「慰安婦」問題について政府に誠実な対応を求める意見書 |
かつての戦争において、日本が近隣諸国の人々に多大な被害を与えてから、64年が経過する。しかし、いまだに戦争被害の傷は癒されていない。 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。 平成22年3月29日 堺 市 議 会 |
日本軍慰安婦の意見書が可決されるまでの流れ 平成21年12月議会に日本共産党堺市議会議員団から議員提出議案第26号「日本軍『慰安婦』問題について政府に誠実な対応を求める意見書」が提出された。 これについて平成21年12月24日の本会議で採決される直前に山口典子議員から動議が出され当日は採決をせず議会運営委員会に負託され継続審議となった。 3月議会になって平成22年3月25日の議会運営委員会で審議の場がもたれ、共産党提出の日本軍慰安婦の意見書に対して質疑を行った。質疑終了後山口典子議員から当該意見書の修正案が提出され直ちに審議に入った。 一時間余りの審議を終えて討論に移った。自民党市民クラブ、及び自民党堺市議団は合わせて反対の討論を行った。水ノ上も反対の討論を行った。共産党が討論で自らの意見書を取り下げ山口典子議員が提出した修正案に賛成する旨を表明した。 その後採決が行われ公明党吉川敏文議員、同党小西和美議員、民主党大毛十一郎議員、同党水谷一雄議員、共産党城勝行議員、同党森頼信議員、そしてクリエイティブ・フェニックス山口典子議員の7名が賛成、一方反対は自民党馬場伸幸議員、同党西林克敏議員、同党池田克史議員、プロジェクト堺の水ノ上成彰の4名であり、議会運営委員会で7対4の賛成多数で日本軍慰安婦の意見書修正案が可決された。 続く平成22年3月29日に行われた最終本会議において、「日本軍『慰安婦』問題について政府に誠実な対応を求める意見書」の修正案が議題となった。 議会運営委員長より議会運営委員会における審議の内容が報告されたのち討論に入った。 自民党西林克敏議員、自民党堺市議団土師純一議員がそれぞれ反対の討論をおこなった後、私水ノ上成彰が約17分間の討論をおこなった。一方賛成の討論を田中丈悦議員がおこなった。 討論終了後採決がおこなわれ賛成議員36名.反対議員14名による賛成多数で本意見書修正案が可決された。尚、会派クリエイティブ・フェニックス所属の平田多加秋議員は採決棄権のため退場した。 また民主党市民連合は、会派として賛成したが一人池尻秀樹議員のみ信念を貫き本意見書に反対した。 尚、本意見書修正案と賛成、反対、棄権議員の一覧、そして私水ノ上の討論は下記に添付していますので参考にしていただきたい。 それにしても今時わざわざこのような意見書を可決するとは堺市議会の見識を疑われるにとどまらず、今後他の自治体に悪い影響を及ぼすことが必至であり、このような意見書の可決を阻止できなかったことを深く反省している。
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議員提出議案第26号 日本軍「慰安婦」問題について政府に誠実な対応を求める意見書修正案 |
<敬称略> 賛成議員(36名) クリエイティブ・フェニックス(4名) 山口典子、吉川守、島保範、米谷文克 民主党・市民連合(10名) 小郷一、大毛十一郎、小堀清次、辻宏雄、中井國芳、西哲史、服部昇、水谷一雄、永田和子、増栄陽子 公明党堺市議会議員団(12名) 池原喜代子、裏山正利、榎本幸子、大林健二、小西一美、芝田一、田渕和夫、筒居修三、成山清司、松本光治、宮本恵子、吉川敏文 日本共産党堺市議会議員団(8名) 石谷泰子、石本京子、乾恵美子、栗駒栄一、源中未生子、城勝行、田中浩美、森頼信 会派に属さない議員(2名) 長谷川俊英、田中丈悦 反対議員(14名) プロジェクト堺(2名) 水ノ上成彰、杉本和幸 自由民主党・市民クラブ(6名) 加藤均、北野礼一、西井勝、西林克敏、馬場伸幸、米田敏文 自由民主党堺市議団(5名) 池田克史、高岡武汪、西村昭三、野里文盛、土師純一 民主党・市民連合(1名) 池尻秀樹 採決を棄権した議員(1名) 平田多加秋
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水ノ上の討論 |
プロジェクト堺の 水ノ上成彰です。 議題となりました議員提出議案第26号日本軍「慰安婦」問題について政府に誠実な対応を求める意見書修正案に対して反対の立場から討論いたします。 この意見書は大きく分けて前段と後段の2つの部分で構成されています。 前段は冒頭2行の先の戦争に対する歴史認識の部分、後段は慰安婦に対する認識と政府に対する要望の部分です。 前段と後段に分けて考察し、討論いたします。 まず、前段部分のかつての戦争に対する認識ですが、意見書では「かつての戦争において、日本が近隣諸国の人々に多大な被害を与えてから64年が経過する。未だに戦争被害者の傷は癒されていない。」と、日本が一方的な加害者としてアジア各国を侵略し植民地戦争を遂行したとするいわゆる東京裁判史観を前提にしています。 まずこの意見書を討論するにあたり、この歴史認識に対して我々の立場を明らかにしなければなりません。 あの戦争は侵略戦争であったのかどうか。 東京裁判は一言で言えば戦勝国の日本に対する一方的断罪であり国際法に違反する無効裁判であります。欧米列強が自分たち白人社会のアジア植民地支配を帳消しにし、有色民族の国として唯一白人支配に歯向かってきた日本の解体を目的として偽造した復讐劇でした。 しかし、裁いた英米をはじめとする連合国側の関係者や欧米諸国の識者でさえ後に東京裁判の違法性を告発しています。ここで詳細に述べる余裕はありませんが、東京裁判の有名なパール判事のみならず、レーリング判事、ウエッブ裁判長、キーナン検事も違法裁判であることを認めました。何よりGHQの最高司令官のマッカーサーが東京裁判が誤りであったと証言したことが決定的でした。 このように、日本を裁いた側の連合国では東京裁判が誤りであったことは明白となっています。 不思議にも裁かれた側の日本人がそのことを認めようとせず、提案されている意見書の冒頭のように自国を攻め続けています。 さてそれでは、アジア各国は大東亜戦争をどのように捉えているのか。意見書のように日本を一方的な加害者として断罪しているのか。 第二次世界大戦が始まる前まで世界に有色民族の国で独立を保っていたのは実質上日本日本だけでした。 アジア、アフリカ、南アメリカなどほとんどの有色民族は欧米列強の殖民地となり差別 意見書では、かつての戦争において日本が近隣諸国の人々に多大な被害を与えたと言っていますが日本軍が戦ったのはアジア各国を植民地とする、米英仏蘭の軍隊であってアジアの住民と戦ったのではありません。 唯一戦ったといえるアジア人は、中国国民党軍ですが現在歴史の研究が進む中、日中戦争も中国国民党軍側から仕掛けたことが明らかになりつつあります。 先の大戦がアジアの多くの人々に勇気と希望を与え、日本に対する賞賛の声は数え切れないほどありますがここでいくつかご紹介いたします。 タイ国元首相 ククリックド・プラモード氏は「日本のおかげでアジアの諸国はすべて独立した。日本というお母さんは難産して母体をそこなったが、生まれた子供はすくすくと育っている。 今日、東南アジアの諸国民が米英と対等に話ができるのは、いったい誰のおかげであるのか。 それは身を殺して仁をなした日本というお母さんがあったためである。 12月8日は我々にこの重大な思想を示してくれたお母さんが一身を賭して重大決意をされた日である。我々はこの日を忘れてはならない。」 またインドネシア元情報宣伝相 ブン・トモ氏は独立戦争「我々アジア・アフリカのは有色民族はヨーロッパ人に対して何度となくを試みたが全部失敗した。 インドネシアの場合は、350年間も失敗が続いた。 それなのに、日本軍が米英仏蘭を我々の面前で徹底的に打ちのめしてくれた。 我々は白人の弱体と醜態ぶりをみて、アジア人全部が自信を持ち、独立は近いと知った。 一度持った自信は決して崩壊しない。 日本が敗北したとき、「これからの独立は自力で遂行しなければならない。独力でやれば50年はかかる」と思っていたが独立は意外にも早く勝ち取ることができた。 そもそも大東亜戦争は我々の戦争であり、我々がやらなければならなかった。そして実は我々がやりたかった。それなのに日本だけに担当させ、少ししかお手伝いできず誠に申し訳なかった。」 そして最後にインドの極東国際軍事裁判判事 ラダ・ビノード・パール氏 「要するに欧米諸国は日本が侵略戦争を行ったということを歴史にとどめることによって、自らのアジア侵略の正当性を誇示すると同時に、日本の17年間の一切を罪悪と烙印することが目的であったに違いない。 私は1928年から1945年までの17年間の歴史を2年7ヶ月かかって調べた。 その私の歴史を読めば欧米こそ憎むべきアジア侵略の張本人であるということがわかるはずだ。 それなのに、あなた方は自分らの子どもたちに 満州事変から大東亜戦争にいたる真実の歴史をどうか、私の判決文を通して十分研究していただきたい。 日本の子供たちがゆがめられた罪悪感を背負って、卑屈、頽廃に流されていくのを私は あやまられた彼らの宣伝の欺瞞を払拭せよ。 あやまられた歴史は書き換えなければならない。 これは昭和27年11月5日、広島高等裁判所での講演で話されたことです。 このような証言は数多くあります。日本はアジア各国を侵略しようとして戦争を始めたのではなく、主に米国に追い詰められた挙句、自らの独立を守るため、アジアの開放のために立ち上がったのです。 このようなことに耳を傾ける日本人は残念ながら多くはありません。戦後の日本人が ですから、このような意見書が提案されたのです。 もちろん反対の立場の意見も承知しておりますが、少なくとも日本だけが一方的な加害者というわけではありません。
本日提案されている意見書は3月25日の議会運営委員会において日本共産党が提出した意見書に対して山口典子議員より修正案という形で提出され、その修正案を公明党会派、民主党会派、共産党会派の議会運営委員が賛成したことにより可決されたといういきさつがあります。 そもそも日本共産党が提出していた意見書にはこのような大東亜戦争の歴史認識など書かれていませんでした。 修正案は冒頭にこのような歴史観を挿入することによりさらに悪質になったと言えます。 おりしも、一昨日私は大阪住之江にある大阪護国神社に参拝をしてまいりました。 大阪護国神社には大阪府出身で明治から大東亜戦争まで祖国のために戦い散華された10万5千6百柱余りの英霊が祭られております。 そのうち堺市出身の英霊は3266柱。 私はこの方々すべては悠久の大儀すなわち日本の独立を守り、アジアを欧米諸国から開放するために命を投げ出した方であると信じております。彼らが命を捨てても守ったものは、祖国であり、家族であり、そして郷土でした。 しかるにどうしてわれわれの祖先を踏みにじるような意見書がこの堺市で提案され可決されようとしているのか? この堺市議会には私が今まで尊敬をしてきました保守系の先輩議員が多数いらっしゃいますが、本当にこのような意見書に賛成できるのですか。 自らの議員としての信念に間違いがないか問うていただきたい。 以上からまず、この意見書冒頭の東京裁判史観に基づく歴史認識は非常に偏ったものであり、とうてい賛同できるものではないということを申し上げます。 次に後段の慰安婦問題についてですが まず、2007年7月にアメリカ下院議会で採択された「旧日本軍が女性を強制的に性奴隷にしたことを公式に認め、謝罪するよう日本政府に求める決議」を引き合いに出されていますが、この意見書を提案された方、また賛成される方はまずこの決議の内容をご存知なんでしょうか? 原文から冒頭の部分を紹介しますと 「1930年代から第2次世界大戦までの間、日本政府により強制された軍事売春である。 慰安婦制度は、その残酷さと規模の大きさにおいて前例のないものと見られるが、それは集団レイプ、強制堕胎、性的屈辱、性暴力を含み、結果として身体障害、死亡、最終的に自殺にまで追い込んだ、20世紀最大の人身売買事件の一つであった。」 これを聞いてどう思われますか。 全くのデタラメであることは疑いようがありません。 そもそもアメリカにこのようなことは言われたくない。 アメリカは大東亜戦争において日本に原爆2発を落とし30万人の市民を殺戮し、東京大空襲でも一夜にして10万人の市民を焼き殺しました。その90%以上が女、子どもです。これをホロコーストと言わずして、何がホロコーストか。 こんなアメリカにデタラメな決議書を決議され、なおかつそれを押し頂いてこのような意見書を提出しようとする。 我々はこのようなことに我慢ならない。 なぜ今さらこのような慰安婦問題が取りざたされるのか。 日本では「官憲による強制」はなかったと完全に論破されています。 このアメリカ発「慰安婦」問題は、中国の対日政策による問題なのです。 その中心になっているのがマイク・ホンダというアメリカ下院議員 中国系の反日団体「世界抗日戦争史実維護連合会」などから多額の政治献金を受けている者であり、実質的にホンダ議員は中国のための活動を米国議会で行う工作員とみなしてよいといわれる人物であります。 わざわざそのようなものの片棒を担ぐ日本人の卑屈さは目に余るものがあります。 「慰安婦問題」の内官憲の強制性については捏造であるということが国内では証明され尽していますが、ここで簡単に慰安婦問題の経過を私なりにまとめて申しあげます。 1983年に吉田清治という元陸軍軍人が「私の戦争犯罪 朝鮮人強制連行」という本を 現在では吉田清治の証言は全てでっち上げだと言う事がハッキリしており本人もそれを認めています。 この吉田の著書が発表され、朝日新聞が数度にわたり報道したことにより政治問題化され、韓国内に元慰安婦という女性から数々の証言が出てさらに大きな問題となっていきます。 そして1992年宮沢喜一首相が韓国訪問時、韓国大統領との会談において謝罪をし、翌1993年河野洋平官房長官が談話を発表しました。この河野談話は閣議決定でもなく国会決議でもありません。その河野談話は「官憲が強圧によって慰安婦を生み出した。また軍による強制の意思が働いた」ことを公に認める内容であり、今も取り消されておりません。 河野談話は客観的な証拠資料が何ひとつ存在しない中、韓国政府の強い要請と16人の元慰安婦の証言のみで結論づけられたものですが、いまだに一切が公開されておらず証言には疑問があるといわれています。そもそも日本側に反問も検証も許されない中で行われた聴取で、客観性は全く担保されていません。河野官房長官個人の偏った歴史観が大きく影響した発言に過ぎないものです。 以上から言える事はこの日本軍の慰安婦問題は全て嘘から始まったということであり アメリカやオランダ、カナダ、EU議会また国連での日本軍の慰安婦批判の決議または勧告の内容はすべて、この吉田証言に基づく慰安婦の軍による強制連行のイメージと河野談話がベースになっており、その内容はまったくのデタラメであると断言して差し支えないといえます。 ですから、われわれ日本人は何も臆することなく堂々と反論したら済む話でありこのような決議を持って日本人があわてて市議会で意見書を提出するものではありません。 日本軍慰安婦に関する意見書は多くの自治体で日本共産党により提案され、残念なことにすでに15以上の自治体で採択されています。 慰安婦問題は過去に決着がついている問題であり、いまさらわざわざ取り上げる必要は全くありません。それが全国的に取り上げられるようになったのは、2007年のアメリカ下院議会の決議の採択がきっかけであります。 先ほど申し上げたとおり、中国の影響によるもので、国内で日本共産党がこれを機に全国展開しており、堺のように日本共産党のお先棒を担いで修正案を提出するところもあります。 私はこの意見書は堺市議会で絶対採択してはならない意見書であると断言いたします。 日本共産党の全国展開の運動に乗っては成らないということと、冒頭申し上げたとお この意見書が万が一採択されるようなことがあれば、堺市議会にとって取り返しのつかない汚点を残すことになります。 私は誇りに思う祖先の名誉を守りたい。先ほども申し上げましたが、堺市には3266柱の英霊がいらっしゃいます。その方々に感謝申し上げるとともに、英霊の名誉を守らなければなりません。歴史を捏造し言われもなき罪をかぶせてまで我々の祖先を貶め 政治は今の自分の立場のみを考えて行うのではなく、過去に生きた人たちの意思を十分尊重し、未来に生きる人たちの模範となるような判断をしなければなりません。 最後に申し上げたい。 論語に「君子は和すれども同ぜず。小人は同ずれど和せず」とあります。 品格者は、和やかな人間関係の構築に心がけるが、その場の空気に左右された無責任な賛同はしないということです。 どうか心ある議員の皆様には和すれども同ぜずという態度をとっていただきたい。 以上をもって反対の討論と致します。 |
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