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3番(水ノ上成彰君) (登壇)皆さん、おはようございます。プロジェクト堺の水ノ上成彰です。本日のトップバッターでございます。きょうも長丁場が予想されます。どうぞよろしくお願いいたします。
現在、NHK大河ドラマでは「龍馬伝」が放映されております。坂本龍馬は言うまでもなく幕末の勤皇志士で、このドラマも大変人気があり、
視聴率も20%を越えているそうです。私もたまに子どもたちと見ております。歴史上の人物の中でも坂本龍馬は常にベストスリーに入るそうでございます。
「日本を今一度洗濯いたし申し候」、これは龍馬が故郷の姉にあてた手紙の有名な一節です。手紙の中で龍馬は、幕府の売国的な行為を非難し、幕府を打ち倒し
て日本を今一度洗濯する必要があると訴えました。
現在の民主党政権は、自民党から政権交代し、日本を大掃除してくれると期待をしておりましたが、首相、また幹事長らの政治と金の問題で行き詰まり、まずは自分たちの足元から大掃除しなければならない始末であります。
さて、一方、堺市の現状はどうか。昨年、木原前市長から竹山市長に交代し、木原市長とは違った視点で、龍馬の言葉を借りれば「堺を今一度
洗濯いたし申し候」というごとく、堺市を大掃除してくれると期待をしておりました。竹山市長就任後、初めての予算編成であり、木原市政との違いは何か、竹
山市長ならではの改革はどこに見られるのか、今議会を通じて是々非々で議論してまいりたいと思います。
以下、通告に従い7項目について質問いたします。市長及び理事者におかれましては、明確なご答弁をお願いいたします。
まず最初に、平成22年度予算案についてお伺いをいたします。初めての予算編成で竹山市長のさまざまな工夫があったと思いますが、平成22年度予算編成において市長が特に力を入れた点はどこかお答えをください。
次に、義務的経費について。堺市一般予算のうち、義務的経費の割合、すなわち構成比が増加いたしました。平成21年度が
52%、平成22年度は55%、人件費、退職手当を除いて前年度比23億円減少、扶助費、子ども手当を除いて68億円増加、公債費は前年度比4億円の減少
となっております。義務的経費の削減に努めなければ、思い切った施策は打てません。
そこでお伺いいたします。義務的経費の推移についてご見解をお答えください。
義務的経費の中でも人件費の削減については、木原前市長時代から積極的に行われてまいりました。平成22年度の一般会計当初予算における
人件費は、平成21年度に比べ退職手当を除き10億円減額されています。堺市職員数の削減については、現在要員管理計画に基づく取り組みを進めていると聞
いており、市長も今後10年間で2割以上の職員数削減と示されています。現在の職員数は消防を除き約5,750名であり、10年後、2割の削減となると、
単純にざっと1,150名の削減です。今後、団塊の世代の退職のピークが過ぎ、大量退職が見込まれない中、竹山市長として今後の職員削減をどのように進め
ていくのか、お答えください。
続きまして、補助金と委託料についてです。市長はすべての補助金、委託料はゼロから見直すという方針でございました。今回の予算でどれだけ踏み込めたのかお答えください。
続きまして2番目、地域主権と外国人地方参政権について、市長の見解をお伺いします。
当初予算市長説明では、地域主権を確立し、真の自治都市を実現と明言されております。竹山市長は、地域主権という言葉を好んで使われま
す。もともと主権とは国家の意思や政治のあり方を最終的に決定する権利であり、これから類推するに地域主権とは地域の意思や政治のあり方を最終的に決定す
る権利ではないかと、このように思います。
市長の言う地域主権のイメージは、めざすところはどういうところにあるのか、地方分権ではなく、地域主権とおっしゃるその両者の違いはどこにあるのか、お答えいただきたいと思います。
現在開かれている通常国会において、永住外国人に対する地方参政権付与法案が提出される可能性がございます。地方自治のみならず、国のあ
り方にも大きな影響を与えることは明らかで、またさまざまな議論がされているところでございます。当然、市長のおっしゃる地域主権にも大きな影響を与える
ことになります。
そこでお尋ねいたします。市長は、永住外国人の地方参政権付与について、どのような見解をお持ちでしょうか。また、参政権付与について、賛成か、反対かお答えをください。
次に、家族のきずなと選択的夫婦別姓制度についてお伺いをいたします。
平成22年度当初予算案市長説明及び堺活力再生プロジェクト(案)の中で、7つの政策を示され、そのうち政策2、だれもが幸せで、暮らし
の質の高いまちを実現する、政策3、次代を担う子どもを健やかにはぐくむことと掲げられています。だれもが幸せと感じ、また子どもたちが健やかに育つ環境
の基本で真っ先に頭に思い描くのは、家族のきずなの強い家庭の姿ではないでしょうか。当初予算案市長説明にも、家族または親子のきずなという言及はござい
ませんでした。現在の日本において家族のきずなが薄れつつあると言われております。
そこで市長は、家族のきずなということにどのような価値を認めておられるのかお答えください。また、今国会において選択的夫婦別姓制度が
国会に法案提出されようとしております。市長は家族のきずなと夫婦別姓、もしくは親子別姓について、どのような関係にあるとお考えかお答えいただきたいと
思います。私は、選択的夫婦別姓は家族のきずなを崩壊させると思っております。市長の見解はいかがでしょうか。また、この法案に賛成か反対か、どういうご
意見をお持ちかお答えいただきたいと思います。
続きまして、少子化対策についてお伺いいたします。
昨年の12月5日、内閣府が男女共同参画に関する世論調査の結果を発表いたしました。愕然とする結果でございました。結婚しても必ずしも
子どもを持つ必要がないと考える人は2年前の前回調査に比べて6%増の42.8%、男女別では男性は38.7%、女性は46.4%、年代別では20代が
63%、30代が59%と男性より女性が、また若い世代ほど子どもを持つということにこだわらない、もしくは子どもは要らないという意識の傾向がございま
す。結婚して子どもを産み育てるという意識が希薄になってきた原因は、昨今の意識の変化、子育てに対する不安にあるように思います。このままでは少子高齢
化に拍車がかかることは明らかです。
堺市の合計特殊出生率は全国と大差がありませんが、平成20年度1.37で、人口維持に必要な2.07よりはるかに低く、超少子化が進み
つつある状況でございます。このまま超少子化が進めば、2050年には日本で実質的に1人の現役が1人の高齢者を支えなければならないことになってしまい
ます。今までも少子化対策は巨額の金額を投下して進められてきましたが出生率を回復できておらず、本格的な見直しをすべきではないかと思います。
そこでお伺いいたします。まず、本市の少子化の現状とその背景についてお答えください。次に、子育て家庭を3つのカテゴリーに分けて、つ
まり育児と仕事の両立をめざす家庭、子育て後に再び仕事を持ちたい、復帰したいと考える復職希望家庭、そして出産後は子育てに専念して仕事を持たない在宅
子育て家庭に分けて、どのような支援を行っているか、お答えをください。
続きまして、百舌鳥古墳群の世界遺産登録についてお伺いいたします。昨日の土師議員の質問と重複するところもございますが、私も百舌鳥古墳群の世界遺産登録についてお伺いいたします。
市長の所信表明でも世界遺産への推進を明らかにされました。木原前市長のときに何度か百舌鳥古墳群の世界遺産登録について議論をしてきま
したが市長が交代され、竹山市長も木原前市長と同じく世界遺産登録をめざすということなので、改めて竹山市長のお考えをお聞かせいただき、また私もご意見
を申し上げたいと思いますので、以下ご質問いたします。
まず、市長はなぜ百舌鳥・古市古墳群を世界遺産に登録したいとお考えになるのか、その目的についてお聞かせください。また、百舌鳥古墳群
が世界遺産にふさわしいとする価値はどこにあるのかも、あわせてお聞かせください。次に、現在の取り組み状況と今後の方向性についてお答えください。
次に、阪堺電車の存続と今後の公共交通のあり方についてご質問いたします。
阪堺線は、大阪市内から堺の中心市街地を縦断し、浜寺地区までも結ぶ南北方向の軸を形成する路線であり、堺市内の公共交通ネットワークを
担う重要な路線の一つであります。阪堺電車は来年100周年を迎えるということでございます。100年間堺の市民に愛され、市民の足となり利用されてきま
した。しかし、堺駅・堺東駅間の東西鉄軌道LRTが中止され相互乗り入れができなくなったため、阪堺電車の存続が非常に厳しくなってまいりました。
そこでお尋ねをいたします。現状の阪堺線の利用状況はどうか。存続できるためには、どの程度の利用者増が必要と考えるのか。
2番目に、厳しい経営状況である阪堺線堺市内区間の支援について、平成22年度予算案では何を予算化したのか、また今後どういう支援を考えているのかをお答えいただきたい。
3番目、沿線の地元では停留所の改修や車両の低床化をしてほしいとの声がございます。施設や車両などをLRT化することにより利用者をふやせるのではないか。仮に堺市内区間をLRT化したら、どのくらいの費用がかかるのかもお答えください。
最後に、堺市独自の学力実態調査についてお伺いをいたします。
平成19年から3年間全国学力・学習状況調査が実施されました。各自治体とも実施過程から公表に至るまで、さまざまな議論が行われる中、
地域間で子どもたちの学力に大きな差があることが明らかになり、義務教育の根幹を揺るがしかねないものとなってきました。各自治体の結果が公表されるに至
り、子どもたちの学力の格差を通じて、教育行政のあり方及び教師の質の課題を見出し、多くの自治体が学力向上の試みを行いつつあります。
このような動きを見ますと、学力が相対的に低下してきた日本の子どもたちは、全国学力・学習状況調査によって学習向上に一歩前進した、このような効果があったと思います。
しかし、昨年、民主党政権にかわり、日教組が教育行政に携わるようになると、事業仕分けによって全国学力・学習状況調査は全員参加から抽
出式へと変更されることが明らかになりました。事業仕分けにより60億円の予算が24億円削減されて36億円になりました。子ども手当が全額支給されるこ
とになると5兆4,000円であり、それに比べれば微々たる削減であるにもかかわらず削減したこの目的は、全国学力・学習状況調査をつぶすことにあるとい
うことは明白であります。40年前の昭和36年から39年に全国学力テストが実施されましたが、日教組による激しい反対運動などにより抽出方式に変更さ
れ、その後、2年たって抽出方式では学力テストの意義がないということでテスト自体が中止されました。現在、まさに同じ状況が起こりつつあります。
堺市は、平成18年から独自の学力調査を実施していますが、今年度まで希望校のみ対象で行ってきました。次年度より小中学校全校に拡充す
る予算を計上されました。私が昨年の9月議会から議論してきたことがいち早く次年度に実施されることは、堺市の子どもたちのためにもよかったと喜んでおり
ます。
そこでお伺いいたします。堺市独自の学力実態調査について、平成22年度実施の方法、目的、予算額をお聞かせください。以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(星原卓次君) これより答弁を求めます。
◎市長(竹山修身君) (登壇)プロジェクト堺を代表者しての水ノ上成彰議員のご質問のうち、地域主権と外国人参政権及び家族のきずなと選択的夫婦別姓制度につきまして、私の見解を一括してお答えいたします。
まず最初に、今回の予算案で特に力を入れた点は、子育て支援の充実、そしてまた施策、事業を重点化したことでございます。
次に、地域主権と外国人参政権についてお答えいたします。地域主権のイメージは、めざすところでございますけれど、私は市民
が安心して暮らすことのできる地域社会の形成を住民に身近で、地域の課題を最も適確に把握している基礎的自治体がみずからの判断と責任のもとにおいて、地
域住民と一緒になって実現できるような体制が確立されることというふうに思っております。
地方分権との違いでございますが、国が権限を分け与えるという地方分権ではなく、地域と住民が主体となって、今日的な表現として地域主権という言葉が使われているのではないかというふうに認識いたしております。
次に、永住外国人への地方参政権の付与につきましては、我が国の政治のあり方にかかわる非常に重要な事柄であると考えております。国民の意見を十分踏まえ
ながら、国政の場でしっかり議論をしていただくべきものと考えております。私自身、永住権を有する友人がたくさんおり、仲よくさせていただいております。
しかし、国際法上では、相互主義が原則ではなかろうかというふうに考えております。
続きまして、家族のきずなと選択的夫婦別姓制度についてお答えいたします。
家族のきずなというのは、切っても切れないものでございます。非常に重要なものでございます。私事で恐縮でございますが、突
然公務員をやめて市長選挙に出馬するというふうに家族に宣言いたしました。そして、幸いにも市長にさせていただいて、これもすべて家族の支え、きずなが
あったからこそというふうに実感いたしております。しかしながら、家族のきずなは家族が日常的に生活を営む中で、相互の思いやりを通してはぐくまれるもの
というふうに思っております。姓が同一であるとか、あるいは異なるということと直接関連するものではないというふうに私は思っております。私の出馬を応援
するブログを立ち上げてくれた福岡の長女は今は姓が異なっておりますが、家族のきずなというのは遠くにおってもお互いに感じているというふうに思っており
ます。姓が異なっても、それは同じだというふうに思っております。
選択的夫婦別姓制度は、いろいろな考え方が存在する中で、別姓を望む夫婦に選択肢を提供する制度を導入しようと検討されてい
るというふうに聞いております。今後、本制度設計についての検討状況や法案をめぐる内外の情勢を十分に見きわめながら、私自身も考えをまとめてまいりたい
と思っております。
なお、その他の質問につきましては、副市長並びに関係局長から答弁申し上げます。
◎副市長(五嶋青也君) 平成22年度予算案のご質問のうち、義務的経費についてお答えいたします。
平成22年度当初予算案におきましては、人件費や公債費については減少している一方で、少子高齢化や景気低迷の影響から生活保護費などの
社会保障関係経費が大幅に増加しておりまして、義務的経費全体では前年度当初予算と比べまして143億円、8.6%の増加となっております。
社会保障関係経費については、今後も少子高齢化等の影響から増加傾向が続くものと見込まれております。本市といたしましては、選択と集中
による施策、事業の重点化や人件費を初めとする経常経費の削減など一層の行財政改革を進め、財政の弾力性を確保するとともに、人口誘導施策の充実や企業投
資の促進など税源涵養施策を推進することで、市税等の増収を図りながら健全な財政基盤の構築を図ってまいります。
続いて、補助金委託料についてでございます。これにつきましては、平成22年度予算編成の中で点検、見直しを行いました。具体的には、補助金について平
成21年度に特定団体に対して交付した市単独補助金127件を対象といたしまして、補助金の必要性、合理性あるいは実施手法の公平性、妥当性、事業効果、
補助金額の妥当性、また1市2制度の統一などの観点から点検を行いまして、平成22年度において減額または廃止するものとして52件、全体で約3.4億円
の削減を行ったところでございます。
また、委託料につきましては、予算査定の中でこれまで10年間以上特定の相手方と随意契約を結んでいる委託業務のうち、平成21年度予算
額が1,000万円以上のもの55件を対象としまして、まずその委託業務自体が必要かどうか、また随意契約から他の契約方法への変更が可能かといった観点
から点検を行いました。
この中で、13件について契約方法の変更が可能としたものでございます。今後とも事業仕分けや外郭団体の点検などを通じまして、引き続き見直しを図ってまいります。以上でございます。
◎副市長(芳賀俊洋君) 平成22年度の予算に関連をいたしまして、職員数の削減についてお答えをいたします。
本市におきましては、平成24年度までに職員数を5,200人とする中期的な計画であります要員管理計画を策定し、現在鋭意取り組みを進めているところでございます。今年度は約240人の削減となる予定であります。
一方、新たな目標でございます10年間で2割以上の職員数の削減につきましては、今後本市の持続発展可能なまちづくりを進め
るに当たり、職員の年齢構成を平準化し、スリムで効率的な組織や体制をつくり上げるため、長期的な視野に立って掲げた目標でございます。今後市民の視点で
個々の事業を総点検し、市民にとって真に必要な行政サービスを精査する中で、人件費の適正化も含め、より効率的な行政運営を図ってまいりたいと考えており
ます。以上でございます。
◎子ども青少年局長(木村正明君) 少子化対策についてお答えをいたします。
本市の出生児童数の推移につきましては、昭和40年代から昭和50年代にかけて、年間おおむね1万人を超えていましたが、昭和48年の1
万7,330人をピークに減少傾向にあり、直近の平成20年では7,765人にまで減少しております。出生児童数減少の背景につきましては、結婚や出産に
対する若者の価値観の変化を初め、子育てへの負担感や仕事との両立の難しさ等があり、国、地方自治体のみならず、企業における働き方の見直しや地域社会に
おける支え合い等、多様な取り組みや連携が求められているところでございます。
本市の少子化対策につきましては、昨年8月に策定いたしました堺市子ども青少年育成計画などを基本に、主に在宅子育て家庭に向けては、子
育て親子の交流の場である子どもルームやまちかど子育てサポートルームなど地域子育て支援施策の充実を。共働き家庭や復帰希望家庭に対しては、保育所待機
児の解消施策や休日保育、病児・病後児保育等の多様な保育サービスの提供を。またすべての家庭に対する施策として、子ども医療費助成制度の拡充、妊婦健診
の公費負担や乳児家庭全戸訪問事業の実施など、幅広い観点から安心して子どもを産み、子育てに夢や希望を持てる環境づくりを推進しているところでございま
す。以上です。
◎市長公室理事(溝口勝美君) 百舌鳥古墳群の世界遺産登録をめざす目的についてお答えいたします。
世界三大墳墓に数えられる仁徳陵古墳を初めとする百舌鳥古墳群は、4世紀後半から5世紀後半にかけてつくられた日本を代表する巨大古墳群
でございます。当初、100基以上あった古墳は、都市化の進展などにより現在50基以下に減少しております。この百舌鳥古墳群を我が国のみならず、人類全
体の遺産として末永く保存、継承するとともに、歴史と文化を生かしたまちづくりを推進することを目的として、百舌鳥古墳群の世界遺産登録に向けた取り組み
を進めてまいります。
次に、百舌鳥古墳群が有する価値についてでございますが、平成19年に大阪府、羽曳野市、藤井寺市と共同で文化庁に提出をいたしました世
界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書において記載をいたしておりますとおり、日本の国家形成過程を示すモニュメントであるのみならず、古墳文化を代表する
遺産であり、人類共通の宝として世界文化遺産にふさわしい価値を有するものと考えております。
また、現在の取り組み状況と今後の方向性についてでございますが、平成20年に百舌鳥・古市古墳群は国の文化審議会世界文化遺産特別委員会から世界遺産暫定一覧表への記載が適当と評価をされております。
また、記載に先立ち緩衝地帯の範囲及び規制の範囲の明確な方向性を示すこととの課題が示されております。
これらを受けまして、現在早期の世界遺産暫定一覧表への記載に向けて、大阪府、羽曳野市、藤井寺市と共同で課題の検討等を進めておるとこ
ろでございます。引き続き、陵墓の尊厳と静安の保持を十分踏まえつつ、百舌鳥古墳群の世界遺産登録をめざして取り組みを進めてまいります。以上でございま
す。
◎建築都市局理事(松井利治君) 阪堺線の利用状況、また存続するためにどの程度の利用者の増加が必要かということについて、お答えを申し上げます。
阪堺線、堺市内区間の利用状況につきましては、平成21年6月24日調査結果によりますと、堺市市内区間の移動と堺市内と大阪市内をまた
がる移動を合わせて、1日3,894人、年間では約115万人の方が利用されております。現在、堺市内区間についての赤字額が約2億円でございます。赤字
を解消するためには、概算ではございますが、1日当たりの利用者を約2倍の8,000人程度、年間では230万人程度にふやす必要があるものと考えており
ます。
次に、阪堺線の支援等についてお答えをいたします。
阪堺線、堺市内区間につきましては、厳しい経営が続き、存続が危ぶまれる状況にあるということは認識しております。そのため、早急に対応
すべく本年1月に総合交通体系検討庁内委員会及び総合交通計画検討チームを立ち上げ、検討チームにおきましては学識者によるワーキンググループを設け、存
続を前提とした支援のあり方についての検討を始めているところでございます。
平成22年度予算案におきます阪堺線への支援の内容といたしましては、保安度向上を図るための軌道施設改修などへの補助金として1億6,000万円を計上いたしております。
引き続き、支援方策の検討を行い、9月末までに取りまとめてまいります。
次に、阪堺線をLRT化することによって利用者を増加させることができるのではないか、またその場合の費用はどれぐらいかかるかについてお答えを申し上げます。
低床車両の導入など、車両や施設などのLRT化により乗りおりがしやすくなることなどから、利用者の増加につながる一つと考えておりま
す。阪堺線堺市内区間をLRT化した場合の費用につきましては、平成20年12月に公表いたしました東西鉄軌道基本計画案では、約60億円を見込んでおり
ました。
内訳といたしまして、相互乗り入れ分、6台を含む車両の購入費用として約38億円、軌道施設や車庫の改修費用として約22億円を見込んでいたものでございます。以上でございます。
◎教育次長(鳥井廣二君) 堺市独自の学力等実態調査についてお答えいたします。
この調査は、平成18年度から行っているもので、児童生徒の一人一人の連続的な学びや成長を把握し、学年進行に沿ったきめ細かな課題分析を行うことで、義務教育9年間を見通した学習指導や生徒指導の工夫改善に取り組み、学力向上を図ることを目的としております。
一方、小学6年と中学3年で実施された全国学力・学習状況調査の結果からは、生活習慣や学習習慣にも課題があることや小学校に比べて中学校では学力の下位層がふえ、2極化する傾向にあることが明らかになりました。
本市教育委員会といたしましては、児童・生徒一人一人の学習等の状況を全市的に把握し、指導の改善に生かすため、学年進行に沿って学力状
況を診断し、指導していくことが大切であるとの考えから、堺市学力等実態調査を小学校3年生から中学校3年生の児童・生徒を対象に、小中学校全校に拡充し
てまいります。実施強化につきましては、小学校で国語・算数、中学校で国語・数学・英語、実施期間としましては11月を予定しております。予算額は約
5,651万円となっております。以上でございます。
◆3番(水ノ上成彰君) 議長。
○議長(星原卓次君) 3番水ノ上成彰議員。
◆3番(水ノ上成彰君) ご答弁ありがとうございました。
まず、22年度予算についてですが、税収が減り、扶助費がふえる中、人件費予算の削減は必至です。竹山市長は10年間で20%の職員の削
減を掲げられているのですから、その計画をできるだけ早いうちに作成し、実行に移すことだと思います。そのほか、すべての予算の見直しを例外なく一気にや
ることが肝要で、例外をつくりスピードを緩めれば、いろいろな反対が巻き起こって実行が難しくなります。
補助金委託料については、今回は予算編成まで時間もなく、全体の中の一部しかゼロからの見直しができていない状況である。また、今回の見
直しの対象になった補助金委託料についても、さらなる検討が必要と聞いております。すべての補助金委託料についてはゼロから見直すという市長の方針ですか
ら、できるだけ早いうちに、これも例外なく一気に予算削減へと手をつけていただきたいと思います。以上、要望を申し上げて、平成22年度予算案については
質問を終わります。
さて、2番目の地域主権と外国人地方参政権について市長の見解を問いました。
その中で市長は、相互主義が原則というふうにおっしゃった。ということは、相互主義の範囲内で賛成というふうにとらえてよかろうと思いま
すが、全国の首長さんの中では反対意見が圧倒的に多く、各議会でも反対の議決がされております。この外国人参政権というのは我々の問題でして、市長は国政
の場でしっかり議論していただくべきものと考えるというご答弁でしたけれども、国会議員よりも先に実際に参政権を持って選ばれるのは市長であり、我々地方
議員でございますから、我々の問題でございます。どのような影響があるのか、まず我々の地方議会でしっかりと議論していく。その後、国政のほうにそれを反
映していただく、これが必要だと思います。
今、くしくも市長は相互主義の範囲内で賛成だという意見でございました。私は、憲法上も、またいろいろな面からもこれについては反対でございまして、さらに議論をする必要があろうかと思います。
例えば、堺市には永住外国人の参政権が認められた場合、何人の有権者がふえるのか。永住外国人は7,000人ぐらいと聞いておりますが、
そのうち有権者は、選挙権を持つのは何人かというのは存じておりません。その方々に参政権を与えた場合、この堺市議会でどのような影響が起こるのか、これ
も一度市長の見解を一度お伺いしたいと思います。
ま
た、参政権と言っても、一緒に与えられる権利というのは、例えば条例の制定、改廃を請求する権利や事務の監査を請求する権利、議会の解散を請求する権利、
議会の議員や首長の解職を請求する権利、教育委員会の委員の解職を請求する権利なども一緒に与えられるということも考えられるということで、このようなこ
ともどのような影響を与えるかということも考えていかなければなりません。
私は、国家とは政治的運命共同体であって、外国人参政権は我が国の運命に責任を持たない外国人を政治に参加させ、運命共同体としての国家
のかじとりに外国人を参加させることであって、参政権はあくまで国家の存立を前提として国家の構成員のみ、すなわち国民にのみ保障されるものであると私は
思っております。
また、この外国人地方参政権については、憲法学会でも国政レベル、地方レベルともに選挙権、被選挙権を否定する全面禁止説が通説となって
おります。憲法第15条では、公務員を選定し、及びこれを罷免することは国民固有の権利である。平成7年の最高裁の判決の傍論の中で一部認められるような
ことがありましたけれども、それを出された判事が後に政策的であったと、この間の新聞にも出ておりました。
堺市議会におきましても、平成7年と平成12年に市議会におきまして、その参政権について賛成する意見書が出されております。そういうこ
ともあって、この堺市でも数千人が参政権を持つという影響をどのように考えるか、これから真摯に議論していかなければならないと思います。
そこで、市長にはもう一度ご答弁いただきたい。この参政権を付与した場合の影響をどのようにお考えか、ご答弁いただきたいと思います。
続
きまして、家族のきずなと選択的夫婦別姓制度についてです。これも同じで、今国会で上程され、成立する可能性がある法案でございまして、家族のあり方が根
底から変わるおそれがあると思います。内外の情勢を踏まえながら推移を見守っていくというご答弁でしたが、そういう時間はないと思います。先ほど申し上げ
た外国人の参政権と同じく、今議論していくという性質のものである。
先ほどご答弁がありました。もう一度お聞きしたいと思います。先ほどのご答弁では、親と子が姓が同一か、あるいは異なるかということと家
族のきずなというのは直接関連がないというご答弁でございましたが、選択的と言っても子どもの目線から見れば、親が名字で違う、姓が違う、これは大きな違
和感があると。産経新聞のアンケートによりましたら、中高生の3分の2が親の別姓に反対をしているということでございます。結婚する本人同士の間では、そ
ういう別姓にするという選択的夫婦別姓ということがあったとしても、子どもの目線から見たら、それが果たして市長が言う健やかな子どもをはぐくむことにな
るのか否か、こういう目線を考える必要があると思います。先ほどのご答弁には子どもの視線が決定的に抜けているような気がいたします。
そこで、もう一度お伺いいたしますが、子どもの目線から見て、この選択的夫婦別姓制度についてはいかがお考えか、お答えいただきたいと思います。
続きまして、少子化対策につきましてでございます。
子育て世代の母親に対する支援策は、それぞれのニーズにあった支援を行うことが少子化対策になると私は考えております。子育て家庭を先ほ
ど3つのカテゴリーに分けました。1つが育児と仕事の両立家庭、これは大体3割ぐらいいるそうでございます。この方々のニーズは、ゼロ歳から子どもを保育
園で預かってほしい。また、復職を希望する家庭は約5割ぐらいいるそうですが、子どもが4歳とか3歳ぐらいになれば仕事に復帰したい。また、2割ぐらいは
在宅家庭、子育てに専念したい家庭があるそうでございます。
子育て世代の助成、または家族すべてに対する支援策が必要だと思います。つまり、育児と仕事の両立家庭にも復職を希望する家庭にも、また
在宅子育て家庭にも子育てという価値は同じですから、労働に対する価値観の違いで支援額が大きく違うのは公平とは言えないと思うのであります。今までの支
援は、育児と仕事の両立家庭に対するものが中心でございまして、行政財産の偏った分配のため、保育所をつくればつくるだけ潜在的な需要を掘り起こして、保
育所の待機児は一向に解消されません。
22年度予算においても、650人の待機児童を解消するために約30億円の予算が計上されております。そのうち、堺市の市費が10億円弱
としても、巨額であることに変わりはありません。本年度は建設資金の支出ですが、完成すればランニングコストがかかり続けることになり、扶助費がまた増大
いたします。もし、すべての子育て家庭に同じように支援をすれば、潜在的需要を掘り起こさない保育所の待機児童を解消できるのではないかと、このように思
います。
そ
こで要望ですが、両立支援には今までどおり待機児童の解消、在宅子育て家庭には今回いろいろ子育てルームなどの支援がございますけれども、もっと手厚い手
当ての方法がないかどうかをご検討いただきたい。また、復職を希望する家庭の女性の支援として、働き先へ復職の手当を支給する。例えば、A会社というとこ
ろを子どもができて退職をする。今度復職するというときには、A会社に復職の手当を支給する。そうすれば、安心してもとの職場に復帰できるということにな
ると思います。こういうことも一度お考えになっていただきたい。保育所に入りたいという潜在的需要を掘り起こすだけではなくて、本当に真に解消するための
現実的な支援策を実行していただきたいということをご要望いたしまして、この質問は終わります。
続きまして、百舌鳥古墳群の世界遺産登録についてご答弁をいただきました。市長は、世界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書、これですけれども、これをごら
んなられたことはございますか。ありますか。これには天皇という言葉は一言も書かれてございませんけれども、これもご存じだと思います。
百舌鳥古墳群が世界遺産登録されれば、世界じゅうの人が堺にやってきます。世界の人々の関心はどこにあると思いますか。興味は、被葬者は
だれで、このような巨大な陵墓を建設するに当たりどのような功績を残したかということではないでしょうか。陵墓の大きさや建造物としての価値ももちろんす
ばらしいものに違いありませんが、残念ながら巨大過ぎて全体像を見ることができません。それよりも由来のほうが人を引きつけると思います。そして、何より
も世界で比類なき価値は、現在も続く天皇家の祖先である天皇の御陵であるということです。これはエジプトのピラミッドや秦の始皇帝の墓が幾ら立派でも及ぶ
ことのない、世界で唯一の価値でございます。それが堺市に存在する、この幸運を我々は感謝しなければならないと思います。仁徳天皇や履中天皇、反正天皇が
どのような治世を残したかということも、我々市民のみならず、訪れる人々の関心のあるところでしょう。し
かし、堺市として3人の天皇を顕彰しているものは何もございません。世界遺産暫定一覧表記載資産候補提案書には、仁徳天皇陵や履中天皇陵、反正天皇陵は倭
の五王などの倭の国王の墳墓であるとしか記載しておらず、だれの墳墓かはっきりさせておりません。倭の五王などというような名称は支那王朝から見た歴史観
であって、日本の歴史観ではありません。この記載は失礼ではないかと。以前も申し上げたとおりでございます。
そこで、あえて竹山市長にご質問させていただきたい。竹山市長は、ご皇室財産である天皇陵などを世界遺産に登録しようとするに当たって、いかなる配慮が必要とお考えかお答えいただきたいと思います。
続きまして、阪堺電車の存続と今後の公共交通のあり方についてでございます。阪堺線がもし廃線になれば、二度と元に戻ることはございません。堺市の公共交
通を考える上で、現存する阪堺線を利用することが最も現実的でございます。将来的な公共交通を考える上でも、最大限の努力をして存続に道を開くべきだと思
います。
確かにご答弁のとおり、減少する乗客数を現在の倍にするということは、すぐには無理だと思います。しかし、東西鉄軌道のよう
にゼロから敷設するには莫大な金額がかかります。現在使用中の阪堺線を徐々にLRT化し、車両を順次変更していく。LRT化に応じたまちづくりも進めれ
ば、乗客数をふやすことも可能だと考えます。LRTの利便性を市民に理解していただき、中長期的にLRTによる東西鉄軌道の含んだ交通ネットワークシステ
ムを構築していく、堺市の将来の公共交通として理想的なものではないでしょうか。大阪市内の路線も上町線を除いて現在は赤字ということでございます。堺市
1市で進めていくには無理があります。大阪市にまたがる路線であるので大阪市と連携して、堺市、大阪市、南海電車、阪堺電車が協議して進めればできるので
はないでしょうか。第三セクターによる運営も考えられます。
ことしの9月までに一定の方向性を示さなければ、廃線も考えられるということでございます。LRTの中止には我々も現在の経
済状況をかんがみて賛成いたしましたが、阪堺電車まで中止となれば我々の意図するところとは違います。何とか知恵を絞って存続に全力を傾けていただきた
い、このことをご要望申し上げて、この質問を終わります。
次に、堺市独自の学力実態調査についてでございます。
ご答弁のとおり、児童・生徒一人一人の学習等の状況を全市的に把握し、指導に生かすため、また学力向上を図るには、堺市全市
実施の学力実態調査は最も有効であると思います。ぜひ、ことしを初めとして今後継続して進めていただきたい。全国学力・学習状況調査はしばらく抽出式で行
われ、すべての学校の実施は再開されることはしばらくないと思います。
しかし、民主党政権もいつかは交代し、日教組が教育行政の中心から離れるときがいつかは来ると思います。いつか全国学力・学
習状況調査も再開されるときが来ると思います。それまで堺市独自の学力状況調査を着実に行っていただいて、子どもたちの学力や学習状況をしっかり見守って
いただき、いつか再開された全国学力・学習状況調査では全国のトップクラスになるようにご指導いただきたいと思います。
学力がすべてではありません、しかし、学力なくして子どもたちの成長もないと思います。どうかこの点、努力していただきたい。以上を申し上げて、2回目の質問を終わります。
◎市長(竹山修身君) まず、地方参政権の問題についてお答えいたします。
先ほど申しました地方参政権の問題について、相互主義が原則だと言いましたのは、まず日本が国際的に崇高な地位を占めて他の外国から認め
られるためには、やはり国際的な権利と義務はきちっと果たすべきであるというふうに思います。A国と日本がそれぞれ地方参政権を認めようじゃないかという
ふうな条約を交わしたならば、それはやはり相互主義という名のもとで地方参政権を認めるべきではないかというのが、現在の私の見解でございます。この議論
は、非常にいろんな見解が国民の中にあると思います。それをもっと広範な議論をしながら、見つめていくべきではないかというふうに思っております。
また、夫婦別姓の問題につきましては、私は選択的に認められるべきものだというふうに思っておりまして、必ずしも別姓を強制するべきもの
ではないと。それぞれの個人が、それぞれの考え方によって別姓がいいのなら、そういうふうにして認めることもあり得るのではないかというふうに思っており
ます。
姓が違っても人と人との結びつきというのは非常に強いものがあるというのは、私自身もそのように思います。私の娘と私が、姓は違いますけ
れど心と心でつながっております。そういう意味で言って、ご夫婦の間においても通称という形で別姓の方はよくおられます。それをどういうふうに法で担保す
るのかという問題だと思いますけれど、別姓で仕事をされて、大阪府庁においてもよく頑張っておられる別姓の方もおられます。そういうふうな実態を見ます
と、必ずしもこだわる必要がないのではないかというふうに、私自身、現在そのように思っております。この問題についてもさらに深く勉強したいと思っており
ますので、またご指導いただけたら幸いでございます。よろしくお願いいたします。
◎市長公室理事(溝口勝美君) 天皇及びご皇室に対するご配慮ということでございますが、先ほどもご答弁させていただきましたように、引き続き陵墓の尊厳と静安の保持を十分に踏まえつつ、百舌鳥古墳群の世界遺産登録をめざしてまいりたいと思います。以上でございます。
◆3番(水ノ上成彰君) 議長。
○議長(星原卓次君) 3番水ノ上成彰議員。
◆3番(水ノ上成彰君) 市長のご見解をいただいて、外国人参政権については相互主義が原則という中で認められると。また、夫婦別姓についても、選択的ということであれば認められるんだというご意見でありました。
百舌鳥古墳群については、先ほどご答弁いただいたとおりでございまして、その尊厳は決して崩してほしくないと思います。私が陵墓について申し上げたいの
は、観光資源として商業利用するだけ、こういうことは決して行っていただきたくない。それは再三申し上げたとおりでございまして、この点について重々ご理
解いただけると思います。どうか拙速な世界遺産登録ではなくて、堺市で天皇陵は3つ、また古市古墳群では7つ、計10基の天皇陵がございます。この尊厳を
損なうことなく世界遺産登録に努めていただきたいと、この点をよろしくお願いしたいと思います。
外国人参政権につきましては、明確に反対をしている首長さんもいらっしゃいます。例えば、東京都の石原慎太郎知事、埼玉県知事の上田知事、千葉県の森田知事、名古屋市長の河村たかし市長も反対でございます。また、杉並区長の山田宏区長も反対でございます。
この方々が大きく反対する理由も、憲法の問題もありますけれども、教育上、非常に危機感を覚えると。特に、杉並区の山田宏区長などは、か
つて杉並区では扶桑社の歴史教科書が使われたときに、外国の方々が議場にあふれ、または区長室までも抗議に押しかけたと。区長のその言葉を借りれば、今で
さえそれだけ抗議される、その方々がもし有権者となった場合、これで日本の子どもたちの教育が守れるかということを申されておりました。
そういうことを考えると、早計に答えを出すことではございませんけれども、いろんな角度からこれを考えていく必要があると思います。反対
派の首長さんもおれば、慎重派の首長さんもたくさんいらっしゃいます。賛成をされている方はわずかしかございません。そういうこともお考えいただきまし
て、またこのきょうの産経新聞では、この法案は今国会ではひょっとしたら上程されないというような報道もあります。まだ我々に議論する時間はあると思いま
すので、ぜひしっかり議論をして我々の声を国政のほうに届ける、それが地域主権の一つであるというふうに思います。
選択的夫婦別姓については亀井大臣が頑張ってもらっているわけでございますが、これも家族の形態を大きく変える法案であると。先ほど子どもの目線から市長
にお答えいただきたいということで、市長の答弁はございませんでしたけれども、子どもの目線というのは非常に大事。子どもから見て、生まれながらにしてお
父さん、お母さんの姓が違うということはどのように写るだろうかと。そういうことを考えたら、自分の娘が名前が変わるのと、生まれながらにして親と子ども
の名前が違うのは全然違う話でございますので、それと一緒にされたらちょっと違うと思いますけれども。そういうこともお考えいただきたいと思います。これ
についてはまだまだ時間がございます。この議会におきましても議論する場があると思いますので、どうか建設的な議論をさせていただくことをお願いして、私
の大綱質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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