◆水ノ上 委員 皆さん、お疲れさまです。大阪維新の会堺市議会議員団の水ノ上成彰です。今日、私のほうは質問は1問だけ、現在委託事業として進められております困難を抱える女性への支援事業についてお伺いしたいというふうに思います。 新型コロナウイルス感染症の拡大によりまして、いわゆる生理の貧困というものがクローズアップされています。現在多くの自治体において生理用品の無償配布を実施されていますけれども、そこで生理の貧困とはどういうものなのか、それに対する本市における対応と、それに伴う事業費についてお伺いしたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 コロナ禍におきまして、生活や仕事、子育てや介護などに関し、女性への深刻な影響が明らかになっており、経済的に困難や不安を抱える女性の生理の貧困の問題が注目されております。 国におきましても、従来の地域女性活躍推進交付金におきまして、地方自治体が困難や不安を抱える女性の相談支援や居場所づくりなどに関する事業をNPO等の民間団体に委託した場合に、新たにつながりサポート型として補助率を2分の1から4分の3へ引き上げることとされました。 本市におきましても、この交付金を活用し、9月から令和4年3月末まで困難を抱える女性への支援事業を実施することとしております。本事業の事業費は1,192万7,000円となっております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 御答弁いただきましたが、確かにコロナ禍におきまして、経済的に困難な状況にいる女性はいると思います。しかし、その女性を支援するために生理の貧困というそこにフォーカスするということがよく分からない、たくさんの方がそう言います。1か月、数百円のそういう生理用品を支援する。しかし、そういう生活必需品ですね、それは何もそれだけにかかわらず、例えばトイレットペーパーやマスクやティッシュ等々あるわけですね。それにもかかわらず、そこにフォーカスする。ほかにも言われたのは、おむつ、乳幼児のおむつとか高齢者のおむつなどは非常に皆さんやっぱり困ってる、高額なのでね。そういうところにも支援してもらったらいいのに、女性のそういうところだけ、生理の貧困というところだけをクローズアップしてやるのは理解できないという声もあります。 生理の貧困という言葉なんですけれども、最初に聞いたとき、僕は何か分からなかったんですね、何のことか。よくよく聞いてみましたら今御答弁にありましたように、そういう生理用品の無償配布とか、もともとそういう無償配布とかということなんですけれども、生理というのは女性が女性たるゆえんの現象で、それが貧困と言われたら女性の尊厳をもおとしめるような表現ではないかなというふうにも思うんですね。これは多くの女性もそういう認識があるようです。 支援することについてはやぶさかではない、そういうことについては理解はできるんですけれども、それではその内容についてお伺いしたいというふうに思います。 困難を抱える女性への支援事業の取組内容についてお伺いしたいと思います。 また、生理用品の配布については現時点ではどのような状況になっているのでしょうか、お答えいただきたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 本事業では相談窓口の案内カードを同封した生理用品の配布をきっかけに、これまで支援を求める声を上げられなかった女性を相談支援につなげていきたいと考えております。 生理用品につきましては7,000パックを用意し、男女共同参画推進課、男女共同参画交流の広場、男女共同参画センター、各区役所、社会福祉協議会など、市内11か所で9月8日から配布を開始し、9月16日現在で230パックを配布しました。用意した生理用品は1パック約30枚入りで400円程度のものとなっております。 また、電話、面談、メール、SNSによる相談に加え、希望に応じて訪問相談での対応、同行支援を行います。あわせて、女性同士が経験や感情を共有できる居場所の提供など、困難を抱える女性の背景や事情に寄り添い、きめ細かい支援を実施をいたしていきます。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 御答弁いただきました。7,000パックを各機関に配ってお配りをするというものですね。政府からそのように生理用品を配れと言われているのだから仕方ないと思いますけれども、皆さんを責めるわけではありませんけれども、日本は世界第3位の経済大国で、その日本がコロナの影響があるとはいえ、女性が貧困に苦しみ生理用品すら買えない、だから国が生理用品を支給をすると、生理の貧困としてですね。日本という国は経済的にここまで落ちてきたのかなと、これについて思うこともあるんですね。 言葉の持つ意味ですけれども、日本をおとしめると言ったら言い過ぎかも分かりませんけれども、何かそこまで落ちぶれたような感覚を持たせるような言葉だと、私はそういう言葉はあまり好きではないので、先ほど言いましたように、生活が困窮している人はいらっしゃる。ですから、生活の貧困とか、女性が特にそういうことであれば、女性の生活の貧困とかそういう言葉だったらば理解できるんですけど、なかなかこの生理の貧困というのは生理的に理解できないところがあるんですけれどもね。 そこでさらに質問は進めてまいりますが、一般の人ではなくて、家庭でも生理用品を用意してもらえない子どもたちが多数いるというふうにも聞いております。本市ではこのような子どもたちにはどのように支援をしているのか、お答えいただきたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 本市では堺市立の小学校、中学校、高等学校、支援学校等に生理用品を7,000パックの中から約3,000パック用意いたしました。生理用品を用意してもらえない、用意できない子どもたちの背景には、経済的理由、虐待、生理への不理解など様々な原因があり、それらを踏まえて各学校では養護教諭を中心として子どもたちのサポートを行っていると聞いております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 7,000パックのうち半分とは言いませんけど、半分近くの3,000パックを各学校に配布をして子どもたちに備えると。この点は非常に重要だと思いますし、理解できるというふうに思います。ネグレクトの親を持つ児童・生徒に対して手を差し伸べる。急にそういう状況になった子たちに手を差し伸べるということで、子どもたちの教育環境の1つを整えるということは重要だというふうに思います。 今日は所管外で教育委員会の事務局の方に来ていただいておりませんけど、ただこういう家庭をいち早く、ネグレクトとかそういう家庭を、いち早くこういうことをすることによって察知をして、いい方向に向かわす、そういうための一助になればというふうにも思いますから、この点については私は評価したいなというふうに思っております。 本当に困っている女性がいましたら、生理用品を配布するときにすぐに相談等が対応が必要だというふうに思います。特に数百円の生理用品が買えないという本当の貧困があるという状況であれば、いち早くそれに対して手を差し伸べることが必要だというふうに思いますが、その点いかがですか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 生理用品を配布する際には、相談窓口の案内カードを同封しており、本事業で実施する堺市女性サポート相談のほか、従来から本市で実施している女性の悩みに関する相談やDV、生活困窮、就労に関する相談等の情報にアクセスできるよう、二次元コードを掲載しております。 堺市女性サポート相談では、電話や面談、メールでの相談のほかに今回初めてSNSを使った相談を予定しており、様々な手法で幅広い相談に対応していきたいと考えております。 また、相談者においては自分自身に適した方法を選択してもらい、速やかな相談につなげていきたいと考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 御答弁いただきました堺市女性サポート相談というのは、いつから始まりますか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 9月27日からになります。以上です。 ◆水ノ上 委員 9月の8日からですか、配り出したのはね。それで相談業務は27日から始まるということです。 先ほど幾つか配布の機関を挙げていただきましたけれども、そういうところに来る人は本当の貧困にあえいでいるかも分からない。そうしましたら、そういう方にお声がけをして名前を聞いたり住所を聞いたり連絡先を聞いたりそういうことをして、いち早く貧困に対する相談をする、そういうことも必要だというふうに思いますけれども、そういうことはされてないんでしょうか。 先ほどの御答弁では、案内カードを同封して、向こうから連絡来るのを待って対処するというふうに受け取りましたけれども、配布場所では何らかの接触をするということはないんでしょうか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 すぐに対応していただきたいということで窓口相談案内カードをお渡ししまして、生理用品をお渡しする際には、何かお困り事がありましたらこちらに相談をしてくださいということを一声かけていただいて対応しております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 積極的に声をかけることが必要だというふうに思うんですね。本当に貧困に困っている女性が来るわけですから、そこに声をかけると、そういうことは今考えてないんでしょうかね、いかがですか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 先ほども説明させていただきましたが、生理用品の配布をきっかけに、何とか皆さんに速やかに相談窓口につなげていきたい、そのためにカードを配布したり一言声をかけさせていただいたりしております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 ぜひ困って来られてるわけですから、声がけされて、先ほど言ったように、やっぱり貧困があってそういう思いで、恥ずかしい思いもあると思うんですね、そういう方はね、来てるわけですから、お声がけされてそういう機会をいち早く貧困を絶つというか、支援をする体制をやるべきだというふうに思います。 経済的な困難や不安を抱えている女性が主な対象だというふうに思いますが、数百円から1,000円程度という生理用品が購入できないということなんですね。生活保護を受けている人で生理の貧困は起こり得るか。それはやっぱり生活保護を受けている方はそういうことはないと思うんですね。生活保護受給者以外で数百円の生活必需品が買えない人はどの程度いるのか、そういう人こそやはり手を差し伸べてあげなければならないと思います。もしそういう人がいれば、いち早く対応する必要があります。 また、男性向けの支援、今回は女性だけですけれども、男性向けの支援はないのか。そういう方々の経済的な状況と、男性向けの支援を考えていないのか、この点についてお答えいただきたいと思います。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 生理用品はトイレットペーパーと同じように生活必需品であると同時に消耗品であるため、数百円から1,000円程度であっても毎月継続的に必要であり、積み重なると経済的な負担は重くなることから、必要なときに十分購入できない方もおられるのではないかと考えております。 また、コロナ禍では男性も厳しい状況に置かれていると考えております。本市におきましても、男性を対象とした相談窓口として男女共同参画交流の広場で男性の悩みの相談を実施しており、心や体、人間関係、生き方に関する様々な悩みについて専門の男性カウンセラーが対応しております。 今後も男女を問わず、様々な困難を抱えている方々を必要な相談・支援につなげていきたいと考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 生活必需品はたくさんあります。その1つだけを特別にクローズアップして支援するのではなくて、どういう生活必需品を貧困の人が求めているのか、そういうことを察知することも必要だというふうに思います。 今御答弁の最後に、男女を問わず、様々な困難を抱えている方々を必要な相談、そして支援につなげていきたいというふうに御答弁ありました。今回男女平等といいながら女性のみの支援になっています。今回は政府の方針は女性だけです。しかも生理用品の配布に特化している。本来ならば男性も含めて、コロナにより貧困に苦しむ人々全員に欠乏する生活必需品を配布すべき、このように思います。 コロナ禍がいつ収まるかということは分かりません。感染状況はいつ収まるか分かりません。これによって堺市の市民の方々がどんな困窮をするかということも分かりません。どこまで続くかも分かりません。この政府の今回のような女性の貧困に対して手を差し伸べるという事業が来年以降も進むとするならば、もし進むとしたら、そのときは女性だけではなく、堺市の予算を使ってでも男女ともに生理用品だけではなくて様々な生活用品を困っている人に届けると、そういうふうに支援していただきたいというふうに思いますが、その点いかがお考えでしょうか。 ◎藤井 男女共同参画推進課長 今回のこの事業は生理用品の配布に注目が集まりがちではございますが、この事業の本来の趣旨は、生理用品の配布をきっかけに困難を抱える方を必要な支援につなげていくものだと考えております。 男性には、先ほど申し上げました男女共同参画交流の広場で男性の悩みの相談を実施しております。心や体、人間関係、生き方に関する相談、様々な悩みについて専門の男性カウンセラーが対応しておりますので、男性のほうもそちらのほうで支援をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ◆水ノ上 委員 来年度のたらればの話をしても、なかなか御答弁は難しいとは思いますけれども、男女平等ということを掲げる以上、今回女性だけの経済的な支援となっておりますが、困窮するのは女性だけに限らないというところから、男性も含めていかなる支援を欲しているのか、そういうことを日頃から検討しながら今後の貧困対策に努めていただきたいということをお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 |
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