朝鮮学校の無償化に反対する意見書(案)
大阪維新の会堺市議会議員団提案分
政府が本年4月にスタートさせた高校無償化の対象から朝鮮学校を除外していた件につき、専門委員会が朝鮮学校の視察を行った結果、朝鮮高級学校を「日本の高校に類する教育課程」に該当するかどうかの審査基準を文部科学省に提示する方針であり、これを受け文部科学大臣が最終的に可否を判断するということである。
朝鮮学校の無償化には多くの重大な問題がある。
まず文部科学大臣が可否を下す前提となる審査基準を提示する専門委員会のメンバーが誰なのか、いつ、どの様な議論をしているのか全く非公開であり、全て密室で行われている。これは世論の分かれる重要な課題について国民に対する説明責任を放棄するものであり容認できない。
次に、朝鮮学校には本国の北朝鮮が強く関与しており教科書も労働党の工作機関である統一戦線事業部が作成しているとされ、純粋な教育機関ではなく、北朝鮮の体制を支えるためのイデオロギー学校・対日工作機関である疑いがあり、万が一無償化になれば日本政府が北朝鮮の独裁政治を支える思想教育を黙認する立場をとる事になる。
最後に、拉致事件との関係で懸念されるのは、北朝鮮の拉致問題が未解決であり、北朝鮮が解決に向けてなんら誠実な対応を見せない中、この問題の解決に向け日本政府として経済制裁を行っていながら、北朝鮮の公民教育を担う学校の授業料に日本の税金を投入することは、金正日総書記に拉致問題が進展しなくても、日本から支援を確保できたと誤った政治的メッセージを認識させることになり拉致の解決が更に遠のくのは間違いなく、計りしれない禍根を残すことになる。そして過去の人道面を理由にしたコメ支援がそうだったように、授業料は児童・生徒ではなく北朝鮮が強く関与する学校に入るため、渡った資金が金正日体制への支援となりかねず、制裁強化とは完全に逆行した北朝鮮への実質的な経済支援となる可能性がある。
以上の理由から、朝鮮学校は無償化の対象とすべきではなく、政府が良識のある判 断を下すことを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成22年 8月27日
堺 市 議 会
議員提出議案第 37号 朝鮮学校の無償化に反対反対する意見書 <敬称略>
意見書に賛成した議員(15名)
大阪維新の会 堺市議団(7名)
水ノ上成彰、馬場伸幸、池田克史、北野礼一、西井勝、西林克敏、米田敏文
自由民主党 市民クラブ(5名)
西村昭三、加藤均、高岡武汪、野里文盛、土師純一
プロジェクト堺(1名)
杉本和幸
民主党・市民連合(1名)
池尻秀樹 クリエイティブ・フェニックス(1名)
平田多加秋
意見書を否決した議員(36名)
民主党・市民連合(10名)
小郷一、大毛十一郎、小堀清次、辻宏雄、中井國芳、西哲史、服部昇、水谷一雄、
永田和子、増栄陽子
公明党 堺市議会議員団(12名)
池原喜代子、裏山正利、榎本幸子、大林健二、小西一美、芝田一、田渕和夫、
筒居修三、成山清司、星原卓次、宮本恵子、吉川敏文
日本共産党 堺市議会議員団(8名)
石谷泰子、石本京子、乾恵美子、栗駒栄一、源中未生子、城勝行、田中浩美、森頼信
クリエイティブ・フェニックス(4名)
山口典子、吉川守、島保範、米谷文克、
会派に属さない議員(2名)
長谷川俊英、田中丈悦
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