◆34番(水ノ上成彰君) (登壇)大阪維新の会堺市会議員の水ノ上成彰でございます。大阪維新の会堺市会議員団を代表いたしまして、4巡目の大綱質疑を行います。 通告どおり、今日は3問の質問をいたします。全て一問一答ですので、よろしくお願いをいたします。 まず最初に、令和元年執行、堺市市長選挙における公職選挙法違反事件について議論をしていきたいと思います。 この件につきましては、令和元年9月4日の本会議におきまして、私は大綱質疑で取り上げております。令和元年6月9日投票の堺市長選挙において、野村候補の陣営から法定外文書頒布の事前運動により公職選挙法違反に問われた事件で、米谷元市議及び山根元市議が書類送検をされた。前代未聞の事件で、堺市議会の信頼を著しく失墜させた事件だとしました。当時、私は、お2人は書類送検されており、刑事処分はまだ出ておりませんので、警察の調査を待って、その後の推移を見守るということで終わっております。 しかし、この事件は、その後、意外な方向に進展をいたしました。略式起訴されました山根元市議は、自分は身代わりだったと言って無罪を主張し、正式裁判を起こし、その結果、令和3年の4月15日の裁判で無罪の判決が出ました。このことは新聞各社でも取り上げられており、また5月27日発売の6月3日号の週刊新潮には、この事件に関連して暴露記事が掲載をされました。皆さんも御覧になったと思いますけど、この週刊新潮でございます。 全国的にも注目されています。この記事を初めて見た方は、ショッキングな内容だったと思いますが、ほぼ判決や公判廷での供述に基づいて書かれており、傍聴していた私にとっては、特に違和感があるものではありませんでした。内容は後ほど御紹介をいたします。 事件は、堺市長選挙という、堺市民にとって最も重要な選挙の1つの中で行われたものであり、選挙には多くの議員、とりわけ多くの堺市会議員が関連しています。堺市議会へも市民の方から数多く意見が寄せられ、関心も非常に高く、御意見の多くが、堺市議会で真相を究明してくれという内容でした。 私は、令和元年9月議会でこの問題を取り上げ、また山根元市議が、この事件に関して起こした裁判を何度となく傍聴し、4月15日の判決も傍聴したことから、市民の皆様の疑問を受けて、堺市議会の名誉回復のためにも、今回、本会議でこの事件を取り上げたいと思います。 まず、事件の概要ですが、堺市長選告示日、令和元年5月26日直前に、法定外文書を野村候補の出身高校である泉陽高校卒業生約1万1,000人に選挙の支援を目的に頒布したというもので、有権者の手元には5月24日もしくは25日に到着しています。 まず、野村文書とはどのようなものであったのか、今回も全文を読み上げたいと思います。 資料2をお願いします。 泉陽高校OB・OGの皆様。謹啓、緑がまぶしい季節となりました。突然のお便りで恐れ入ります。私は泉陽高校出身の野村友昭と申します。このたび私は堺市議会議員の職を辞し、堺の将来を決める重要な戦いに自ら臨む決意を固めましたこと、同窓の皆様に御報告いたします。 与謝野晶子さんをはじめとする数々の偉人を輩出した歴史と文化のまち堺をよりよいまちとすべく、これまで8年間活動をしてまいりました。決断に至るまでの間、堺のまちを守って、都構想はあかんでという多数の声に奮い立ち、また野村君が立ち上がってくれという声を光栄に感じる一方、すさまじい重圧をも感じてきました。誰かがやらなければならない、その一心での決断でした。政党の支援のない私にとって、相手となる大阪維新の会は強大な組織です。厳しい戦いとなることは承知の上ですが、決死の覚悟で戦いに挑んでまいります。 同窓の御縁が頼りです。どうか泉陽高校の同窓の皆様、野村友昭のことを知ってください。そして、同封の市政報告を御一読いただき、支援の輪を広げていただけないでしょうか。心からお願い申し上げます。 風薫る日々、どうか健やかにお過ごしください。敬白。 そして、自筆で野村友昭と書かれています。 これが公職選挙法違反、法定外文書に当たるということは明らかだと思います。これが法定外文書に当たらないという議員は、恐らくいないでしょう。あえて選挙管理委員会に聞くまでもない違反文書です。 どの選挙か特定され、候補者も特定され、投票依頼とはいかないまでも、支援依頼を行っています。 さて、事件の経過と内容ですが、堺市の有権者は約69万人で、そのうちの1万1,000人、有権者の実に1.6%に法定外文書が頒布されたことになります。野村候補の市長選出馬表明は5月16日で、翌日に新聞、テレビで取り上げられ、5月26日の告示日直前に到着するように郵送されています。法定外文書には、野村候補の自筆署名が印刷されています。先ほどお見せしました。自筆であることは野村候補も認めています。自筆のサインは印刷よりも好印象を与えます。 スクリーン3をお願いします。 同封されたチーム堺のチラシです。野村候補の顔写真入りで、これは1面ですけれども、このチラシは違反チラシではありませんが、法定外文書とともに封入することにより、市長選出馬の印象が刷り込まれます。 スクリーン1をお願いします。 これは郵送に使用された封筒ですが、泉陽高校出身と印字されています。つまりこの封筒は、法定外文書を送る目的のためだけに作られた封筒で、ほかに汎用できません。同窓生の目に止まりやすくし、すぐに開封させる効果を狙ったものでしょう。計画性が非常に高いものだと思います。 これらを考えたのは誰なのか。複数の人間なのか分かりませんが、実によく考えられた知能犯と言ってもよいと思います。 スクリーンを閉じてください。結構です。 物量的な感覚を申し上げますと、法定外文書1万1,000万はコピー用紙ですが、積み上げれば1メートル近くになります。封筒1万1,000通は1,000通入りの箱が11箱になります。市政報告1万1,000枚は、これを積み上げれば、これも1メートル以上になります。1万1,000人分の郵送のためのタックシールの作成、これも相当の量になりますが、このタックシールは渕上議員が自腹で用意したことは証言からも明らかになっています。全てを合わせれば相当な分量になります。このような企画から印刷物の発注、納品、封詰め、発送まで、僅か1週間程度で行われており、大がかりな組織的公選法違反事件だと言えます。判決では、金額も100万円近くかかっているとされています。 後ほど紹介する判決では、起訴事実の行為そのもの、つまり法定外文書の頒布行為、立候補届出前の選挙運動に当たる行為、すなわち事前運動は、野村陣営にあったことは認定されています。 そこで、選挙管理委員会にお聞きいたします。事前運動の定義と、なぜ禁止されているのか、お答えください。また、事前運動及び法定外文書の頒布における罰則は、どのようものかも併せてお答えをください。 これで降壇をいたします。 ○副議長(池田克史君) これより答弁を求めます。 ◎選挙管理委員会事務局長(中井善弘君) お答えさせていただきます。 公職選挙法第129条におきまして、選挙運動の始期が立候補届出の日とされており、立候補届出前の選挙運動を、いわゆる事前運動として禁止しているものでございます。 禁止の趣旨といたしましては、選挙期間中であるか否かを問わず、常時選挙運動が行われることによる選挙運動費用の増加を避け、常時の選挙運動の規制困難による不正行為の発生を抑えることにあるとされております。 法第129条の規定に違反して選挙運動、いわゆる事前運動をした者への罰則といたしましては、法第239条第1項第1号によりまして1年以下の禁錮または30万円以下の罰金、また選挙運動のために頒布できる文書を規定した法第142条に違反して文書を頒布した者は、法第243条第1項第3号によりまして2年以下の禁錮または50万円以下の罰金に処せられます。 また、法第252条の規定によりまして禁錮以上の刑に処せられた者は、その裁判が確定した日から刑の執行が終わるまでの間及びその後の5年間、罰金刑に処せられた者は、その裁判が確定した日から5年間、選挙権及び被選挙権が停止されるものでございます。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 御答弁いただきましたとおり、事前運動及び法定外文書の頒布につきましては、大変重い罰則が科せられます。また、5年間、選挙権、被選挙権が停止されるということでもあります。 さて、先ほど申し上げた、前回書類送検されましたと申し上げた米谷元市議、山根元市議は、どのような処分となったか。米谷元市議は起訴猶予となり、不起訴処分となりました。また、山根元市議は、令和元年10月31日に略式起訴され、同日、30万円の略式命令を受けた。しかし、11月11日に無罪を主張して正式裁判を請求、令和3年4月15日、山根元市議の主張が認められ無罪判決となりました。そして、4月30日、検察は控訴を断念し、無罪が確定をいたしました。 それでは、一体誰が犯人だったのか、誰もが疑問に思います。私は、山根元市議の裁判にはできる限り傍聴に行っており、裁判を傍聴して明らかになったことを申し上げたいと思います。 まず、起訴事実の要旨です。この法定外文書の送付は、山根元市議が渕上議員が1万人以上の泉陽高校の名簿を持っているのを知っていたことにより、山根元市議が計画をします。渕上議員に1万1,000人分のタックシールを依頼します。野村候補の自筆サインを入手し、法定外文書は山根元市議自ら作成しました。印刷会社に法定外文書と泉陽高校出身の記載のある封筒の印刷を依頼、米谷元議員に郵送の手続を指示したというものでありました。 裁判所による公職選挙法違反の認定ですが、これは先ほどちらっと申し上げました。判決では、本件文書の発送、到達の時期、本件文書の文面等に照らせば、本件文書は、本件選挙において、野村への投票を呼びかける選挙運動に当たると言えるか。本件文書を立候補届出前に発送して到達させた行為は、法定外選挙運動文書の頒布に当たるとともに、立候補届出前の選挙運動に当たると言える。これらの点については、被告人及び弁護人も争っていないとされていました。つまり起訴事実行為そのもの、つまり法定外文書の頒布行為、事前運動に当たる行為は、野村陣営にあったことが認定をされています。 山根元市議の主張はどういったものか。それは米谷元市議とは共謀していない。渕上議員に泉陽高校卒業生名簿からタックシールの作成を依頼していない。印刷会社に法定外文書や封筒などの発注を依頼していないというものでした。 それに対しての裁判所の判断ですが、米谷元市議の山根元市議から発送について指示を受けたとする公判供述の信用性には疑問があるとし、印刷業者の山根元市議から文書の印刷を依頼されたとする公判供述の信用性には疑問があるとし、渕上議員の山根元市議から印刷の依頼を受けたとする公判供述の信用性は低いとしました。 一方、渕上議員、印刷会社社長への印刷依頼、米谷元市議への発送指示を否定する山根元市議の公判供述は排斥し難いと述べられました。このようなことから、控訴事実について犯罪の証明がないため、山根元市議は無罪となりました。 山根氏が無罪になることによって、公選法違反という犯罪は確かに行われたが、誰が行ったか分からない状況となっています。山根元市議の無罪により、この事件が終わったわけではありません。振出しに戻ったわけです。 それでは、当初は、山根元市議は自分がやったと自白していたにもかかわらず、なぜ翻意して無罪を主張するようになったのか。誰もが知りたいところだと思います。なぜ虚偽の自白をしたのかですが、山根元市議の供述によれば、これは判決からですが、週刊新潮にもこの点掲載されています。捜査段階でうその自白をしたのは、本件選挙を担っていた者のほとんどが現職の議員であり、同人らが、本件の罪で有罪となれば公民権停止となり、議員の職を失い、次の選挙も出れなくなるおそれがあり、誰も名乗り出る者がいないという中で、自分が責任をかぶる形で虚偽の自白をしたと言っています。 また、虚偽の自白をした動機として、現職議員等に捜査の手が伸び、その刑事責任を問われる事態を回避するとともに、自身の不利益については、組織ないし個々の議員からの有形、無形の援助を期待して、議員の職にはない山根元市議がその責任をかぶることにしたと述べています。 つまり判決では、山根元市議は、誰がやったか分からないが、現職の議員を守るために身代わりとなったと言っています。それがなぜ翻意して無罪を主張し、正式裁判を求めたのか。これも判決で明らかになっていますが、この点も週刊新潮に同意文が載っています。 山根元市議は、選対本部の事務局長であった堺市議、これは池尻議長のことですが、に対して、要望事項を記した書面を提出したが、それが黙殺されたため、見捨てられたと悟り、一旦は略式手続に同意したものの、翻意し正式裁判を求め、否認するに至ったと述べています。 それでは、その要望事項とは何だったのか。山根氏に確認いたしましたが、要望書は儀礼的なものであって、関係議員に事件の経緯を事実ベースで説明することや刑事事件を収拾したことにより、関係議員から慰労と感謝の言葉を受けること、また、山根氏へ今後十分な配慮を行ってもらいたいという内容のものであって、金銭的な要望は全くなかったと聞いています。 さて、それでは犯人像はということになります。公職選挙法違反の行為は間違いなくありました。当初疑われた米谷元市議は起訴猶予、山根元市議は無罪、犯罪が行われたにもかかわらず、犯人が明らかになっていません。また、誰も責任を取っていません。それでは、誰が関わっていたのか。山根元市議は、誰がやったのか分からないとしつつも、複数の現職議員、国会議員、府議会議員、市議会議員が関わっていたことが判決から読み取れます。 何らかの関わりのある現職の議員たちとは誰なのか。当時の野村選対の組織では、本部長代行は岡下衆議院議員ほか2名、副本部長として、大阪府議会議員、堺市議会議員、計5名、選対事務局長は池尻議長、山根元市議は事務局次長で、池尻事務局長の直属の配下でした。 また、組織図は証拠資料として提出されていますが、広報制作担当が渕上議員、メディア対策・ネット対策担当が西議員、個人演説会担当が山口議員、電話作戦担当が西川良平議員、街宣担当が木畑議員、推薦はがき担当が小堀議員、総務担当が米谷議員などであり、これだけの堺市議会議員が選対組織に入っています。この選対組織の中で1万1,000通の法定外文書の作成から郵送がなされた。 通常、事務局長や選対組織の各担当議員が何も知らないはずがないと思います。事実、判決によれば、5月21日の選対全体会議で、発送の協力要請がされています。これも週刊新潮に同意文が掲載されていますが、判決より山根元市議の証言として、5月21日の選対本部の会議で、広報制作物担当の渕上議員から、泉陽高校の卒業生に向けてダイレクトメールを発送するが、その作業が膨大で人手が要るので、協力してほしい旨の議題が提出され、議長であった岡下衆議院議員からも、自分もその文書を発送することは了解している。手伝ってくれる方を募るので、よろしくお願いしますという要請がなされたというものです。 その結果、山口議員などが協力を買って出て20人程度が集まり、封詰め作業は1日半で終了したとされています。そして、複数人が郵便局に持ち込むとの証言が、また6月16日の集会というのも公判上、明らかになっています。6月9日が投票日でしたが、6月10日から警察が選挙事務所に捜査に入り、その後、個人的にも事情聴取が始まります。 判決によれば、6月16日深夜に選対本部の関係者が池尻事務所に集まり、山根元市議が本件の経緯や取調べ時の供述等について、捜査段階の供述に添う説明をした後、これを受けて、米谷元市議が山根氏が罪をかぶろうとしている旨や、その山根氏の気持ちを酌んでやってほしいなどと発言をしています。 6月16日深夜11時に池尻事務所で行われた報告会の出席者は、裁判で明らかにされたのは、池尻議長、山根元市議、渕上議員、西議員、木畑議員、山口議員、小堀議員、吉川守議員、池側議員、米谷元市議、佐治元市議、平田大士元市議、岡下衆議院議員の秘書たちと聞いています。 米谷元市議以外にも山口議員の発言があり、山根元市議が音声の録音テープを残しており、反訳書が裁判の弁護人側証拠として提出されています。山口議員の発言の内容は裁判で紹介されていないので、私には分かりませんが、ただ、今後、請求すれば閲覧できるであろうと思います。非常に興味深いと思います。 判決を聞いた私の感想ですが、裁判では、山根元市議は無罪、これは理解できます。そして、公選法違反があったことは疑いの余地はありません。犯行は誰かは裁判では明らかにされていませんが、複数の議員が関与していると思われます。あとは市議会等で政治的にけじめをつけろと言われている気がいたします。 また、これまで渕上議員の名は何度となく出てきておりますが、渕上議員への疑問があります。この疑問が解ければ真相が明らかになるのではないかと思います。まず、1万1,000人分のタックシールは山根氏から依頼されたと証言されていましたが、判決では信用性が低いと一蹴されています。山根元市議から依頼されていないとすれば、誰からの依頼で用意されたものなのか。また、1万1,000名分のタックシールを印刷し、5月20日か21日に選挙事務所に届けた。作成費用は自腹だったと証言されていますが、なぜ依頼者や選対に請求しなかったのか。 また、渕上文書というものがあると聞きます。問題となっている法定外文書と酷似した野村候補支援の文書のことで、同時期の告示日直前に渕上議員の後援者に郵送で送られています。その文書は、全文が渕上議員の手書きの文書だと聞いています。この文書も弁護側の証拠資料として提出されています。いずれ閲覧できると思いますが、酷似しているとすれば、その文書も法定外文書の可能性があり、酷似している理由とともに、渕上文書は真相究明にとって重要なものになるのではないかと思います。 さて、ここまで話をして、最後に、池尻議長にお尋ねしたいことがあったんです。昨日、池尻議長に、今日の話は池尻議長にも関わるからよく聞いてくださいと。また、最後に1問聞きたいことがあるのでということを申し上げました。 その内容は、この事件について解決する意思があるのかどうかの1点を聞くつもりでしたけれども、残念ながら、池尻議長は議長席に座っておられません。用意いたしました質問の内容は、こういうものです。この疑惑を解明できるのは池尻議長を置いてほかにはないと思う。池尻議長がこの事件とどのように関わっていたのか分からないが、選対事務局長として事件の全容を知る立場にあったことは間違いない。 実は、私は永藤選対の事務局長をしておりました。同じ事務局長として考えたとき、1週間に1万1,000通の法定外文書を作成し、送付するという大きなミッションが行われた場合、事務局長として、私が全く関与せずに完遂することができるだろうかと考えた。それは100%無理です。いや、選対組織の担当者ならば、全員が知っていて当然で、知らないほうがおかしい。6月16日深夜の集会を招集したのも池尻議長だと公判で明らかになっています。 多くの堺市民が疑問に思っており、選挙の公平性を担保するために、また、今後このような選挙違反行為が行われないためにも、真相を明らかにしてほしいと願っている。当時、選対事務局長だった池尻議員が、まさにこの事件が顕在化したこのときに、堺市議会議長に就任したというのは因果があるということだろう。池尻議長には、議会の先頭に立って真相を明らかにすべきと考えるが、池尻議長の御所見をお伺いしたいと、このように質問を用意していたんですけれども。 池田副議長より答弁をいただくわけにいきませんので、池田副議長のほうから、池尻議長に十分その意を伝えていただきたい、このように思います。 ◆48番(長谷川俊英君) 議長、議事進行。 ◆34番(水ノ上成彰君) そして、ぜひともこの事件を解決に導いていただきたいと思います。 ○副議長(池田克史君) ちょっと待ってくださいね。水ノ上議員、ちょっと待ってくださいね。 議事進行の発言がございますので、発言を許します。48番長谷川俊英議員。 ◆48番(長谷川俊英君) ただいまの水ノ上議員の質問は、御承知のとおり、現在行われております日程、一般質問のところで行われております。一般質問については、本市議会の会議規則56条で、議員が市の一般事務について質問しようとするときはというふうに限定をされております。 また、一般質問についてのさらに詳細な定義は、たまたま地方議会の運営辞典というのを持っておりましたけれども、議員がその所属する地方公共団体の行政全般にわたり、執行機関に対し事務の執行の状況及び将来に対する方針等について所信をただし、あるいは報告、説明を求め、また質問をすることをいうと書いています。 ただいまお話を伺っておりましたけれども、最後に議長に対して、その旨の質問をするとおっしゃいましたけれども、さて、これは、今この定義の一般質問の枠から、私は、いささか逸脱するんではないかという気がいたしておりまして、その点については、私は議会運営委員会においてきちんと議論をしていただきたい。そのための休憩をしていただきたいことを提案したいと思います。 ○副議長(池田克史君) この際、本件の取扱いについて協議するため、暫時休憩いたします。 〇午後1時58分休憩 〇午後2時25分再開 ○副議長(池田克史君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 休憩中に議会運営委員会を開催し、本件の取扱いを協議いたしました。 水ノ上成彰議員の発言については、池尻議長へ意思の確認を行いたいことから行った発言ということを確認いたしました。 それでは、質疑を継続いたします。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 質疑を続けます。この場には池尻議長はいらっしゃいませんけれども、先ほどの議会運営委員会では、池尻議長は出席されていたことをまず市民の皆さんに御報告しておきたいと思います。 今日の私の議論は、判決文や公判の証言、また提出された資料などを中心に行いました。特に判決文が重要です。判決文は、裁判例速報で既にネットで公開されておりますが、個人名は、A、B、Cと全て伏されておるため、公判に傍聴に行った者でないと読みづらいものとなっています。 山根元市議は、判決文の原文のコピーを所持しておりますので、私はその原文のコピーを求めたところ、一律提示を断っているということでしたが、もし堺市議会として正式に請求するのであれば、原文のコピーを提出すると、言質をいただいております。これから市議会で真相を究明していくためにも、池尻議長にはぜひとも山根氏に判決文の原文のコピーを請求してもらい、全議員に配布していただきたいというふうに思っています。 最後に、公職選挙法違反と分かっていながら企画し実行した議員がいて、それに承認を与えた議員がいて、また協力した議員がおり、知っている議員がいる。それにもかかわらず、関与する全ての議員が口裏を合わせたかのように、何も語らず、責任も取らず、何事もなかったように議員活動を行い、黙って時が過ぎていくのを待っているとするならば、堺市議会は市民の信頼を得ることはできないと思います。堺市議会の自浄作用が問われています。堺市議会の信頼を取り戻すためにも、今後、真相が明らかにされることを期待をいたしまして、私のこの質問を終わりたいと思います。 続きまして、観光政策についてお伺いしていきたいというふうに思います。 まず、百舌鳥・古市古墳群に関するものであります。百舌鳥古墳群のビジターセンターが今年3月13日にオープンをいたしました。そのビジターセンターのコンセプト、そして総事業費、入館状況等についてお伺いしたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 百舌鳥古墳群ビジターセンターは、世界遺産百舌鳥・古市古墳群のゲートウェイとして初めて古墳群を訪れる人から、何度でも訪れる人まで、全ての世代の方に古墳群の価値や魅力を体感していただける施設として整備したものでございます。 総事業費ですが、改修工事、設計監理、展示シアターを含めまして、2億2,218万2,316円となっております。 入館者でございますが、令和3年3月13日のオープンから緊急事態宣言発令前ではございます4月24日までの43日間で、1万3,444名の方に御来館いただきました。 なお、緊急事態宣言発令以降は休館しています。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 多くの方がこの百舌鳥古墳群ビジターセンターに行かれたというふうに思います。シアターは、たしかあれは4,000万円の予算をかけて造られたと聞いておりまして、10分程度ですけれども、なかなか見応えのあるものだと思いました。 しかし、私は前々から申し上げている仁徳天皇陵古墳には誰が被葬者として眠っているのか。また、仁徳天皇という天皇はどういう天皇だったのか。そういうことについては、ビジターセンターには何もなかったように思います。歴史的に知的好奇心が湧かない、ただただよく言われる古墳群の雄大さを示すだけで、そこには歴史の雄大さを示すという姿勢がないというように感じています。 スクリーンの4をまず出してください。 これはビジターセンターに置かれている、たくさん置かれているわけですけれども、そのうちの1つです。古墳のある街堺市、これはるるぶ特別編集なんですけれどね、堺の観光が書かれています。 5をお願いします。 右下の非常に見にくいんですけれども、これ仁徳天皇陵古墳って誰の古墳というふうに書かれているんですけれどもね。そしてこう書かれてます。仁徳天皇とされているが諸説ありと。これは仁徳天皇と言い切ってないんですね。この言い方は非常に何か歴史を重要視する者にとっては、はてなとつくような言い方です。 例えば諸説あるけれども仁徳天皇だったら分かるんですね。仁徳天皇とされているが諸説あるとなったら、ええ、仁徳天皇じゃないのというほうが強くなる。事ほどさように、あらゆるところでこういう文言が書かれています。 そこでお伺いいたしますけれども、これも何度もお伺いしてきたことです。百舌鳥・古市古墳群には天皇皇后の墓とされる陵墓が12基ありますが、堺市に陵墓がある仁徳天皇、履中天皇、反正天皇の関係や事績について、堺市で行っている展示や発行したパンフレットなどに記載があるかどうかをお答えいただきたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 先ほど説明いたしました百舌鳥古墳群のビジターセンターでは、仁徳天皇の有名な逸話でございます民のかまどをパネルで紹介しております。また、堺市博物館のホームページでは仁徳天皇についてという紹介を行っておりまして、民のかまどとともに、即位の経緯や河内平野で堤防や用水路などの土木工事を行ったこと、善政、善い政治でございますが行ったので、聖帝とたたえられていることなどを記載しております。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) よく民のかまどと言うんですけれどもね、これはビジターセンターに行ったら、僅か何センチ四方ですかね、このぐらいの小さいもんです。そこに民のかまどじゃなくて、かまどの説明の中に仁徳天皇の時代にこういう話もありましたという申し訳程度に書かれてるだけで、それを見てすごいなという思いは全くしません。 また、博物館のホームページでも書かれておりますけれども、それは仁徳天皇のことだけで、履中天皇、反正天皇についてはもうゼロです。 そこでね、例えば世界最大の仁徳天皇陵、これは誰でも知ってるわけですよ。世界最大の仁徳天皇陵に行った後、2番目が応神天皇陵、3番目が履中天皇陵なんですけれども、仁徳天皇陵に行った後、2番目の応神天皇陵、3番目の履中天皇陵に行っていただくそういう工夫というのは今まで考えたことがありますか。これは急な質問ですけれども、お答えいただきたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 世界遺産として古墳の紹介の中では、そういう1、2、3がこの百舌鳥・古市古墳群にあるということで、推薦書なんかでもそういう表現をしております。ただ、議員言われたように、例えば観光のマップですとかそういうところで1番、2番、3番というはっきりとそういう表現したものがあるかどうか、ちょっと私も今全部のパンフレットを分かってるわけではないんで分かりませんが、本当に言われるように、やっぱり大きいということは世界遺産である百舌鳥・古市古墳群の特徴でもございますので、ちょっとそこは研究もしてまいりたいというふうに思ってます。以上です。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 観光の問題でよく言われるのが、周遊、どうやって周遊していただくかということに苦心されるわけですけれども、例えば応神天皇、その子が仁徳天皇、その子が履中天皇なんですね。その系譜を書いて、その事績をどのような方かというふうに書けば、仁徳天皇陵に来た、そのお父さんが世界第2の応神天皇なんだ、そこに行ってみよう、そしてその息子が履中天皇なんだ、またその弟が反正天皇なんだというふうに書いておけば、そこから歴史が広がり足を向ける、そういう発想が出てくると思うんですね。 しかし、堺市のそういう観光の説明のところには全くそういうのはないんです。そのくせに周遊してもらおう、周遊してもらうと。普通の感覚でいけば、世界一の仁徳天皇陵に行けば、2番目、3番目にはよっぽどのことがないと行かないですよ。それを行かすのを努力するのは歴史を語る。古事記、日本書紀という我が国にはそういう歴史書があるわけですから、そこでいかに語るかによって、この百舌鳥・古市古墳群を周遊していただこう、そういう発想にならないと、今のままでは仁徳天皇陵だけに来てもらって終わり、そういうことになりかねないと思います。 まず6番のスクリーンをお願いします。 これは、わかやま記紀の旅という和歌山県が出しているパンフレットなんですね。 7番お願いします。 これは一部なんですけれども、和歌山のパンフレットがいいのは、まず右のページに古事記や日本書紀の神話のことが書いてあるんですね。左のページにそれにまつわる神社が書いてあるわけです。 記紀の旅の中には、伊邪那美から始まって神の時代、神話の時代から、まず神武天皇から始まって持統天皇、42代の文武天皇までの系譜が書かれていて、記紀の時代というのはどういう時代かというのが書かれてるんですね。それで古事記、日本書紀の神話を基に県を全体で観光客に来てもらおう、そして歴史的ロマンを感じてもらおうというのが実際にされているわけです。 それに比べて堺のパンフレットの先ほどのこの寂しさ、仁徳天皇と言われているが諸説あるという書き方、もう雲泥の差があるわけです、歴史ロマンをかき立てるという意味では。 ですから、ぜひともこういうことを考えた上でこれからの観光、我々の堺市にある古墳群という歴史資産ですのでね、紹介していっていただきたいと思うんですけれども、そこで今申し上げた天皇の事績などを紹介すれば、古墳群により関心を持ってもらい周遊してもらえるきっかけになると思います。そういった取組を今後進めていきたいと思いますが、御見解をお聞かせいただきたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 今議員お話しのとおり、古墳群の価値や古墳時代の時代背景、その当時の人々の生活とともに古事記や日本書紀に記された天皇の事績でありますとか、また天皇の間の関係性などを来訪者に知っていただくことで、百舌鳥・古市古墳群の魅力も増すものというふうに考えております。 まずはそのため、百舌鳥古墳群の魅力を来訪者の方々に知っていただけるよう、先ほど申し上げましたビジターセンターで、議員小さいというふうにお話しされましたが、現在民のかまどのパネルを替えて古事記や日本書紀に記された天皇事績などを紹介するなど、定期的にそこを替えることによって皆さんに知っていただきたいというふうに考えております。 また、堺市博物館でも企画展、特別展、ホームページなどを活用いたしまして様々な情報を発信することで、古墳群の魅力向上でありますとか、周遊促進にも努めていきたいと考えております。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 今の文化観光局長の御答弁は今までと比べて一歩前進したというふうに思います。ただ、定期的に内容を変えるんじゃなくて、やっぱりこういう事績などは常設展示をするように検討していただきたいというふうに思います。 気球を上げることも企画されております。それは雄大さを感じるにはいいと思いますけれども、ただ物としての雄大さを感じるだけではなくて、そこには歴史的な雄大さを感じれるようなそういう併せ持った、歴史と見た目と併せ持ったそういう企画をぜひともやっていただきたい。決して唯物史観ではなくて、背後にはそういうものではなくて歴史があるんだと、物ではなくて、堺は歴史のまちだと言うてる以上はそのようにしていただくことを申し上げて、この項の質問は終わりたいと思います。 続きまして、千利休・三好長慶生誕500年記念事業についてお伺いしたいというふうに思います。 堺の先人である千利休、そして堺の繁栄は三好一族なくしてないとまで言われる三好一族の中で、その絶頂期の三好長慶、このお2人は実は1522年生まれで同い年に生まれておりまして、来年2022年で生誕500年を迎えます。 それで私は、この千利休と三好長慶については、堺は大々的にこれを紹介する、また観光としても紹介するそういう機会にすべきだというふうに思うんですけれども、まず最初に、これまで堺市ではこのお2人を、千利休、三好長慶をどのように紹介してきたのか、お答えいただきたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) まず千利休でございますが、堺には供養塔があります南宗寺や屋敷跡をはじめ、千利休ゆかりの歴史文化資源が多くあります。 さらに、堺市では千利休を顕彰するさかい利晶の杜を整備いたしまして、歴史文化資源と結びつけた観光周遊の取組などを実施してまいりました。 また、中世の堺では、庶民にまで茶の湯文化が浸透していたとされておりまして、現在でも茶の湯に親しむ文化は連綿と受け継がれており、千利休のふるさととして茶の湯文化の振興に向けた小学生のお点前体験の取組も実施しています。 一方、三好長慶についても今議員お示しのとおり、千利休と同年の生まれで南宗寺を創建したとされまして、さらに妙國寺や顕本寺など一族ゆかりの寺院なども多くありまして、これまで堺市では三好一族と堺幕府をテーマにした堺文化財特別公開や堺まつりのパレードでの紹介を実施してきたところでございます。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 千利休につきましては、今さら言うまでもなく、堺では利晶の杜に代表されるように、また三千家が堺で茶会を開いたり、いろいろと千利休に関わる催物はしてまいりました。一定それにつきましては、市民の間にも広がっているというふうに思います。 ただ、三好長慶につきましては、まだまだそれに比べてなじみが薄いというふうに思っています。先ほど申し上げたとおり、堺は三好長慶なくして繁栄はないと言われていますし、父元長のときには堺幕府というのが置かれていたと、足利時代。そして長慶に至っては千利休が開設するまで茶の湯を育てた大茶人でもありましたし、連歌の文化にも非常に傾倒していたということです。 南宗寺は長慶が建て、妙國寺は弟の実休が建てたと。まさに堺の当時のランドマークと言っていい南宗寺、妙國寺は、この三好一族によって建てられたというふうになります。 さて、そこで来年生誕500年を迎える三好長慶の魅力、千利休はよく分かっておりますので、三好長慶の魅力はどこにあるのか、お答えいただきたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 三好長慶は織田信長より20年早く天下人になったと言われておりまして、長慶を中心とした一族が強力な軍事力を背景に室町時代後期に畿内を制圧したことなどは、歴史ファンをはじめとした方々に関心を持ってもらえるのではないかと考えております。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) スクリーンの8をお願いします。 ちょっと見にくいですけどね、これ三好長慶をNHK大河ドラマにという会もありまして、今局長が御答弁いただきました織田信長よりも20年早くこの近畿一帯を制圧した、そして天下人になったと言われているこの三好長慶。元は阿波の人、徳島ですけれども、堺や摂津を拠点として、河内を拠点として大勢力を誇ったということですね。 去年の大河ドラマ麒麟がくるでも三好長慶が招かれていましたし、ちょうど今NHK大河ドラマのBSプレミアムで日曜日の朝6時45分から黄金の日日がやっています。あれは昭和53年ですから、43年前、私が中学校のときです。懐かしく思うんですけれどもね。この千利休500年をまた迎える前に、また三好長慶が500年を迎える直前にNHK大河ドラマで黄金の日日をやるというのは、これはもうまさに堺にとって絶好のチャンスだというふうに思うんですね。日本が堺に注目をするそのチャンスを生かすのは今しかない、このチャンスを逃してはならないというふうに思うんです。 生誕500年を迎える千載一遇のチャンスに、堺市としてこれを記念する事業を行うべきではないかと思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 千利休につきましては、堺生まれであり、そのふるさと堺として生誕500年が1つの区切りになるものと考えており、より多くの方に魅力を知っていただけるよう関連団体とも連携して事業を検討してまいります。 一方、三好長慶でございますが、先ほど御紹介いただいたとおり、現在徳島県が中心となりまして、NHKの大河ドラマの誘致を進めております。また長慶だけではなく、三好一族ゆかりの資源もこの近畿にはたくさんございます。そういうことから、他の自治体とも連携なりできれば、私どももそこも含めて今後検討していきたいというふうに思っております。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) ぜひとも千載一遇のチャンスですので、この機を捉えて一大イベントをしていただきたいと思います。 千利休と三好長慶はたまたま同じ年に生まれた。それだけかと思ってる方がいらっしゃると思いますけど、深い関係があります。三好長慶の妹が千利休の最初の妻なんですね。宝心妙樹、お稲さんというんですけどね。その子が千道安として堺千家を再興をいたします。子がなかったので1代で途絶えてしまうわけですけれども、三好長慶と千利休はそういう血縁関係もあったと、子を通じてですね。ですから、そのゆかりを感じていただいて、どうか来年、千利休・三好長慶生誕500年の関係団体、民間の関係団体、そしてゆかりのある自治体と共に進めていただくことをお願いを申し上げまして、要望いたしまして、この項の質問は終わります。 続きまして、観光拠点の移動手段についてお伺いしたいと思います。 5月に策定されました堺観光戦略では、本市の課題として長時間滞在や周遊促進の取組が必要と記載されており、今後来訪者を市内各所へ周遊させる取組を進められていくと思います。 横浜市では、4月にYOKOHAMA AIR CABIN、これスクリーン9を、これ写真ありますけれどもね、という横浜の魅力的な景観を楽しみながら移動できる都市型循環ロープウエーの運行が開始されました。 このロープウエーは一例ですけれども、本市でも来訪者の周遊促進に向けてこれから考えていく必要があると思います。 ちなみに、このYOKOHAMA AIR CABINですけれども、4月に内覧会がありましてね、御招待いただきましたので、私はコロナ対策をしっかりした上で行ってまいりました。さすが横浜だなと思いますし、聞くところによると土・日は待ち時間もできているそうであります。そしてこのYOKOHAMA AIR CABINを造ったのは大阪の会社で、社長は堺在住、住んでいるということで、これからそういう会社とも堺の観光を移動手段を含めて盛り上げていくという意味でも、非常にいい勉強をしてきたとこのように思います。 そこで、本市でも来訪者の周遊促進に向けてどのような取組をしていくのか、お答えいただきたいと思います。 ◎文化観光局長(宮前誠君) 昨月策定した堺観光戦略では、先ほど議員もお示しのとおり、観光客に長期で滞在していただき、その上で快適に移動、周遊いただける環境を整備することが重要な課題だというふうに認識しております。 そのため、新たに観光消費単価をKPIとして設定したのも、そういう長期滞在をいただくことによって観光消費単価を上げようというそういう取組というふうに考えております。 そのため本市では、交通事業者が導入を検討しております観光MaaSの取組との連携でありますとか、eバイクなどの次世代モビリティの導入など、民間事業者が有する新たな技術や仕組みなどを活用しまして、観光客に快適に移動、周遊してもらえる仕組みづくりを進めてまいります。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 昨日、我が会派の龍田議員がこの点について質問、またそれに対する答弁をいただいておりますが、各エリア内の周遊、近距離については自転車観光を推進していくという答弁がありました。これはそやけど年配者及び天候を考えると、これだけではなかなか難しいと思います。 また、ベイエリア、環濠エリアから大仙公園エリアへの移動については鉄道、バス、タクシーの利用とありますけれども、また今話がありましたeバイクとありますけれども、観光という意味では夢がないというふうに思うんですね。何か先ほど紹介いたしました都市型循環ロープウエーのような、目を見張るようなそういう移動手段はないものかなと思うんですけれども、そこでスクリーン10をお願いします。 これ御存じかどうか分かりませんけど、エコライドというのがあります。これは短距離の移動手段なんですけれども、遊園地のジェットコースターの技術を公共交通システムに発展させたものでして、ジェットコースターというのは御存じのように、ががががががと上がっていくわけですよ。10メートル上がったら、そこから慣性で400メートル移動できるらしいですね。また10メートル上がって400メートル動く。これはいいのは動力が全く車両に積んでないんですね。駆動モーターやブレーキを持たない、全て車両の動きは地上から操作できると。だから車両重量を大幅に軽減できるために究極の省エネ交通システムと言われています。ただ、長距離の移動手段には適さないので、数百メートル単位で駅を造ってやると。そういう意味で、環濠内をこういうのを利用して回ってもらうとか考えてはどうかと。 これは非常に建設コストが安いとは言いませんけれども、LRTよりは非常に安い。例えばLRTでしたら1キロの建設コストが20億から30億円ですけれども、エコライドは安いとは言えませんが、20億から25億円、同じか低いぐらいなんですね、LRTと。それでミニ地下鉄とかモノレールとかそういうのに比べたら非常に安い建設コストでこういうものは済むと。 実際これが走ってるかとなると、今まだ日本ではどこにも走っていません。ただし、これは平成21年から22年まで経産省の事業として、東大などが中心となって走行実験を実施して、今現在導入希望地で事業化を進めている最中だというふうに聞いております。 安全性には十分気をつけていると思いますけれども、こういう新交通システムがもしあれば、堺市の観光はジェットコースターで市内また環濠を回れるとなれば、人は来てくれるというふうに思います。 後で議論をいたしますけれども、阪堺電車の東西の結節ということもあります。昨日の議論では新交通システムを今お考えということですけれども、その1つとして、こういう観光の狭い範囲内での移動手段として人を喜ばす、またにぎわうような交通手段もいかがということを申し上げて、この項の質問を終わります。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員の質疑の途中でありますが、この際、午後3時30分まで休憩いたします。 〇午後3時休憩 〇午後3時30分再開 ○副議長(池田克史君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 水ノ上成彰議員の質疑を継続いたします。34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 休憩前に引き続き質問を続けます。最後1問残っておりますので、よろしくお願いいたします。 最後は阪堺線とまちづくりについて議論したいというふうに思います。 新型コロナウイルス感染拡大することによって、旅客運送業は大きな痛手を受けています。在阪の私鉄各社も軒並み営業成績を落とし、堺の南海電鉄もそうです。そして、この阪堺電車につきましても、大きな乗降客の減少ということを聞いております。阪堺線につきましては、100年を超え堺市民に愛されているもので、また堺市の財産と言ってもいいと思います。
そこでお伺いをいたしますけれども、阪堺線の支援と現況について、阪堺線への10年にわたる支援策と支援策完了後の現在の取組についてお答えいただきたいと思います。
◎建築都市局長(澤中健君) 本市では平成21年に阪堺電気鉄道株式会社より、抜本的な支援がなければ堺市内区間の存続は不可能であるとの要望が本市にあったことから、国費を含めた総額約50億円の支援を平成22年10月から令和2年9月まで10年間にわたり実施してまいりました。この支援策により、阪堺線堺市内区間の軌道の更新などによる設備の長寿命化、安全性向上や停留所の新設及び大規模改修、低床式車両の導入など、施設の高度化を計画的に進めてまいりました。 また、支援の完了以降も国と協調した老朽化や高度化に対する支援やおでかけ応援事業の実施、ゾーンチケットによる回遊性向上などに阪堺電気鉄道株式会社と連携し取り組んでおります。 令和3年度当初予算としましては、阪堺電車おでかけ応援事業など負担金7,100万円、国と協調補助による宿院交差点の軌道更新などの路面電車活性化事業に5,411万円、合計1億2,511万円を計上しております。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 御答弁いただきましたとおり、平成22年から令和2年9月まで10年間にわたり50億円、国費も含めて50億円の支援を行ってきたということで、また現在も1億2,500万円余りの支援の予算を計上しているということです。 阪堺線は一企業でありますけれども、100年の歴史があり公共性が高い、そして何よりも堺市のまちの発展に寄与するという観点から、今までも支援を続けてきましたし、現在も支援を続けてきているということですが、令和2年9月に終わりましたこの支援ですけれども、大きな支援ですが、ちょうど新型コロナの感染とかち合って非常に大きな打撃を得ているというふうに思っています。 そこで、阪堺線への支援が完了した年に新型コロナウイルスの感染拡大により公共交通事業者への影響は相当のものと考えられます。阪堺電気鉄道においてはどのような状況か、お答えいただきたいと思います。 ◎建築都市局長(澤中健君) 支援策により、阪堺線全線の1日平均利用者数は、支援策開始前の平成21年度は1万9,737人でしたが、平成30年度には2万2,465人まで回復いたしました。しかしながら、新型コロナウイルス感染拡大に係る緊急事態宣言の発出による外出自粛やテレワークなどの働き方の変化により、全国的に公共交通の利用者は減少し、阪堺線におきましても、令和元年度は2万2,050人、令和2年度は1万6,491人まで減少しており、厳しい状況になっております。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 御答弁いただきました。今1日当たりの利用者数でお示しいただきましたけれども、1日当たりの利用者数で比べるのも分かりやすそうで分かりにくいですね。 例えば平成21年度、支援を開始するときの年間の阪堺線の総乗降客数は720万人でした。それで堺市も支援してきた。例えばおでかけ応援をやってきたと。その結果、平成30年度には820万人まで増えています。実に100万人の利用者が増えたわけですね。そして今御答弁いただきました令和2年度、1日当たり1万6,491人ですが、これ年間にいたしますと約600万人ということで、220万人、1年間で利用者が減った、実に27%減ということになります。平成21年度、支援開始の720万人を120万人も大幅に下回っているという状況で、これから平成21年度を下回っておりますけれども、コロナ終息後はこの利用者が戻ってくるのか、せっかく820万人まで増加していた利用者がコロナ終息した後戻ってくるのか、ここが大きな観点かというふうに思います。 そういうところから、堺市の発展のために必要だからこそ支援をするとそういう前提に立った上で、質問の中には阪堺線と東西交通及び阪堺線と周辺まちづくりと別々にしておりますが、まとめてお伺いしたいと思いますけれども、今後収支が悪化する可能性があるそういう中で、沿線の多くの方々はその存続に心を痛めています。まちづくりとともに、この阪堺線を存続するためにも、これまで進められなかった沿線のまちづくりや検討を進められています東西交通との結節により阪堺線の利用者増につなげていく必要があると思いますが、当局の御所見をお伺いしたいと思います。 ◎建築都市局長(澤中健君) 本市ではこれまで阪堺線への支援に併せまして、市民の方々の阪堺線に関するイベントの開催や観光や沿線の歴史的資源を生かした取組により、活性化を進めてまいりました。 阪堺線はこれまで100年以上にわたり市民に親しまれてきた路面電車であり、今後も存続を図るべき重要な交通機関でございます。現在コロナ禍で厳しい状況にございますが、アフターコロナを見据えると、沿線でのにぎわいの創出はこれまで以上に重要であると認識しております。 現在堺グランドデザイン2040の実現に向け、堺東エリア、堺駅、堺旧港エリアの拠点形成や環濠エリアの魅力創出を進めております。あわせて、新たな交通システムの導入による鉄軌道との結節点における交通機能強化、シェアサイクルをはじめとする多様なモビリティの活用、また歴史文化資源との連携なども含めた沿線でのにぎわいの創出により阪堺線の活性化につなげてまいります。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 御答弁をいただきましたが、まちづくりにつきましては、もうこの支援をしたときから、竹山市長時代からずっと言い続けていることですけれども、なかなか前に進まない。いよいよもうこれ今やらなければ、本当にまた存続が危ぶまれるそういうことになってきた。しかし堺市だけがやるわけじゃなくて、阪堺側からも積極的な提案もいただく必要があるとこのように思っています。堺市の財産ではありますけれども、これがまちづくりに生かせられなかったら無用の長物となりかねません。そのためにも、この阪堺線とまちづくりを積極的に進めていく必要があるというふうに思います。 堺グランドデザイン2040の実現に向けてという話もありました。また、昨日の質疑でも新たな交通システムの導入という話もありました。結節点になるということは非常に重要ですけれども、この上半期には方向性が見えるということでしたが、先ほどお示しいたしましたエコライドなどもその選択肢の1つとして、いろんな角度から堺のにぎわいを取り戻す、そして阪堺線とのジョイント、コラボを進めていく。そういう何というか人が目を見張るようなことが必要だと、今までどおり、従来どおりのことでは、これはもうなかなか難しい、突破することは難しいというふうに思っております。ぜひとも東西交通とまちづくりを堺区の中の区間ですけれども、積極的に進めていただきたい、これは従来言っていることをさらに強めていきたいと思います。 最後に、これは主に堺区区間の話をしてまいりました。しかし、この阪堺線は堺区より南、東湊から南、石津北、石津、船尾、そして終点の浜寺駅前と、そこまでつながっております。そして阪堺線全体が活性化するためには、何よりも終点の浜寺駅前、浜寺駅、ここがにぎわわなければ全体がにぎわわない。ここが閑散としておれば、堺区だけ人が乗ってもそれでは赤字が増えるだけとこのように思います。 そこでお伺いしたいと思いますが、阪堺線の利用者増につなげていくためには、終着駅となっている浜寺公園駅周辺の活性化が有効と、ぜひとも必要と思いますが、御所見をお伺いしたいというふうに思います。 ◎建築都市局長(澤中健君) すみません。先ほど阪堺電気鉄道株式会社というふうに答弁させていただいたんですが、阪堺電気軌道株式会社が正しく、訂正させていただきます。 お答えさせていただきます。 阪堺線におきましては、南海本線の連続立体交差事業に伴い、当初、船尾停留所から浜寺駅前停留所間の運転を一時休止する案が検討されておりましたが、その後、阪堺電気軌道株式会社との協議の中で、休止期間がなく利便性の高い方法としまして、南海本線と阪堺線の交差部手前から南海本線東側に単線で移設する案が提案され、現在準備を進めております。 また、阪堺電気軌道株式会社では、沿線外からの誘客を図るため、浜寺公園などの沿線の魅力に係る情報発信、浜寺駅・浜寺駅前停留所での地元企業と連携した企画など、利用促進に取り組んでおります。 浜寺公園は阪堺線の沿線に立地する貴重な資源であると認識しており、引き続き阪堺電気軌道株式会社と連携し、浜寺駅前停留所の立地を生かした阪堺線の活性化に取り組んでまいります。以上でございます。 ◆34番(水ノ上成彰君) 議長。 ○副議長(池田克史君) 34番水ノ上成彰議員。 ◆34番(水ノ上成彰君) 御答弁いただきましたとおり、現在南海本線の連続立体交差事業が始まっておりまして、阪堺線は今御答弁いただいたとおり休止期間がなく、この点は評価します。そして南海高野線と相互乗り入れするということで、格段に利便性が上がります。 そして何より駅周辺のにぎわいの創出というものは、この駅の周辺の皆様と共にしていかなければなりません。浜寺公園は大阪府の公園ですけど、これは堺市も共に取り組んでいく必要があろうと思います。休日などは車で来る人がたくさんいるわけですけれども、電車で来る方を増やさなければならないと。大型の何かそういうコンサート会場とかあればいいんですけれども、そういうわけにはならないということで、多くの方が電車に乗ってくるような、そしてにぎわいのまちと、そして公園と、そういうことをつくっていく必要があるというふうに思っております。 今回西区長には公募区長として大谷区長が就任をされました。先日お話しする機会がありまして、就任後ですね、この方のこれから西区のまちづくりという点では非常に浜寺公園の活性化に重きを置いていらっしゃいます。それは非常に効果的だと思いますし、ひいては阪堺線の活性化、乗降客の増加にもつながるということで、ですから堺区だけではなくて西区のそういう浜寺公園駅を中心としたにぎわいをともに同時で進めていく、そういうことを長期間、10年単位ではもうこれは遅いと思います。数年単位でこれを進めていかなければ、阪堺線、我々の財産として今まで大事にしてきた阪堺線が今のままではまた経営悪化が見込まれます。そういうもう時間がないという中で、ぜひともこの点をどうか検討いただきまして、本日の私の大綱質疑を終了いたします。ありがとうございました。 |
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