。 それで、ちょっと話を変えまして、この男女共同参画プランの1ページ目の中ほどに、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである、依然として固定的な性別役割分担意識は根強く残っておりなんて書いてます。 71ページの一番上から、あらゆる場面において男女がともに個性と能力を発揮し、対等に参画する社会を実現させる、これは僕はいいと思うんです、ためには肯定的な性別役割分担意識や、それに基づく社会制度、慣行を見直し、市民一人一人の意識改革を進めていくことが重要ですということで、固定的な性別役割分担が非常に何か悪者のように書かれているわけです。 そこでお聞きしたいんですけれども、固定的性別役割分担とは、どういうものでしょうか、お答えいただきたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 固定的性別役割分担といいますのは、性別を問わず、個人の能力等によって役割を分担することが適切であるにもかかわらず、男は仕事、女は家庭、男性は主要な業務、女性は補助的業務等のように、性別を理由として役割を固定的に分けることを固定的性別役割分担と言います。 本市では、堺市基本計画2025、堺市SDGs未来都市計画におきまして、固定的性別役割分担意識の解消により、男女共同参画を推進することとしております。経済の活性化と社会の持続的な発展のためにも、固定的性別役割分担意識を解消し、全ての人が性別に関わりなく、個性と能力が十分発揮できるような男女共同参画社会をめざして、取組を推進しております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 御答弁をいただきましたが、ここに書いてある、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきというのが1つの例として、固定的性別役割分担となっておりまして、そういう意識を解消せなあかんと、今御答弁でおっしゃってるわけですね。ということは、固定的性別役割分担というのは悪というふうにお考えですか。解消せなならないものと、答弁いただきましたけれども、その点、部長いかがですか。 ◎藤川 男女共同参画推進部長 固定的役割分担意識ということですけれども、先ほど委員もおっしゃっていただいてましたように、女性だからこういうことができないということで、その性別によりまして、いろんな場面での選択肢を狭めてしまうというのは、これはちょっと避けていかなければいけないことだと思っております。ですので、ちょっと繰り返しになりますけれども、その性別によって、これは駄目、こっちは大丈夫みたいなことは、ちょっと避けなければいけないと思っておりますので、ひいては、固定的役割分担というのは、ちょっと解消していくべきだと思っております。すみません、以上でございます。 ◆水ノ上 委員 そういう意見も僕はあってもいいと思うんです。ただ、伝統的に、そういう、男性は外で、女性は家でという思想というか、そういう価値観を持ってても僕はいいと思うんですね。それを解消する、皆さんが、行政が解消するというのは、例えば憲法19条の思想及び良心の自由に反しないかと僕は思うんですよ。この個人でどう考えようが、どのような家庭を持とうが、どういうふうな生き方をしようがね、それは個人の自由。思想信条の自由ですから、そこまで市に言われたくない。そういう考え方は分かるけれども、自分は、例えば専業主婦がいいとか、例えば、男は外で働いて、私は子育てに専念したい、そういうのもいいわけですよ。それが、そういう意識は解消しなければならないというのは、憲法19条の思想及び良心の自由に反しないか、抵触しないかと思いますが、いかがお考えですか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 今御質問の件なんですが、例えば、女性が結婚・出産に直面した場合も、あらゆる選択肢の中で、家事や子育てを選択するということは決して否定するわけではございません。男は仕事、女は家庭のように、性別によって、最初から役割分担を決められてしまうということが問題であるんではないかなというふうに考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 問題の中心はそういうことではなくて、先ほど課長は、固定的性別役割分担意識の解消と言うたんです。意識を解消すると、そこまでやるんですかということです。僕は多様性、多様な価値観があっていいと思う。それを認めずに、そういうのを解消していこうというお考えなんですかということを聞きたいんです。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 結果的にどういうふうに選択するかというのは、個人の自由なのかなとは思うんですが、まず意識を解消して、フラットな状況にして、いろんな選択肢で選ぶというのが1つ、まあそういうことじゃないのかなというふうに考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 人の意識、国民の意識を解消するということは、憲法19条に抵触しませんかと聞いてるんです。 ○池側 委員長 誰か答弁お願いします。 ◎藤川 男女共同参画推進部長 憲法第19条に抵触するかということなんですけれども、そこは抵触しないと考えております。 ◆水ノ上 委員 第19条、思想及び良心の自由というのは、こう書いてあるんです。思想及び良心の自由は、これを侵してはならないと。何を志向し、何を信じるかという内心的な自由は、いかなる拘束、抑圧からも原理的には免れるということなんですね。ですから、自分が例えば、皆さんがいけないと思うような、夫は外で働き、妻は家庭を守るべきという、そういうふうに親から代々的にそう思ってた。私はそうしたいと思うと言いながら、皆さんは、そういう意識を解消しなければならないというのは、今申し上げた憲法19条に違反すると僕は思う。そこはもう、とりあえず局長に御意見を聞きたいと思います。 ◎光齋 市民人権局長 固定的性別役割分担意識についてなんですけれども、基本的に個人がどういう意識を持とうが、どういう価値観を持つかとかは、まさに委員おっしゃるとおり、憲法にも保障されておりますので、全く自由であると思っております。私ども、固定的性別役割分担意識と言ってますのは、先ほどおっしゃっていた、女性は家庭、男性が仕事っていうような、古くから、古くからといいますか、日本のずっと今まで、私たちが育ってきた時代もそういう傾向があったのは否めないとは思うんですけれども、そういったことを、何というんですか、今もそれがいいと思っておられる方が実際おられるのは事実ですし、どんなふうに思おうが、それは全く自由だと思います。そういうのを私たちは否定しているわけではなくて、それは全く個人の価値観なので、それが駄目だとか、そう思ってはならないということを訴えているわけでは決してないんです。もっと言いますと、それ、どう思おうが、全く自由だと思ってまして、もし、その社会の根底にそういう押しつけといますか、女性はこうでないといけない、男性はこうでないといけないというような固定的な価値観の押しつけのようなものがあるのであれば、それは解消すべきじゃないかと、そういう意識を持つことが悪いんではなくて、そういう意識があるがために、そう振る舞わなければならないといった押しつけがあるんであれば、そういうことはあってはならないんではないかというふうに考えているということです。すみません、説明になってなかったら申し訳ないと思うんですけど、以上でございます。 ◆水ノ上 委員 局長の御答弁も非常に苦しい御答弁かなと思いましたけどね、これ71ページの上をよく読んでください。 それで、それと今、課長から御答弁いただいたところ、これには市民一人一人の意識変革を進めていくことが重要ですって書いてある。市民一人一人の意識変革って書いてあるんですね。僕は、そういう価値観も認めるんですよ。でも、伝統的な価値観も残しておきながら、市民一人一人は、それは自由でしょうと、局長言ったとおりね。だから、そういうのを生かしながら、多様な価値観、これにはもう踏み込まない、そういうふうな男女共同参画でないと、押しつけというか、強制のようなイメージを、僕はこれを読んでそういうふうに感じるわけです。 時間となりました。本当はもう1問、議論したいことがあったんですけれども、これはもう次回に回しまして、今日はこの辺でとどめますけれども、今の御答弁で決して納得したわけではありません。これにつきましては、また続けて議論していきたいと思います。以上で私の質問を終わります。 |
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