◆32番(水ノ上成彰君) (登壇)皆さんお疲れさまです。大阪維新の会堺市議会議員団の水ノ上です。大阪維新の会堺市議会議員団を代表いたしまして4巡目の大綱質疑を行います。 まず最初に、本題に入る前に、午前中の池尻議員の発言について二、三申し上げたいと思います。 まず、靖国神社の件です。靖国神社の堺の英霊も日本を守るために参加されたものであり、政令指定都市を守るために参加されたわけではありません。当然のことです。私の祖父も2人とも英霊として祭られておりますが、そんな英霊の前で政令指定都市を守ると誓われても、英霊も困るだろうなというふうに思います。 また、前議会での意見書についても話をされました。日本維新の会共同代表らによる、いわゆる従軍慰安婦問題等に関する発言の撤回及び謝罪、さらに公職の辞任を求める決議でございましたが、橋下大阪市長の話のみされておりましたけれども、この意見書は石原慎太郎共同代表にも公職を辞任せよと言っております。石原慎太郎共同代表のことは一切触れないということにつきましては、信念を貫く池尻議員らしくないというふうに思います。 また、西村眞悟代議士の除名について特にヒートアップをされておりましたけれども、堺市の議員が松井幹事長に抗議1つしなかったのかということですが、どんな根拠で言っておられるのかわかりませんが、水面下でいろんな動きがあったことは申し上げておきます。 最後に吉田松陰の言葉を引用されました。ソレイユ堺は池尻議員のような保守の議員ばかりなんでしょうか。少なくとも大阪維新の会堺市議会議員団は全員で靖国神社に参拝をする保守会派であって、御心配には及ばないことを申し上げておきます。 さて、本題に入ります。きょうは私、1問だけの質問をさせていただきます。竹山市政の4年間と今後の市政運営について、選挙体制とその後の市政運営についてお聞きしたいというふうに思います。 2009年11月議会、竹山市長当選後初めての議会で私は質問いたしました。竹山市長は選挙中も当選されてからも市民目線を強調され、私は、市民はまず自分の利益を最大化するために行動する、市民目線はもちろん大事ですが、市長は時には市民よりも高い目線で市政を大観することも必要だ、市民目線だけでは市政を誤ることになりますよ、バランスが必要だというふうに申し上げました。
竹山市政の4年間を振り返って、竹山おさみ市政報告を見れば、市民目線、現場主義を強調し、堺市内各区の行事、集会、各種団体の会合に多数出席しているということが記載されておりますけれども、市民の意見を直接聞くという意味ではもちろん悪いとは言いませんが、結局4年間、市民目線でしか市政運営をしてこなかったのかなと、10年後、20年後の堺のビジョンを全く感じられることがない、だから竹山市政には夢がないというふうに思います。 竹山市長を木原前市長、また私どもの代表幹事長でございます橋下大阪市長、松井大阪府知事と比較すれば、「燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや」という言葉が浮かびます。意味はよく御存じだと思いますので申し上げませんけれども、木原前市長を思い出しますと、私とは合わないところもありましたが、今思えば、政令指定都市の市長として有能な方であったと思います。行財政改革を大きく進めたこと、まちづくりの面でも堺の10年後、20年後を見据えて、LRT交通網の発想、堺東再開発、サッカーナショナルトレーニングセンター、現在のJ-GREENの創設など、市長として先見の明があったと思います。 サッカーナショナルトレーニングセンターは現在J-GREENとして市内外の多くの方に利用されており、今では堺市の顔の1つになっています。そのオープニングの記念式典、竹山市長就任後5カ月後の2010年3月末でございましたが、これはサッカーナショナルトレーニングセンターは木原前市長の置き土産でしたけれども、今でも覚えているのは、竹山市長の挨拶は最後まで木原市長の功績を、また名前すらも一言も言うことなく、まるで自分がこの施設を創設したような挨拶であったということです。普通なら、建設に苦労された前市長の名前ぐらいは功績として披露するところでしょうけれども、前市長の功績は自分の手柄だ、そう感じたとき、私はこの市長は大人物ではないなと思ったのが始まりでございました。 大阪維新の会代表は橋下徹大阪市長であり、幹事長は松井一郎大阪府知事であります。今のままでは大阪全体が衰退していくという危機感を強く持っています。2人の頭にあるのは2050年の大阪の姿です。何も手を打たなければ、大阪は衰退していくだけ、その思いを持っている政治家は党派を問わず多くいると思いますが、その具体的な方向が見つからず、現状の小幅な改革を唱えるだけでございます。大阪を復活させるためにはどうしたらよいか、抜本的な大改革が必要だ、この1つの答えが大阪都構想です。 橋下市長は44歳、松井知事は49歳、そして今回堺市長選に挑戦する西林前議員は43歳、3人とも40代と非常に若い世代。政治家にとって最大のリスクは、失敗を恐れて何もせず人の批判ばかりすること。変革を可能にするのはチャレンジ精神しかありません。前例のないことを進めていけば、必ず強い批判、反対があります。それでもそれを超える若者の無私のチャレンジ精神が人を動かし、時代を動かすと信じて行動しなければならない。 思えば明治維新、新しい日本をつくるために志を持った志士が奔走して維新をなし遂げました。ほとんどが20代から40代。民主主義の現在で物事を大きく変えるには膨大な作業と時間がかかります。しかも地方発信ではなおさらです。しかし、やるしかない。地道にやるしかない。我々は大阪で大阪が変わる最後のチャンスと捉えております。そのために西林議員は立ち上がった。誰がこの中で堺のために一身をなげうって堺市長になると決断できる人間がいるでしょうか。私は、堺市議会議員の職を辞して大阪と堺の未来のために市長に挑戦する西林議員の決断に心から敬意を払っております。 さて、竹山市長は裏切り者かと、この議会でも何度か話題になりました。橋下現大阪市長の応援で堺市長になったのは明らか、橋下徹とともに堺から大阪を改革していくと言っていたのも確かでございました。確かに4年前の選挙のときは大阪都構想はありませんでした。しかし、あれだけ応援してもらい当選したのですから、この改革ならオーケー、この改革ならばたもとを分かつというものでもないと思います。竹山市長を誕生させた橋下大阪市長が出した大阪改革の大方針である大阪都構想を全面否定すれば、そのような裏切り者というふうに言われ、誰のおかげで当選したのか、また、橋下徹とともに堺を改革すると言うから竹山候補を応援したのにという堺市民も多数いるのも明らかです。 ただし、ここまでの話ならば、堺を守るために仕方なく橋下大阪市長とたもとを分かったとしても、竹山市長に対して今ほど大きなバッシングはないと思います。大阪都構想が実現すれば、直ちにバラ色の未来が達成されるのかといえば、解決する問題もたくさんありますし、大阪都構想について疑問視する意見も多くあることもわかっております。前例のないことをしようとするのだから、いろんな御批判もあります。そんな声を代弁する役目もあると思います。 では、なぜ堺市民に竹山市長は裏切り者とここに来て大きく言われるのか。それは今回の市長選を前に、かつての敵であった自民党、民主党、公明党に推薦の依頼をしたからにほかなりません。そのうち自民党、民主党は推薦に前向きと聞いております。さらに共産党も独自に竹山市長支援を打ち出しております。自分を支援してくれた橋下大阪市長に反旗を翻し、かつての敵に寝返り、ともに戦いを挑む。日本人の最も嫌う裏切りです。しかも、橋下代表率いる大阪維新の会を大阪から放逐せよと、前の議会でもありましたけれども言うのですから、念が入っています。 4年前の選挙のときは、木原市長は再選は確実と言われました。言われるほど強かった。強いと思われていました。それに打ち勝つには橋下徹の力をかりるしかない。そして今回は自分からたもとを分かっておいて、維新の会候補者を迎え撃つに当たり、かつての敵であった自民党、民主党、公明党に推薦依頼をする。こういうことをするから、どんな美辞麗句を使っても、4年前も自分が市長になるために橋下徹を利用しただけで、初めから橋下徹とともに改革するつもりなどなかったのではないのかと言われるわけです。 もし竹山市長が堺を守るために、かつての敵には頼らず大阪維新の会と1人でも戦うと言うのであれば、堺市民は裏切りなどと言わず、応援する人も多いことだと思います。我々も敵ながらあっぱれだと思うでしょう。初日の大綱質疑で木畑議員が竹山市長をデビルマンに例えて正義のヒーローのように持ち上げておりましたけれども、デビルマンはたった1人で立ち向かったから正義のヒーローであって、かつての敵に頭を下げて推薦依頼を求めるような正義のヒーローとはほど遠い姿、そんな姿を見たら美樹ちゃんも愛想を尽かすのではないかなと思って聞いておりました。 竹山市長は子どもたちの間でも裏切りと呼ばれていることを御存じでしょうか。小学校6年生の私の剣道の教え子が最近、先生、竹山市長って橋下さんを裏切ったんかというふうに聞くんです。そんなん誰が言うてたん、学校で友達が言うてた言うんですね。僕もこれを聞いて少々びっくりしました。お父さん、お母さんが政治に興味があるんでしょう。それを聞いて、子育てのまち堺、子育てするなら堺と言いながら、堺の子どもたち、うちの市長は裏切り者やでと言われるようなそういう市長、教育上、道徳上も非常に問題があるのではないかなと、それを聞いて思ったわけです。 人の上に立つ政治家、人を率いていく政治家は、どんなことがあっても人を裏切るようなことはないと言われる人間が政治を行わなければならないと私は思います。それが徳のある政治であり、市民に信頼される政治を行う必須条件であるというふうに思っています。 前置きが少々長くなりましたが、以下質問をいたします。 9月15日から堺市長選挙が行われます。通常その選挙体制を見れば、その後の市政運営の方針もおおよそ推測はつきます。通常と申し上げたのは、前回の竹山市長が例外だからですが。7月31日の市長記者会見で竹山市長は、市長選挙は堺市マスタープランの3つの挑戦、子育て、歴史文化、ものづくりと災害に強いまちづくり、これに大阪都構想を含めた5つが大きな論点と言っています。記者から政党相乗り批判を指摘されると、政党、団体、そして市民が堺は一つで一致できるということは堺市民の大義、野合ではないと答えておられます。 5つの論点があると言いながら、その1つである反大阪都構想で一致して選挙を戦う。他の4つの論点は一致しなくていいんでしょうか。 例えば先日行われた都市計画審議会、ダイセル跡地のイオンモールが都市計画決定されましたが、共産党は反対、他の会派は賛成、まちづくりの方針も違います。中学校給食の実施は、共産党は賛成、他の会派は反対。これだけでも政策が一致しておらず、もし竹山市長が再選されたら調整をどうしていくのか、まさに相乗り、野合ではないのか。確かに竹山市長が勝てば、大阪都構想参加は見送られます。しかし、それからの市政運営をどのようにするつもりなのか。 そこでお伺いいたします。 政策が一致しないもとでの野合で選挙をするということに対する批判をどう受けとめるのか、お答えいただきたい。また、市長に再選されたら、たちまち会派間の政策の不一致、足を引きずられることにならないか、この点御見解をお聞きしたいと思います。 次に、選挙体制としてもう一つ質問いたします。 聞くところによれば、竹山市長の選挙対策本部長に堺市の外郭団体の1つである公益社団法人堺観光コンベンション協会会長の和田貞夫氏が着任したと聞いております。公益社団法人堺観光コンベンション協会は堺の3大祭りの1つである堺まつりを所管しており、現在堺市から毎年約3億円の補助金を受け取る団体であります。今決算においても補助金2億9,958万8,000円が計上されています。堺まつり以外にも観光宣伝事業を中心に多くのイベントを行い、毎年3億円以上のお金が動く団体であり、その約90%が堺市からの補助金であります。300を超える法人会員、個人会員を有し、取引関係業者も非常に多い。堺市内でも大きな影響力を持つ堺市の外郭団体であります。ことし4月に社団法人から公益社団法人に改組いたしました。公益社団法人と名がつく限りは、不特定多数の者の利益の増進に寄与することが求められます。その公益社団法人の会長が公然と選挙において特定候補者の当選のために先頭を切って政治活動を行う。 そこで質問いたしますが、まず竹山市長の選対本部長として観光コンベンション協会会長が就任したのかどうか、それは事実かどうかお答えください。堺市外郭団体で公益法人の会長たる立場の人が堺市長選挙で現職市長の選対本部長を務めることについて適切とお考えになるのかどうか、市長の見解をお聞かせいただきたいと思います。 以上で降壇いたします。 ○議長(平田多加秋君) これより答弁を求めます。 ◎市長(竹山修身君) (登壇)大阪維新の会堺市議会議員団水ノ上成彰議員の御質問にお答えさせていただきます。 目前に迫りました市長選の最大の争点は、大阪都構想によって堺を廃止、分割することの是非でございます。私は堺の自由と自治を守ること、歴史と伝統を守ることがまさに大義であるというふうに確信いたしております。 この大義のもとに集まることは野合でも何でもございません。野合とは、原発や憲法といった国家の最重点課題において真逆の政策を持っている政党が一つになることがまさに野合ではないかと、私はそのように思っております。私の思いに賛同いただける団体や政党と一緒に戦ってまいりたいと考えております。そして、この御評価につきましては、今後の堺市民の御判断にしっかりと委ねたいというふうに思っております。以上でございます。 その他の答弁につきましては公室長が行います。 ◎市長公室長(中條良一君) 御指名でございますので、御答弁させてもらいます。 和田貞夫氏が選対本部長をやってるのは事実かと、これは事実と聞いております。 それから、コンベンション協会会長が選対本部長をやって問題ないか、何ら問題ございません。以上でございます。 ◆32番(水ノ上成彰君) 議長。 ○議長(平田多加秋君) 32番水ノ上成彰議員。 ◆32番(水ノ上成彰君) 市長から御答弁をいただきました。5つある論点のうち、今の市長の御答弁では最大の論点は大阪都構想、もちろん我々大阪維新の会が掲げている最大の論点も大阪都構想、これが市民の方々に御審議いただく場であると思います。今まで衆議院選挙、参議院選挙、幾多の選挙で大阪都構想もその論点にしておりましたけれども、今回の市長選挙では、まさに大阪都構想が前面に打ち出される、そのことは確かだと思います。 ただ、私はこの4年間の竹山市政を総点検する、その市長選にしなければならないとも我々は考えております。大阪都構想だけを論点にし、竹山市長が4年間やってきたこのまちづくり、我々は決して評価しておりません。また、その他の論点についても、しっかりとこの竹山市政を批判するところは批判し、新しい市長にかえていく、そういう訴えをしていかなければならないというふうに思っています。 その野合かどうかというのですが、これは竹山市長だけに聞くのではなくて、それを一緒に支える方々にも問いかけたいというふうに思います。 4年前と同じく、政党間の談合・相乗り批判とされるのは間違いがあります。4年前の木原市長のときは、自民党、公明党、民主党を中心に、あのときは政策合意がある中での相乗りでした。今回は政策の一致はなく、今の1つの大義のもとに、反都構想でのみ一つになっている。これは皆さんにとってどうかはわかりませんけど、これは方針であって、政策ではない。これは我々にとっては4年前より野合の度合いは強くなっているというふうに感じます。 しかも、あなた方がみこしに担ぐ竹山市長、4年前、橋下大阪市長と一緒になって、あなた方を談合政治だ、相乗り政治だとさんざん批判してきた竹山市長。しかも今回は共産党まで一緒になっての応援。4年前、敵だった自民党、公明党、民主党に推薦依頼をする竹山市長も竹山市長なら、それを受けて推薦を出そうとする自民党、民主党も一体どうなったのかと。幾ら大阪維新の会が嫌い、または大阪都構想に反対といえども全く理解不能だと。あと4年竹山市政が続いたら、堺はよくなると思うか、まさにこの論点をもって、この市長選を戦わなければならないし、皆様方はそれを市民に問わなければならないというふうに思います。 私なりに、この竹山市政の4年間を申し上げますと、堺東周辺地区の再開発を中止にした後、何ら手を打たず、事態は一層深刻になっている。赤字垂れ流し確実な文化観光拠点の建設着手。できるかどうかすら疑問である大浜北町市有地のイルカのプール及びブライダル施設。2,000席の座席を有する施設は立派だが、閑古鳥が鳴くであろう新しい市民会館。今後50年間、堺東の開発をストップさせる堺東商業地一等地のジョルノ跡にできる高層マンションの建設。百舌鳥・古市古墳群の世界遺産登録は今年度の推薦は見送られ、平成27年度の登録はなくなり、今後の登録は今のところめどは立たない。LRT計画は潰したけれども、その後の東西交通の具体案が全く出てこない。これらのほとんどが竹山市長のリーダーシップの欠如だと我々は考えております。 そして今申し上げた論点も、この市長選の論点にしなければならないと我々は考えております。 竹山市長を応援する会派、議員の皆さんが竹山市長の再選に一体何を期待するのか。大阪都構想は堺を分割することになるからだめだと批判されるけれども、竹山市政がもう4年間続けば、この堺は本当によくなるのか、潰れるのか。堺は1つ、堺をなくすなという言葉に思考停止に陥っているとしか思えないです。本当に竹山市長のこの4年間の政策を支持しているのか。これからの4年間の政策に期待をしているのか。単に大阪都構想の推進をめざす大阪維新の会に反対するだけではなく、竹山市政の4年間を正確に分析した上で支援を考えるべきであると申し上げて、この質問を終わります。 次に、竹山市長の選挙対策本部長に堺市の外郭団体の公益社団法人堺観光コンベンション協会会長が着任した件について、室長からは何ら問題ないと、これは市長も同じですか。これは私は適切かどうかというふうにお聞きしましたけれども、何ら問題ないということは適切だという意味だと捉えます。 まず、和田貞夫氏は御年90歳、1925年の1月生まれだと聞きましたが、90歳の御老体を担ぎ出すことないでしょう、人脈豊富な竹山市長がとまず思います。 さて、堺観光コンベンション協会会長の肩書をお持ちの方が竹山市長の選対本部長になる以上、少なくとも堺観光コンベンション協会挙げて竹山市長を応援するような錯覚に陥るかもわかりません。他の外郭団体にも影響があるかもわかりません。 堺市から観光コンベンション協会に出している補助金の推移、平成21年が2億5,400万円、平成22年が2億6,300万円、平成23年が2億9,000万円、平成24年が2億9,900万円、そして平成25年当初予算が3億3,800万円、竹山市長になってから補助金の額は大幅に増加してきております。なぜ竹山市長になってから堺観光コンベンション協会への補助金がふえたのかと聞けば、恐らく観光政策を充実するためだというふうに御答弁されるでしょう。恐らくそう言われても、私は納得、特に問題あるとは思いません。 しかし、一旦観光コンベンション協会の会長が現市長の選対本部長を務めたならば、疑惑の目はこの補助金にも行く、このように思います。私は、堺の外郭団体で公益社団法人の会長である立場の人は、政治的には中立性を保つことが道義上必要だと思いますし、これはあしき前例をつくることになるというふうに思います。李下に冠を正さずといいますけれども、人に疑問を持たれるようなことは市長という立場からよくお考えになるように申し上げておきます。 さて、竹山市長は三好長慶を御存じでしょうか。もちろん御存じだと思います。現在の堺の基礎をつくったのは、室町時代から戦国時代に堺に本拠を置いた三好一族です。その中でも最も名をはせたのは三好長慶。もとは守護大名の細川晴元の家来だったが、主君を裏切って近畿を制圧しました。その後、堺に本拠を置いた。しかし、部下の松永弾正、久秀に裏切られ、一説によれば兄弟を死に追いやられ、失意のうちに死んでいきます。その松永弾正も一旦は織田信長の家来になりますが、織田信長を裏切り、信長に攻められて自害します。 三好長慶は織田信長が登場するまで近畿を押さえた英雄であって、堺に本拠を置き、一時堺幕府というものまで置きました。堺市民にもっと人気があってもおかしくないのですが、功績の割には人気がありません。なぜか歴史家の推測では、主君を裏切って天下をとったが、今度は部下に裏切られて失意のうちに死んでいった。その姿が堺の人たちに受けないのではないかということだそうです。それが堺人のアイデンティティーでもあると私は思っております。 最後に一言申し上げたい。 市長選挙の投開票日までちょうど1カ月。これから1カ月間、熾烈な戦いが繰り広げられることだと思います。私は大いに議論をし、先ほど申し上げた5つの論点、そして大阪都構想について議論をし、市民の方々に双方の考え方をよく理解いただくことは、今までの選挙以上に重要だと考えております。そして最後は堺市民が審判を下す。 私はこの市長選で懸念することは、堺がまさしく真っ二つに分かれて戦うことです。いつまでも遺恨が残らないようにしなければならない。正々堂々と戦いますが、その後はできるだけスムーズな市政運営が望まれます。もし大阪維新の会が敗れるようなことがあれば、大阪都構想を持ち出すことなく、是々非々で竹山市政に協力をしていかなければならないと思っております。逆に西林新市長が誕生したときには、新市長のもと、議員各位及び職員各位においても、新しい堺の建設に前向きに御協力いただきたいと思います。 選挙の後はノーサイド、選挙の勝敗に関係なく、堺市政発展のために一致団結して選挙後は協力していきたい。全てが堺市民の利益になるように、それを希望いたしまして、私の大綱質疑を終わります。
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