①堺市の財政状況につて
②
③堺市民芸術文化ホールについて
④世界文化遺産について
⑤学力向上について
◆33番(水ノ上成彰君) (登壇)皆さん、おはようございます。大阪維新の会堺市議会議員団の水ノ上成彰でございます。会派を代表いたしまして、平成28年度決算議案にかかわる代表質問を行います。市長及び理事者各位におかれましては、的確な御答弁をお願いしたいと思います。 それでは早速ではございますが、質疑に入りたいと思います。 まず最初に、堺市の財政状況についてお伺いをいたします。 先日、市長の提案理由説明におきまして、平成28年度の各会計決算並びに健全化判断比率などが説明をされました。財政は他の政令市と比べても健全である、また健全化判断比率についても、政令指定都市の中でもトップクラスの基準であると説明されておられました。ただ、経常収支比率は97.4%となっておりまして、近年90%台後半で推移していることなどから、財政構造の硬直化が懸念されるとも説明がありました。 1番のグラフをお願いします。 これは平成18年度からの経常収支比率の推移をあらわしたグラフです。多少でこぼこはありますが、トレンドとして右肩上がりということ、上昇しているということは、財政が硬直化しているということでございます。トレンドとして上昇傾向にあるというのが顕著であって、つまり悪化し、財政構造の硬直化がされているだろうということであります。 政令指定都市の平均と比べた場合、平成27年度で94.8%でありまして、堺市よりも2%ほど低い、つまり弾力的であるということです。他の都市を見ても、おおよそ2%程度、堺市よりも数値がいいと、低いということが言えます。 そこで御質問いたしますが、経常収支比率について政令市平均と比べて堺市の値が高い理由は何でしょうか。また、経常収支比率が高く財政が硬直化いたしますと、具体的にどのような影響があるのか、お答えいただきたいと思います。 次に、経常収支比率を下げるため、つまり硬直化を避けるためにはどのようなことをすればいいのか、お答えいただきたいと思います。 経常収支比率を改善するには、歳入、経常一般財源の多くを占める市税収入の増加が必要であると思います。つまり、税源を涵養していくべきだと思います。 主な市税収入であります個人市民税、法人市民税、固定資産税について、竹山市政8年間の推移と特徴についてお答えいただきたいと思います また、同じく経常収支比率の改善のために、あわせて歳出経常一般財源の節減も必要だと考えます。そのためには、市長も示しているように徹底した行財政改革が必要だと思います。 そこで、これまでどのような行財政改革に取り組んできたのか、これまでの5年間の効果についてお答えいただきたいと思います。 続きまして、観光戦略についてお尋ねをいたします。 7月に策定されました歴史文化のまち堺観光戦略プランでは、平成32年度の観光ビジター数を1,600万人にすることを基本目標として掲げられております。 1,600万人という数字を挙げられて、ちょっとびっくりをいたしました。歴史文化のまち堺観光戦略プランによれば、平成22年に705万8,000人であった観光ビジター数が平成27年度では983万1,000人と約270万人以上の大幅な増加をしております。特に平成25年以降の増加が著しいと思います。 特にそれほど多くの観光客が堺に来ているという実感はないのですが、これまでどのような取り組みを行ってきたのか、お答えいただきたいと思います。 また、歴史文化のまち堺観光戦略プランでは、平成32年度、つまり今から3年後の観光ビジター数を先ほど申し上げたとおり1,600万にすることを基本目標として掲げられていますが、その目標値の達成の考えをお示しいただきたいと思います。 続きまして、これほど大きな観光ビジター数の増加は堺市だけの戦略で達成可能なのか、私は堺市単独では難しいというふうに思いますが、府内の観光戦略は大阪観光局が中心となって取り組んでおりますが、堺市と大阪観光局とはどのような連携を行っているのか、お示しいただきたいと思います。 続きまして、歴史文化のまちづくりについて2問お伺いをいたします。 まず最初に、さかい利晶の杜についてでございます。 平成27年3月20日にオープンいたしました利晶の杜、約2年半となりますが、これまで大阪維新の会が何度となく取り上げ、また議論もしてまいりました。今回決算ということで、取り上げたいというふうに思います。 まず、これまでの入館者数や指定管理者の収支などの運営状況はどうか、収支状況については前年度と比較してお示しいただきたいと思います。 また、2年余り運営してきた効果はどのように認識しているのか、お答えいただきたいと思います。 続いて、堺市民芸術文化ホールについてですが、既に工事は本格化しておりまして、私の事務所の窓からも毎日のように眺めておりますが、若干いまいましく思っております。これだけのお金があれば、前の市民会館並みであれば、資金が節約できて、堺の子どもたちの教育にどれだけ予算を割り当てられるか、そのことを思いますと、また最後に学力向上の話もいたしますが、子どもの学力向上にも寄与できるのではないかというふうな思いもあります。そういうことも考えながら、堺市民芸術文化ホールについて、整備事業の平成28年度決算額とその概要について、まずお示しいただきたいと思います。 また近隣には、堺市以外の近隣ですが、民間施設ではフェスティバルホールやオリックス劇場、ザ・シンフォニーホール、自治体が運営する施設では、兵庫県立芸術文化センター、ロームシアター京都、びわ湖ホールなどが同規模ホールがございますが、堺市民芸術文化ホールの他のホールと比べた場合の優位性をどのように考えているのか、お答えいただきたいと思います。 また、これも何度も話をしておりますけれども、2,000席を生かした公演というのは年間どの程度行う予定なのか。それと、興行利用がふえれば市民利用が減少する、どんどん阻害され、市民利用がふえると収入が減るということになりますが、そのバランスについてどのようにお考えになっているのか、お答えいただきたいと思います。 続きまして、世界文化遺産についてお尋ねをいたします。 7月31日、国内推薦が決定をされました。ただ、それに続きます8月7日には、堺市、藤井寺市、羽曳野市の3市の合同研修会がありまして、阪南大学国際観光学部教授の来村多加史先生の研修会がございました。大変興味深い研修会でありました。また、翌日の8月8日は歴史文化魅力発信調査特別委員会がありまして、当局からの説明をるるいただきました。 そういう中で、国内推薦を決定したからといって、2年後、世界文化遺産登録をできるかどうか、この道筋はまだまだハードルが高く険しいものだという感じがいたしました。国内推薦候補に決定された後、佐藤世界文化遺産部会長は記者会見で、ユネスコ諮問機関の評価次第では推薦を一時取り下げる場合もある、地元自治体は内容見直しの可能性があることを視野に入れてほしいと話したとされております。非常に厳しい言い回しだと思います。 そこで、世界文化遺産登録への文化審議会からの厳しい指摘もある中、竹山市長のお考え、また今後の対応についてお答えいただきたいというふうに思います。 また、世界文化遺産登録につきましては、いつから取り組み、これまで幾らの予算をかけてきたのか、文化審議会から示された課題に対してどのように取り組んでいくのか、海外の人に対して百舌鳥・古市古墳群の価値をどのように発信していくのかについてもお答えいただきたいと思います。 続きまして、交通政策、中でも阪堺線につきまして御質問をいたします。 阪堺線は堺の中で西区、堺区間を走っております。私も西区の地元議員として、この阪堺線というのは地元の市民の皆さんの足となってきたということから、これは長く残していく、また利用されていくべきだというふうに思っておりますが、この8年の竹山市政を見ておりますと、阪堺線が今後も存続できるのかどうかについて大変危機感を持っております。平成28年度の阪堺線支援の決算額及び阪堺線に対して10年間、約50億円の支援を実施しておりますが、平成28年度末で実施した支援額の進捗はどうなのか、お答えいただきたいと思います。 平成22年以降支援をしているわけでありますけれども、自立再生という意味で阪堺線支援の効果をどのように分析をされているのかもお答えいただきたいと思います。 また、阪堺線への支援は平成29年度で8年目となり、支援の期限である10年が近づいております。市としてそれ以降支援をするつもりがあるのかどうかについても、お答えいただきたいと思います。 最後に、教育関係として学力向上についてお伺いしたいと思います。 私は堺市を取り巻くいろいろな状況の中で最も取り組むべき最重要な施策というのが、堺市の小学生、中学生の学力向上であろうというふうに思っております。 数カ月前、SUUMOという不動産の関係のあれですけれども、関西住みたい街ランキング2017というものを発表いたしました。その中で上位には、交通の便利なまちとか発展しているまちというのが入ってるんですけれども、それ以外に相関関係があると思いますのは、子どもの学力が高いとされているまちなどが住みたい街ランキングの上位に入っているように思います。堺市堺区がやっと34位に顔を出すというようなランキングでしたけれども、北摂地域の多くが堺市より住みたい街ランキングで上位で、また子どもたちの学力も堺よりも上位に位置していると思われます。 そこで学力についてお伺いいたしますが、堺市の小・中学生における各教科の学力の現状についてお答えいただきたいと思います。また、学力向上に向けた取り組みといたしまして、堺市「子どもがのびる」学びの診断及びマイスタディ事業、これは竹山市政になってからの取り組みですが、その事業における平成28年度の決算額、またこれまでの取り組みの効果についてお聞きしたいと思います。 最後に、府内の学力は北高南低と言われておりますが、本市のその中での学力の課題についてお伺いしたいと思います。 以上で1度目の質問を終わります。よろしくお願いいたします。 ○議長(野里文盛君) これより答弁を求めます。 ◎市長(竹山修身君) (登壇)大阪維新の会堺市議会議員団代表水ノ上成彰議員の御質問のうち、世界文化遺産登録につきましてお答え申し上げます。 百舌鳥・古市古墳群が今年度の国内推薦候補に決定され、大阪初となる世界文化遺産登録に向けて大きく前進することができました。御同慶の限りでございます。10年以上かけて清掃活動などで応援していただいている市民の皆様方のおかげと感謝しているところでございます。 一方、近年、他の資産の審議状況を見ておりますと、イコモスの審査などでも厳しい指摘を多くされております。百舌鳥・古市古墳群につきましても、文化審議会から推薦内容の抜本的な見直しも視野に準備を進める必要があるとの御意見がございました。このことから、今後とも陵墓の静安と尊厳をしっかりと守りつつ、4自治体が一丸となって、文化庁、宮内庁、有識者と連携しながら、文化審議会で示された課題解決に向けまして全力で取り組んでまいります。 また、ユネスコの登録に向けましては、先日、私みずから羽田空港でのプロモーションを行ってきたところでございます。引き続き首都圏での発信を初め、堺市民の会や府民会議と連携いたしまして、これまで以上に積極的に機運醸成に取り組んでまいりたいと考えております。 なお、その他の御質問につきましては関係局長から御答弁申し上げます。以上でございます。 ◎財政局長(田中昇治君) 堺市の財政状況について、まず堺市の経常収支比率が政令市の平均と比べて高い理由についてお答え申し上げます。 本市の場合、扶助費の割合が相対的に高い状況にございます。そういったことから、竹山市長の就任以前から経常収支比率が政令市の単純平均と比べまして高い傾向にあるものと認識をしてございます。 なお、ただいま申し上げました要因についてでございますが、本市に特有のものではございませんでして、京阪神の他の3政令市におきましても、生活保護率が高いなどによりまして同様の状況にございまして、経常収支比率が本市と同じ程度か、上回っている状況にございます。平成28年度の経常収支比率につきまして、近隣の政令市では1から3%程度上昇する見込みだと伺ってございます。 次に、経常収支比率が硬直化すると具体的にどのような影響があるかということについてでございますが、経常収支比率の上昇は直ちに財政運営に支障を来すものではございませんですけれども、例えば経常収支比率が100%前後あるいは100%を超えるような状況が数年にわたりまして続くような状況が出てきました場合には、新たに生じた臨時的な行政ニーズなどに対する施策ですとか事業などに速やかに対応することが困難となることが考えられます。 それから3点目といたしまして、経常収支比率を引き下げるための方策についてでございます。 経常収支比率の改善を図りまして、弾力的な財政構造を構築するためには、歳出の面では、要員管理の徹底ですとか事業の選択と集中などによりまして、経常的な経費の縮減を進めていくことが必要だと考えてございます。あわせて歳入の面では、定住人口ですとか交流人口の増加、また中小企業の育成・強化、地域産業の発展など、中長期的に見て税源涵養に資する事業への投資を重点的に進めまして、中長期的な観点から自主財源の充実を図ることが必要と考えてございます。 それから4点目でございます。市税の関係で、個人市民税等の税収の推移についてお答え申し上げます。 竹山市長の就任年度でございます平成21年度からの市税収入の主要税目についてでございますが、まず個人市民税の税収についてでございますが、平成21年度は約449億円でございましたが、リーマンショックの影響によりまして、平成22年度以降は大きく減少し、平成23年度には約407億円まで落ち込んだところでございます。平成24年度以降は年少扶養控除の廃止など、税制改正の影響による増収ですとか、雇用状況の改善によります本市の納税者数の増加などを要因といたしまして増加傾向が続きまして、直近の平成28年度では約442億円となってございます。 次に、法人市民税の税収でございます。平成21年度にはリーマンショックの影響によりまして、約79億円まで落ち込んだところでございますが、その後の企業収益の改善によりまして、平成26年度は約116億円まで増加をしたところでございます。以降、法人税割の税率引き下げといった税制改正の影響などによりまして、直近の平成28年度では約99億円となってございます。 なお、仮に法人税割の税率引き下げなどの税制改正の影響がなかったとした場合には、法人市民税は平成25年度以降増加傾向にございまして、平成28年度は約140億円と推計されるところでございます。 最後に、固定資産税の税収でございます。平成21年度は約547億円でございましたが、臨海部への企業誘致策に伴います大規模な設備投資などによりまして増加をし、平成23年度には約600億円となったところでございます。その後、平成24年度以降は約560億円前後で推移をいたしまして、直近の平成28年度は増加に転じ、約4億円増加をし、561億円となったところでございます。以上でございます。 ◎総務局長(中谷省三君) 行財政改革の効果についてお答えいたします。 これまで本市では、事務事業の見直しを初め、要員管理の推進や外郭団体の見直し、アウトソーシングの推進、市税等の歳入の確保に取り組むなど、さまざまな分野における行財政改革を推進してまいりました。これらの行財政改革に持続的に取り組んだ結果、直近5年間の決算におけます行革効果額は平成24年度が53億2,000万円、25年度が50億5,000万円、26年度が48億7,000万円、平成27年度が40億9,000万円、そして平成28年度が40億1,000万円の行革効果額を創出しております。以上でございます。 ◎文化観光局長(笠谷実君) 次に、これまでの観光政策の取り組みについてお答えいたします。 これまでの堺の観光誘客の取り組みといたしましては、まず最初に、本市が持つ観光資源の商品化、ブランド化に取り組んでまいりました。具体的には、市内の神社仏閣や老舗の和菓子店、打ち刃物などの伝統産業、茶の湯などの堺固有の歴史文化資源を、関係の方々や堺観光ボランティア協会の皆様の御協力をいただきながら、堺文化財特別公開や伝統産業の工房見学・体験、さかい利晶の杜の開設など、観光資源としての磨き上げを行ってまいりました。あわせて、堺を目的地とした商品造成を促すため、これらの観光資源を旅行会社へPRするとともに、首都圏や地方での観光関連イベントにおいて誘客プロモーションを行ってきたところでございます。 また、ホームページやパンフレット、観光サインなどの多言語化を図るとともに、韓国や台湾などの東アジアを中心とした現地での誘客プロモーションを実施するなど、インバウンドの推進にも取り組んできたところでございます。 次に、新たなプランにおけます観光ビジター数の目標値についてお答えをいたします。 平成23年に策定をいたしました堺市マスタープランでは、平成32年度の観光ビジターの目標値を1,400万人と設定をしておりましたが、このたび策定いたしました観光戦略プランにおきましては、今後見込まれます2019年の百舌鳥古墳群の世界文化遺産登録や2020年の東京オリンピック・パラリンピック等の国際的なスポーツ大会の開催あるいは2022年に迎えます千利休生誕500年に伴うイベントなど、それに加えまして、関西国際空港を利用される昨今の外国人の旅行者の著しい増加、そういった動向を踏まえまして、マスタープラン策定時の目標を上回る1,600万人を目標としたものでございます。 続きまして、大阪観光局との連携についてでございます。 大阪観光局とは、これまでも観光ガイドブックやSNS等を利用し、本市の情報発信や誘客プロモーション等の観光施策において連携あるいは共同して取り組んでまいりました。とりわけ海外の旅行会社やメディアを堺に招聘するファムトリップなどの情報発信や、海外に赴いて行う現地プロモーション、海外からの訪日教育旅行の誘致の取り組みなど、大阪観光局と共同で実施をしてきたところでございます。 さらに、泉州9市4町などで構成をします泉州観光プロモーション推進協議会を初め、広域連携の会議やイベントにおいても、大阪観光局と緊密に連携をとっているところでございます。最近では、大阪観光局の溝畑理事長がみずから堺を訪問され、さかい利晶の杜や大浜相撲場などについて、さらなる活用あるいは魅力発信について意見交換をしたところでございます。今後世界文化遺産登録を見据えた効果的なプロモーションについても連携を図ってまいります。以上でございます。 済みません、続きまして、さかい利晶の杜についてのお尋ねにお答えします。 平成27年3月20日のオープンから平成29年7月末までの入館者数は91万9,187人、有料入館者数は27万605人でございます。 指定管理者の収支状況は、平成27年度の収入が約2億8,200万円、支出が2億7,100万円で、約1,100万円の黒字を計上し、そのうち約600万円が市に納付されております。平成28年度収入が約2億6,500万円、支出が約2億7,300万円で、約900万円の赤字を計上しておりますが、これにつきましては指定管理者が負担をしておるものでございます。 運営の効果といたしましては、御来館いただいた多くの方に千利休茶の湯館や与謝野晶子記念館の展示、茶の湯の体験などを通じて、本市の特色ある歴史文化の魅力を発信するとともに、シビックプライドの醸成にも寄与しているものと考えております。 また、こうした歴史文化の魅力発信とともに、開設後約1年間における経済波及効果は約26億8,100万円と推計されるなど、市域内への経済波及効果をもたらしているものと考えております。以上でございます。 続きまして、堺市民芸術文化ホールについてお答えいたします。 平成28年度決算とその概要についてでございます。 芸文ホールの28年度決算額は31億6,196万1,410円でございます。 決算の概要でございますが、決算額の大部分を占めておりますのは、昨年5月に工事着工いたしました建設工事費に対する支出で、31億5,122万円でございます。その建設工事費の内訳でございますが、前払い金が21億1,840万円、工事の出来高に基づく中間金が10億3,282万円でございます。 続きまして、堺市民芸術文化ホールの優位性でございますが、大ホールの客席数をホール関係者や公演の主催者などの専門家へのヒアリングを踏まえて2,000席に決定をいたしました。このことにより1公演当たりの採算性が向上し、あわせて239万人を有します南大阪には同規模のホールがないというアドバンテージによる集客面での優位性が得られます。加えて、大阪市内に位置する民間ホールに比べ、使用料金を低く設定していることから、プロモーター等による有料公演の誘致において有利に働くものと考えております。 また、舞台や音響、照明等のホール機能を初め各諸室の配置など、先行事例となる他のホールの長所や課題とされているところを十分に把握して建築計画を進めておりますので、見る側、演じる側双方に満足していただける施設になると考えてございます。 また、アクセス面におきましても、最寄り駅である堺東駅は難波駅から電車で約12分、新大阪駅からも電車で約40分の場所に位置し、上質な公演を開催すれば、大阪北部や京都、兵庫等の近畿圏からも十分に集客できると考えております。 このように、ハード・ソフト、立地面などさまざまな点において優位性を発揮できるものと考えております。 公演の年間の開催数でございますが、大ホールでの公演の開催に当たりましては、ホール運営者が主催・共催する自主事業と民間の興行会社やマスメディア等が主催する集客力の高い公演に貸し出しをする特別貸し館に大きく分かれます。平成27年2月に策定した運営管理方針におきまして、年間の自主事業を34本、特別貸し館を80本、計114本の公演を開催することを見込んでおり、市民利用を中心とした一般貸し館と合わせた稼働率を80%と想定しております。 続きまして、興行利用と市民利用のバランスにつきましては、自主事業や特別貸し館は市内外から多くのお客様をお迎えすることがフェニーチェ堺のブランド力を高め、本市の都市魅力の発信に大きな役割を果たすものと考えております。また、採算面におきましても、特別貸し館は一般貸し館よりも利用料金を高く設定することから、貸し館収入がふえることでホール全体の収益が向上いたします。 一方、フェニーチェ堺は旧市民会館の後継施設であることから、市民や文化団体の皆様の文化芸術活動の発表の場及び子どもたちが身近に芸術文化に触れることができる機会を提供するなどの役割を有しており、特別貸し館とのバランスに十分考慮することを運営管理方針に定めております。 具体的には、旧施設における市民や文化団体の皆様の利用回数や時期、形態等を踏まえ、利用ニーズの高い土・日・祝のうち、一定の日数は一般貸し館用にあけておくなどの工夫をすることで、バランスのとれた運営に努めてまいります。 続きまして、世界文化遺産登録に向けた取り組みとその経費についてお答えをいたします。 本市では平成18年度に有識者会議を設置し、それ以降、本格的に登録に向けた取り組みを進めてまいりました。 経費といたしましては、登録推進事業として、決算額で申し上げますと、平成18年度から28年度までで3億2,198万円でございます。また、ガイダンス施設等整備事業として、平成24年度から28年度までの決算額は、一般会計、特別会計合わせて、旧大阪女子大跡地の購入費9億9,700万円を含め、15億7,831万円でございます。なお、平成29年度においては、登録推進事業として3,668万円、ガイダンス施設等整備事業として5億1,727万円の予算を計上しております。 次に、登録に向けた主な課題といたしましては、価値の説明に関することと保存管理に関することが文化審議会のほうから示されました。 まず、価値の説明に関する課題といたしましては、百舌鳥・古市古墳群の一体性や古墳時代中期の古墳に絞り込んだ妥当性について、より論理的に説明すること、類似資産との比較研究において、百舌鳥・古市古墳群の特異性及び独自性をより明確にすることなどが示されたところでございます。この課題に対しましては、イコモス関係者の専門家などによる推薦書作成検討委員会や国際専門家会議を開催し、文化庁、宮内庁と連携して課題の解決を図り、来年2月1日までに提出する推薦書の正式版への反映を行ってまいります。 また、保存管理に関する課題につきましては、資産や緩衝地帯の保存管理などに関して、地元4自治体が連携して管理する体制を確実に形成することなどが示されました。この課題に対しましては、4自治体と陵墓を管理します宮内庁が資産や周辺環境の保全に係る事項について協議を行う場を立ち上げ、保存管理及び整備活用が世界遺産としてふさわしいものとなるよう取り組んでまいります。 続きまして、海外の方々への価値を知っていただくための方策でございますが、本市ではホームページにおいて、日本語、英語、中国語、韓国語の4カ国語での対応をいたしております。また、4者で組織いたします登録推進本部会議のホームページにおきましても英語での対応を行うなど、百舌鳥・古市古墳群の価値を知っていただくための情報発信を行っており、引き続きホームページの内容の充実を図ってまいります。 さらに、昨年の夏に開催されました世界考古会議京都大会では、百舌鳥・古市古墳群の紹介ブースを設置をいたしますとともに、その後、参加者である海外の研究家から、海外の研究雑誌に百舌鳥・古市古墳群の紹介記事を執筆をしていただいたところでございます。 今後もこのような機会を積極的に捉え、海外への情報発信に努めてまいります。以上でございます。 ◎建築都市局長(窪園伸一君) 次に、阪堺線の自立再生についてお答えいたします。 阪堺線支援に係る平成28年度決算額につきましては、2区間運賃の均一化、高齢者運賃割引、ゾーンチケットの発行など、利用者拡大策と運行継続に必要な支援が1億9,307万円、老朽化対策への支援が国からの補助金6,035万4,000円を含んで1億8,106万円、施設の高度化への支援が1,905万円となっており、国費を含め総額3億9,318万円となっております。また、平成22年度の支援開始から平成28年度までの支援額の総額は約36億5,000万円となっており、支援総額の約50億円に対しまして約73%となっております。 次に、阪堺線支援の効果につきましては、阪堺線全線の利用者が平成28年度時点で支援策を開始する前の平成21年度に比べまして1日当たり2,152人増加しております。また、阪堺線全線の軌道事業収支につきましても、支援策開始前に比べて約1億4,000万円改善している状況でございます。 阪堺線堺市内区間に対する本市の支援につきましては、平成21年12月に阪堺電気軌道株式会社から堺市長へ阪堺線存続に係る緊急要請がなされたことを受け、平成22年8月市議会にて、10年間で国費を含め約50億円を支援する枠組みについて可決いただき、10年間に限定した支援を実施しているところでございます。残りの支援期間において、さらなる利用者拡大に取り組むとともに、引き続き事業者にも自助努力を求め、阪堺線堺市内区間の自立再生をめざしてまいります。以上でございます。 ◎教育次長(山之口公一君) 小・中学校の学力向上についてお答えいたします。 まず、小・中学校における学力の現状につきましては、全国学力・学習状況調査が始まった当初に比べまして、全国平均との差が縮小し、正答率40%以下の下位層も減少するなど、徐々に成果が見られます。中学校では国語の活用問題で課題がありますが、小学校では平成28年度、算数の活用問題では全国平均を上回る結果となっております。平成28年度大阪府中学生チャレンジテストにおきましては、1年生の国語、2年生の国・数・英で府平均を上回る結果となっております。 次に、堺市「子どもがのびる」学びの診断の平成28年度決算額につきましては、3,488万4,000円となっております。教育委員会及び各学校においては調査結果の分析を行い、教育施策や学校の取り組みを経年的に把握・検証し、改善に生かしております。 マイスタディ事業の平成28年度決算額につきましては、平日放課後のマイスタディは9,368万9,781円、土曜マイスタディでは4,320万円となっております。 平日放課後のマイスタディは、全校実施から4年を経て全国学力・学習状況調査の結果から学力下位層の割合が減少するなど、基礎学力と学習意欲の向上に効果があらわれているものと考えております。また、土曜マイスタディにつきましては、昨年度から教育関連企業に業務委託を行い、中学校12校でモデル実施をしており、効果検証を行ってまいります。 次に、本市の学力の課題についてでございますが、全国調査の児童生徒質問紙調査におきまして、授業の内容がよくわかること、ノートに自分の考えを書くことなどの項目では、堺市は北摂地域よりも高く、本市の授業改善の取り組みが進んでいると考えております。 一方、課題といたしまして、家庭学習の時間や読書の時間が少ないことから、家庭での学習生活習慣の確立が学力にも影響を及ぼしているものと考えております。以上でございます。 ◆33番(水ノ上成彰君) 議長。 ○議長(野里文盛君) 33番水ノ上成彰議員。 ◆33番(水ノ上成彰君) 種々御答弁をいただきました。1つずつまた質問をしていきたいというふうに思います。 まず最初に財政状況ですが、経常収支比率について政令市の単純平均と比べて高いと。ただ、経常収支比率の上昇については直ちには支障を来すものではないと。ただ、こういうことが、90%後半という数字が続けば、新たに生じた臨時的な行政ニーズに対する施策が難しい、また事業等に速やかに対応することが困難になるということが考えられるということでございました。 また、税収についてもお答えいただきました。税収を上げること、そして行革を進めることが経常収支比率を改善させるというふうに私は理解をしておりますが、そこでまず税収のほうをグラフに出したいと思いますが、2番、3番、4番を順に出してください。 2番、これは個人市民税なんです。先ほどの答弁のとおり、一旦リーマンショックで下がりますけれども、その後徐々に改善をしていっているということでございます。 次、法人市民税、3番をお願いします。 これについても、リーマンショックで140億円以上あった法人市民税が一旦79億円まで激減をすると。ただ、じわじわと回復をしていると。この28年度が下がっておりますけれども、これは国税になったということで、それを勘案すると横ばいか、若干の上昇が見受けられるということでございます。 続きまして4番、固定資産税につきましてですが、固定資産税につきましても、ほぼ横ばいで推移をしているということで、税収の大きな個人市民税、法人市民税、固定資産税の推移を見ますと、落ち込むことなく、じわじわと回復しているということがわかります。 一方、行財政改革も先ほど御答弁をいただきましたが、5年間で先ほどの御答弁いただきました数字を足しますと230億円以上の行革効果が出ているということでございます。経常収支比率の改善のためには税源の涵養を行うということ、そして行財政改革を進めるということ、これが両輪だというふうに思いますが、堺市におきましては、税収はほぼ維持をしておると。行革が進んでいるにもかかわらず、経常収支比率が悪化をするというこういう状況はどのようにお考えになっているのか、さらにお聞きしたいというふうに思っておりますので、御答弁のほどよろしくお願いを申し上げます。 続きまして、観光政策です。 当初1,400万人の平成32年度での観光ビジターの目標値を1,600万人の上方修正をしていると。その理由を幾つか御答弁をいただきました。1,600万人といいますと、平成22年度、もう10年で倍以上になるということでございますが、こういう方針につきまして、今後どういうふうな方針を持って、この1,600万人というのを実現していくのか。 さらに、大阪観光局との連携についても御答弁をいただきましたけれども、確かに今までの議会の答弁の中でも、議論の中でも勉強しているということでありますけれども、さらにそれをどのように進めていくのかにつきましても、あわせて御答弁をいただきたいと、このように思います。 続きまして、利晶の杜でございますが、利晶の杜につきましては、御答弁の中で入館者数が7月末までで91万9,000人余りと、また経済波及効果については約26億8,000万円とこのような御答弁をいただきましたが、これにつきましては、前々からダブルカウント、トリプルカウントがあるということですので、きょうはこの点についてはもう言及をいたしません。私は、このさかい利晶の杜というのは、千利休のお茶、また与謝野晶子を顕彰する記念館という博物館ですので、まず有料で来ていただく、堺の偉人を皆さんに御紹介をするという施設ですので、きょうは有料入館者数についていろいろと議論をしたいと、このように思います。ただ、有料入館者数といいますのは、その中にはお茶を体験をする、そういうのも含まれておりますので、一律に有料ゾーンに入るというだけではありませんが、そういう入館者数について議論をしたいとこのように思っております。 それでは、スクリーンのほう、5番を映していただきたいと思います。 ちょっと見えにくいかもわかりませんが、青で示してあるのが平成27年度の有料入館者数、そして赤が平成28年度の有料入館者数、緑がちょっとグラフのところ抜けておりますけれど、緑が平成29年度7月までの入館者数でございまして、こうやって見ておりますと、各月とも前年同月比を上回った月は全くありません。平成27年の4月以降ずっと前年同月を下回り続けております。 それがこの収支の決算にも大きく響いておりまして、6番の表を出していただきたいと思います。 これは平成27年度と平成28年度のさかい利晶の杜の指定管理者の決算収支の状況でございますが、わかりやすいように項目をまとめて表示をしております。 平成27年度は2億8,100万円余りだったのが平成28年度は収入合計が2億6,400万円余りと1,600万円ほど減少しております。指定管理料は昨年が2億1,100万円、ことしは2億1,200万円ということで、約50万円ほどしか変わっておりません、ほぼ一緒。その中で展示観覧料、大幅に有料入館者数が減少してるということから、昨年が4,881万7,000円あったのが平成28年度では3,128万円と昨年度より1,753万7,000円下がっております。支出経費の合計は平成27年度が2億7,000万円余り、平成28年度が2億7,300万円余りということで、経費も273万4,000円ほど上がっております。 その結果、先ほど御答弁にもありましたとおり、平成27年度は1,112万円黒字だったんですけれども、平成28年度は850万円の赤字ということになっております。平成27年度は1,112万円のうち約600万円が市に戻されましたが、平成28年度は850万円ほど赤字で、これについては補填はしていないということでしたけれども、それは当然のことではありますが。 ここでお伺いしたいんですが、まず先ほどの観光のところで、堺市に来る観光ビジター数がどんどんと増加をしておる、700万から800万、900万、これから1,400万、1,600万とそのように増加を見込める中、竹山市長が観光の起爆剤としたこのさかい利晶の杜が有料入館者数がずっと減少をしております。そして、この指定管理者につきましては、2年目で早くも赤字を計上したということ。これは、そもそものコンセプト、そういうこと自体がしっかりと練れてなかったのではないかとこのように思っております。 7番目のグラフを少し見ていただきたいと思いますが、これは入館者数の年計グラフといいまして、年計グラフ、なじみの薄いグラフなんですけれども、これは毎月終わる12カ月分をずっと入館者数を足しております。ですから、前年同月よりふえれば右肩上がりになりますし、前年同月より下がれば右肩下がりになると。12カ月分ずっと足していきます。 今の平成29年7月時点では、もう既に残りの8月以降来年の3月まで同じ入館者数があったとしても9万人を切るだろうと。このグラフの趨勢を考えましたら、来年の入館者数は8万人も切るのではないかというふうに思われます。私が計算したところ、この支出合計が同じとする、また指定管理料も変わらないとした場合、さかい利晶の杜の収支の分岐点、損益分岐点は、恐らく有料入館者数が12万、11万5,000人から12万人おれば、この利晶の杜というのは黒字というか、とんとんになるというふうに思いますが、それ以下では赤字になっていくというふうに考えましたら、今のグラフを見ますと、11万5,000とか12万に戻るとは考えにくい状況でございます。 そういう状況の中、さかい利晶の杜の今後の運営をどのように考えているのかについてお聞かせいただきたいと思います。 続きまして、芸文ホールについてですが、フェニーチェ堺のことですが、決算額等を御答弁いただきました。また、近隣にはたくさんの有名なホールがあります。それに対する優位性ということでお尋ねをいたしましたが、後発であるので、先発のホールの欠点等修正しながら後発のところはできるので優位性があるとか、また南大阪には239万人人口があるのでアドバンテージがあるという御答弁でございましたが、交通アクセスということを考えてみますと、必ずしも今御答弁があった優位性があるのかどうかというふうに疑問を感じます。 堺東からのアクセス、また堺駅からのアクセスを考えてみますと、まだまだ改善の余地はあるでしょうし、何といってもこういうホールの魅力というのは、そのホールがある立地条件ということが大きいというふうに思います。そういう中で、このフェニーチェがどのように集客していくのかについてお尋ねしたいと思いますが、また、大ホールでの2,000席を対象とした公演ですけれども、自主事業と特別貸し館を合わせて114本、ざっと月10日前後ということになります。ほかのホールを見ますと、自治体が運営するところは大体150から180ぐらいあろうかなというふうに思いますし、民間のところは、それこそできるだけ興行収入を上げるために毎日のようにやっているということです。その中で堺市のこれからの興行というのは月10本程度ということで、それで果たしてにぎわいが生まれるのか、そういうことも疑問に思いますし、また先ほど市民の利用と興行収入というところでバランスのとれた運営ということを御答弁いただきましたけれども、まちづくりという意味では毎日のようにたくさんの人が来るということが求められるし、また市民の利用ということであれば、そればっかりもできないというところから、まちづくりのためにもまちのにぎわいのためのバランスということも考えていかなければならないというふうに思いますが、そういう点から、フェニーチェ堺の集客を今後どのように堺東駅周辺の活性化につなげようと考えているのか、御答弁をいただきたいと思います。 続きまして、世界遺産について御答弁をいただきました。市長からも御答弁をいただきました。 先ほど申し上げたいろいろ研修等を受けまして、私はこの百舌鳥・古市古墳群は一体として登録されるにふさわしい、また一体として歴史的価値があるというふうに思っております。ただ、先ほど課題という点がありましたが、1つは保存管理に関する課題がありました。もう一つが価値の説明に関する課題というのがありました。 私は趣味として天皇陵をずっと回るというのが趣味でありまして、124、今、天皇陵あるんですけれども、それを一つ一つ時間があれば回っております。今のところ52を回ってるんですけれどもね。その中で、百舌鳥古墳群また古市古墳群も全て参拝また回ってまいりました。 その中で感じたことは、確かに堺市にある古墳群については一定整備ができているであろうと思いますが、古市古墳群についてはまだまだ整備が必要かというところがございます。そういう中で、この百舌鳥・古市古墳群が一体となって登録されるのかどうか、これについても非常に危機感を持っているということ。 また、先ほど局長、課題ということでもありましたけれども、同じことですが、百舌鳥・古市古墳群の一体性、また古墳時代中期の古墳に絞り込んだ妥当性、このあたりについても非常に説明が求められるところだろうというふうに思います。 それと、百舌鳥・古市古墳群を一般の人に知ってもらう、また世界に向かって発信をしていく、さまざまなホームページ等々でされておりますけれども、従来から私が申し上げているように、まず古事記、日本書紀に書かれてるようなそういう逸話、そういうものをどんどんと取り入れていくべきだろうと。物語がなければ、古墳というものも何らおもしろみがありません。大きいとか小さいとかこういうつくりだとかというのではなくて、その古墳というのは一体どういう方が葬られているのか、またどういう功績があったのか、そういうことを知らせていくというのが大きなこれからの発信になるだろうと。その点、最近産経新聞におきまして、そういう陵墓のいろいろ説明をされたり、また昨今は仁徳天皇のことについてもいろいろと書かれております。そういうことを発信をしていかなければ、なかなか世界の人々にも理解されないだろうと。 私は仁徳天皇について市長もいろいろと持ち出しされる民のかまどの話、これについては、もう皆さんに今さら申し上げることもないとは思いますけれども、しかし、この民のかまどの話を世界中に広げていくこと、民が税金を払うお金もない、したがって食べるものがない、それを見た仁徳天皇が3年間、税金を無税にする、減税ではなくて無税にする、さらに3年間、1人も飢えないようにとして無税を続ける、それによって民が豊かになっていくと。その後に起こったのが、民のほうから、どうか税を受け取ってくれということが起こった。こういうエピソードは空前にして絶後、恐らく世界中でもない逸話だと、このように思います。 そして、この仁徳天皇のこの逸話こそが我が国の国柄にもなっている。何もこの仁徳天皇だけではなくて、その後の天皇にもその精神が引き継がれておって、例えば昭和天皇などは終戦後、日本が負けたときにマッカーサーに会いに行って、マッカーサーは自分の命乞いに来たと思ってたところが、自分の命はどうなってもいいから8,000万の日本国民が飢える、それを何とかしてほしい、そういうふうに言ったというところ、マッカーサーが世界最高の紳士だ、または神のごとき帝王を見たと、このように話すんですけれども、それは何も昭和天皇が1人で考えたわけではなくて、小さいときからそういう仁徳天皇の逸話等を聞いて育ったおかげでそういうふうなことができたんだろうと。 そういう逸話、ほかにもたくさんありますけれども、そういう日本の国柄をあらわす逸話を堺のそういう説明に入れていくと。そうすれば、外国人、特に、日本人もそうなんですけれども、それを知らない日本人も多いですが、世界に発信することによって、来る意義を見出すんだろうと。ただ何も知らずに仁徳天皇陵に来たところで、こんもりとした山が見える。上から見るといういろいろ工夫はされておりますけれども、実際見ることはできないということで、バーチャルしかありませんので、バーチャルでないためには、バーチャル以外のことを皆さんにお伝えするためには、そういう古事記、日本書紀に書かれてるような逸話をしっかりと書くべきだとこのように思っています。 そういう点から世界遺産についてお伺いしますけれども、今言ったような仁徳天皇だけではなくて、その他いろいろと古事記、日本書紀には各天皇の逸話が書かれておりますが、そういうことも世界中に発信していくべきだというふうに思いますが、いかがお考えでしょうか。 また、仁徳天皇陵の横にはガイダンス施設がつくられようとしております。これは大阪女子大の跡地、土地購入プラス校舎の解体費用合わせて13億円かかったというふうに聞いておりますが、さらに30億円程度かけて、このガイダンス施設をつくるということです。 これにつきましては、我々大阪維新の会は、近くに博物館があるということで、さらにこれが必要かどうかも含めて検討するべきだというふうに再三申し上げてまいりました。特に仁徳天皇陵のすぐ横に位置をするというところから、その陵墓に対する負担はないのかどうか、それが適切かどうかも含めて我々どもはそういうふうに考えておりますが、そこでガイダンス施設の必要性についてさらにお伺いをしたいと、このように思います。よろしくお願いをいたします。 続きまして、阪堺線の自立再生についてお伺いをしたいと思います。 阪堺線については、御答弁では支援総額の約50億円のうち36億5,000万円既に支援は終わった、それと支援開始前に比べて約1億4,000万円改善をしたということでございました。それと、10年間の支援ということですが、御答弁では10年間に限定という答弁がありましたので、それ以降の支援は行わないということも御答弁をいただきました。 それで、資料の8番をスクリーンに映していただきたいと思います。 これは28年度までの阪堺電車の堺だけではなくて大阪市内も含めた総経費と総収入です。下の線が総収入で上の線が総費用というふうになっております。 これをごらんいただきますと、先ほど御答弁があったとおり、平成21年段階では3億4,000万円ほどあった赤字を堺が補助をした、支援をしたということもあって経費が削減をされ、その差額が26年以降約2億円ぐらいまで減っております。 ただ、これごらんいただいたらわかりますように、営業収益は当初12億500万円から一番多いときに12億7,300万円まで上がりますが、平成28年度で12億4,800万円ということで、阪堺電車の収益自体がそれほど大きな伸びはしておりません。いろいろ運賃補助とかしておりますけれども、若干はふえましたけれども、このあたり、12億5,000万円あたりが収入の上限だろうというふうに思われます。 一方、費用のほうなんですが、下がっておりましたけれども、14億5,000万円前後で推移をしている。こういうふうに見ますと、平成26年以降から経常的な赤字というのは約2億円ほどになっている。ただ、約2億円の堺市の補助がありますので収支はとんとんとなっているんですけれども、単体として見た場合は2億円の赤字と。今まで数年間、8年間補助、支援をしてきたところが、効果はほぼ頭打ちになっているんだろうというふうに思っております。 さて、そういうところから、今、自立再生について議論をしているんですけれども、こういうことを踏まえた上でさらにお伺いしたいのは、本市の支援策による阪堺線の利用者の増加はある、売り上げの若干の増加はあるものの、今後さらに南海本線の立体交差化に伴う阪堺線の一部休止区間がある。また、堺市の支援が終われば、その運賃ももとに戻るのではないかという危険もある中で、今後の阪堺線の自立再生について認識をお伺いしたいと思います。 あわせて、我々大阪維新の会は今まで何度も申し上げてまいりましたが、この阪堺線を自立再生させるためには、需要の喚起を行わなければならない。そのためには、今の単線だけの需要だけではもう限界が来てるだろう、さらに東西交通との結節こそが阪堺線を自立再生させる方法であると何度も申し上げてまいりました。これまでも当局は、東西交通と阪堺線の結節は重要な課題と答弁をされてまいりましたが、再度現在の認識をお伺いしたいというふうに思います。 最後に、学力向上についてです。 確かに学力向上については、結果は徐々に出てきてるというふうに思いますが、昨年度、まだことしの全国学力・学習状況調査は出ておりませんが、昨年度の状況を見ますと、堺市の小学校、中学校とも大阪府の中で15位までには入っていない、つまり堺市より上には少なくとも15の市町村があるというふうになっております。 私は先ほども申し上げたとおり、冒頭申し上げたとおり、子どもたちの学力の向上こそが堺市の活性化のまず最重要な施策であると、このように思っております。なぜならば、子どもの学力が上がれば、ほかのサービスが同じとした場合は、自分の子どもをそこで育てたいというふうに思うのが当然であると思いますし、それ以外にも子どもが頑張っているのであるからといって親の頑張りもあるでしょう。また、さまざまな面でも、子どもの学力の状況は影響が出てくると、このように思っております。 竹山市長はその中で、就任以来、大阪の中で堺市の子どもたちの学力を大阪トップテンをめざすとこのように言われてまいりました。トップテンをめざしている中で、今のところトップ15にも入っていない状況ですが、私はトップテンではなくてナンバーワンをめざすべきだと、このように思っております。そのために市長、教育長、教育委員会また議会、現場の先生、子ども、保護者一丸となってナンバーワンをめざしたときに結果が出てくると、その結果、堺市の活性化につながると私は思っておりますが、その中でお伺いしたいのは、ナンバーワンではなくてトップテンをめざす理由についてお伺いしたいと思います。 今後学力向上に向けて、先ほどは「子どもがのびる」学びの診断とマイスタディを取り上げましたが、新たな取り組みがあるのかどうか、それについてお伺いをして、2問目の質問といたします。御答弁よろしくお願いいたします。 ◎財政局長(田中昇治君) まず、行革効果額と経常収支比率の関係についてお答え申し上げます。 行革効果額のうち、例えば公有財産の売り払いですとか、企業会計におけます効果額などにつきましては、経常収支比率の算定上、反映されるわけではございません。ですけれども、行革効果額のうち一定程度は経常収支比率の改善に寄与しているところでございます。なお、平成28年度について見ますと、歳入の減少という経常収支比率の上昇要因が行革効果額の改善の寄与分を上回ったことなどから、経常収支比率が前年度に比べて0.5ポイント上昇したものでございます。以上でございます。 ◎文化観光局長(笠谷実君) 今後の堺観光のビジョンについてお答えいたします。 このたび国内推薦候補の決定を受け、2019年の世界文化遺産登録をめざす百舌鳥古墳群を初め、今後2019年のラグビーワールドカップや2020年の東京オリンピック・パラリンピック、2021年のワールドマスターズゲームズ2021関西といった国際的なスポーツ大会の開催などが予定されております。とりわけ百舌鳥古墳群の世界文化遺産の国内推薦候補の決定、そして2年後にめざす世界文化遺産本登録では、堺が国内外から大きく注目される機会となります。これらの機会を捉え、この盛り上がりを大仙公園だけではなく、さかい利晶の杜や歴史文化資源が集積する環濠都市エリアなど市内の周遊へとつなげ、堺観光を点ではなく面で楽しんでいただけるよう、大阪観光局と引き続き連携・共同し、観光プロモーションや受け入れ環境の整備に取り組んでまいります。 続きまして、利晶の杜の件についてお答えをいたします。 御答弁させていただく前に、利晶の杜の収益に関する御指摘がございましたので、それについてお答え申し上げます。 まず申し上げたいのは、利晶の杜は民間の収益施設ではございませんで、公共施設でございまして、一定の設置目的を帯びて建設されている施設でございます。その設置目的と申しますのは、本市の歴史文化や魅力の発信、シビックプライドの醸成あるいは地域の活性化、それに加えて先ほど教育費で芸文ホールにも御指摘がございましたけれども、子どもの豊かな感性を広く育む教育の場でもあるというふうに考えてございます。 この施設の有料入館者数の御指摘でございますけれども、激減しているという御指摘でございましたけれども、あの表を拝見いたしますと、15万から8万の間を広くとられて、すごく右肩下がりのように拝見するんですけども、私の感覚では9万人の前後のところで、かなり緩やかになって収れんしてきておりますので、下げどまるのではないかというふうに私、感じております。 実際その9万人がどうかということでございますけども、私ども、指定管理料を算定するときに、この有料入館者数を全入館者数の30%と見込んでございまして、人数で申し上げますと4万5,000人から6万人程度が有料入館者数のもくろみでございました。そういった点から申しますと、まだ1.5倍程度の有料入館者数が健闘しているということでございます。 しかしながら、これに甘んじることなく引き続き利晶の杜の集客に努めてまいりますので、その点について御答弁をさせていただきます。 今後の運営といたしましては、引き続きさかい利晶の杜のメインテーマでございます千利休や茶の湯、晶子の魅力を生かした多くの方に興味・関心を持っていただける事業を実施してまいります。 また、新たな顧客層を獲得するための多角的な事業の展開や市内外への積極的な情報発信に取り組むことが重要であると認識をしております。今年度は茶の湯文化の奥深さに触れる千家十職特別講演会を実施しており、さらには昨年度人気を博した人気アニメ文豪ストレイドッグスとの新たなコラボレーションなどを予定をしております。 こうした取り組みの継続的な実施や今後来訪者の増加が予想される大仙公園周辺エリアからの誘引により、来館者の増加を図るとともに、周辺事業者とも連携し、にぎわいの醸成や地域の活性化に寄与していくよう引き続き指定管理者への指導・監督を行ってまいります。以上でございます。 ◎建築都市局長(窪園伸一君) フェニーチェ堺への集客をどのように堺東駅周辺の活性化につなげていくかということについてお答えいたします。 堺東駅周辺におきましては、フェニーチェ堺を初めまして、市民交流広場整備や堺東駅南地区市街地再開発事業などの拠点整備を進めております。これにあわせまして、再開発事業に伴う堺東駅前ペデストリアンデッキの改修・再整備やフェニーチェ堺に至るアクセスルートの整備などによる回遊性の向上にも取り組んでいるところでございます。 こうした拠点整備と拠点間の回遊を促すような周辺整備によりまして、堺東駅周辺地域の人の流れを生み出すとともに、市民交流広場におけるイベントや商店街における地域主体の活動など、ソフト面の取り組みとも連携しながら、中心市街地を回遊していただける仕組みをつくっていくことで、フェニーチェ堺を含め、堺東駅周辺の活性化を図ってまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎文化観光局長(笠谷実君) ガイダンスの必要性について御答弁いたします。 ガイダンス施設は、ユネスコで採択された世界遺産条約におきまして、地域的な研修センターの設置または拡充が奨励されており、日本の各地域の世界文化遺産でもガイダンス施設の整備が行われているところでございます。 百舌鳥古墳群におきましても、古墳を身近に感じていただき、その価値を理解していただくためのガイダンス施設の設置が古墳群の将来にわたる保護・継承につながると考えております。そのため、(仮称)百舌鳥古墳群ガイダンス施設では、映像などの展示を通して世界遺産としての価値をわかりやすく伝えることが重要と考えており、その中で当時の時代背景や人々の暮らしを紹介することで、古墳群に興味を持っていただけるものと考えております。 さらに、百舌鳥古墳群全体の周遊を促す拠点や古墳群にかかわる地域の人々の交流拠点としても必要な施設であると考えております。加えて、市内の他の歴史文化資源と連携し、それらへの回遊を促すことで、本市の魅力を国内外からの来訪者に知っていただくことになり、市民がみずから歴史文化に誇りと愛着を持つシビックプライドの醸成につながると考えております。 なお、議員御質問の日本書紀や古事記については、既に基本計画でも展示の例示として記録や伝承を紹介しますと記載をしており、展示計画を進める中で検討してまいります。また、その他の情報発信の手法につきましても、その内容等について検討してまいります。以上でございます。 ◎建築都市局長(窪園伸一君) 阪堺線の自立再生と阪堺線と東西交通との結節についての認識についてお答えいたします。 支援を開始する前の平成21年度におきまして、軌道事業収支は全路線で約3億4,000万円の赤字であり、そのうち阪堺線堺市内区間では約2億円の赤字があったことから、堺市内区間の存続には約2億円の収支改善が必要としておりました。現在までに、全路線の軌道事業の収支は支援策開始前に比べまして約1億4,000万円改善しており、堺市内区間の自立再生につきましては、利用者拡大策や事業者の自助努力を継続することで、約6,000万円の改善を図ることが必要と考えております。これら軌道事業の収支改善により、10年間の支援完了後につきましても、堺市内区間の事業継続は可能になると考えてございます。 阪堺線と東西交通の結節につきましては、南北方向を中心とした既存鉄軌道網と結節することで都心交通ネットワークを形成し、都心内の回遊性を高めていく点から重要と認識しております。 これまで東西交通を含めた都心交通のあり方につきましては、学識経験者で構成する会議で御議論をいただく中で、東西交通の形成には自動車利用の抑制など多くの制約があり、それらをクリアする社会実験などを重ねながら、段階的な道筋を踏むべきとの御意見をいただいております。 今後とも公共交通とにぎわいの関係などについて、市民の皆様にもわかりやすく御議論がいただけるよう、さまざまな試験的な取り組みを通じて東西交通の検討を進めてまいります。以上でございます。 ◎教育次長(山之口公一君) 本市におきましては、第2期未来をつくる堺教育プランにおいて、平成32年度全国学力・学習状況調査の目標値を全国を100とした場合、小学校6年生で105、中学校3年生で102としており、この数値は府内トップレベルに相当するものと認識をしております。引き続き堺市教育大綱及び第2期未来をつくる堺教育プランに基づき、子どもたちの総合的な学力の向上、豊かな心と健やかな体の育成に取り組んでまいります。 今後の取り組みといたしましては、少人数教育によるきめ細かな指導、堺版授業スタンダードなどを活用したさらなる授業改善、家庭学習習慣の確立、学校図書館の活性化などを重点取り組みとして学力向上に取り組んでまいります。以上でございます。 ◆33番(水ノ上成彰君) 議長。 ○議長(野里文盛君) 33番水ノ上成彰議員。 ◆33番(水ノ上成彰君) ちょっと資料が散乱しておりまして済みませんが。 まず、財政の経常収支比率の件です。 財政局長の言われる理由もあるんだろうというふうに思いますが、先ほど最初にお示しした1のグラフをお示ししましたけれども、もう一度出していただけますか、経常収支比率の、というふうに、トレンドとしてはずっと右肩上がり、でこぼこはありますけど、なってるわけですね。 この間も税収は、一旦は落ちてるところもあるんですが、全体的には堅調になっている。また行財政改革もずっと続けている。その中でトレンドとして経常収支比率が悪化するのはなぜかと、こういう疑問なんです。単年度でいえば、去年よりはこうだった、ああだった言えるけれども、トレンドとしてなぜ経常収支が悪化するのか。皆さんの行財政改革は取り組んでることはわかりますし、税源の涵養についてもわかります。しかし、結果としてそれがトレンドとして反映されていない。それについて私は疑問と思うわけであります。 一口に言って理由というのは難しいかもわかりませんけれども、この経常収支比率の改善というのは財政の弾力性という意味では非常に大事だというふうに思いますので、その分析をした上で今後もどのような行財政改革を進めていくのか、また税源の涵養をしていくのかについてしっかり分析をしながら進めていただきたい、このように思います。それを申し上げまして、この財政の問題につきましては終わります。 続きまして、観光戦略でございます。 局長が言ったように、いろいろなこれから堺を取り巻く中で観光客、ビジターがふえる要素があるというふうに思いますが、先ほども申し上げたとおり、堺市1市だけで取り組んでいて、それが本当に可能なのか。そういう意味で、大阪観光局との連携を説いてきたわけでございます。 ただ、大阪観光局というのは大阪府が2億5,000万円の出資、大阪市も2億5,000万円の出資、その他収益事業で運営されておるんですけれども、どうしても大阪府全域を考えるといいながら、大阪市中心な戦略ということも考えられます。 その中で、どうしても受け身になるということではなくて、私は積極的に堺市も大阪府、大阪市と同率で参加をしていくことが必要だろうと、大阪府、大阪市、堺市で観光戦略を展開することによって、大阪府、大阪市、堺市が真の連携をして海外からの集客、昨年度は941万人の外国人の観光ビジターでしたけれども、ことしは1,000万を超えるということが明らかでございます。大阪府におきましては、例えば大阪城の堀を使ったトライアスロンとか、いろんな発信をして、それによって世界中でも大阪の知名度が上がっている。その中でともに堺市も知名度を上げるような努力をしていく必要があろうかというふうに思いますので、そういう点も御配慮していただいた上で進めていただきたい、このように申し上げまして、この項の質問は終わります。 続けて、利晶の杜です。 一括しての答弁なので、先ほどおっしゃってたことをちゃんと覚えてないところもあるんですが、局長がおっしゃった今のままでもそんな大きく問題はないんだというふうに聞こえたんですが、公共施設だから。言いたいのは、観光ビジターが大幅に増加してるんですよね、今ね、皆さんが出す資料では大幅に増加しています。しかし、観光の起爆剤としてつくったこの利晶の杜が右肩下がりなんです。そういう中で4万5,000人がいいとかそういうことを言ってるから、危機感がなく、ずるずるずるずると、このような数字になっていくと。 先ほど14万人が8万人と言いましたけど、確かにそれは緩やかになっていきますよ。しかし、先ほども申し上げたとおり、そこが底だとしても、私の計算では11万人から12万人の有料来館者数がなかったら、この施設は今の経費の中でもたないと、このように思ってます。4万5,000人ではもう毎年2,000万円ぐらいの赤字になっていくと思います。その中で指定管理者が自分で全部かぶるのか。 皆さんの中で、いろいろ現場の人たちはいろんなことを考えてますよ。先ほどおっしゃっていただいた千家十職特別講演会とか文豪ストレイドッグスとか、いろんな試みもされておりますけど一過性のものであって、それが恒常的に入館者数につながっていない。それで観光ビジターが大幅にふえているにもかかわらず、こういう減少しているという実態をよく見て判断するべきだと思いますし、私は竹山市長が観光の起爆剤としたこの利晶の杜というのは、今のところ僕は失敗してると思っています。なぜかというと、観光ビジターがふえているのに、そこに集客できていない。それをもって、今のところ成功しているとは私は思いません。 ですから、いろんな意見があります。なぜ隣のスタバは和風の建築なのに、利晶の杜は近代的なんですか、和風じゃないんですかと、入りにくい。今さらなんですけどね、そういう声も大きいです。入りにくい。今、日本全国で抹茶がブームなのに、お抹茶のお茶は飲めるんですけれども、それ以外のものがないと。隣にスタバに行けば抹茶のパフェとかあるんでしょうけどね。そういう中で、そういう集客もなかなかできていないなという話がある。女性に聞きましたら、あの施設はなかなか女性が入りにくい。これ一体何なんだろうという声も聞かれます。そういう意味で、せっかく建てた施設ですけれども、抜本的に考えていかなければ、これはますますじり貧になっていくだろうと。 そして有料のスペースですけれども、本当に有料でする意義があるのかどうか。長いこと私は行っておりませんが、1回見た中では。(発言する者あり) 長い間ね、1回行きました。有料ゾーンにはなかなか行っておりませんけれども、本当に有料にすべきかどうかも考えて、場合によっては堺に来てくれた皆さんに無料で開放するとか、そういうことも考える必要が僕はあるというふうに思います。 また、うちの会派からもいろいろ言うておりますが、千利休のお茶と与謝野晶子にとらわれることなく、幅広い展示物、催し物を行っていって活性化すべきだというふうに思います。以上申し上げまして、利晶の杜については終了をいたします。 続きまして、フェニーチェですけれども、最後これ申し上げたいのは、これも中心市街地の活性化の起爆剤として考えているということ、堺東からのアクセスについてどうか、また堺東周辺の活性化にいかに寄与するのかということ。先ほどもお話がありましたように、回遊性を向上させるということがありますが、このフェニーチェの周り、実は周りは駐車場ばっかりなんですね。車とめるには苦労はないでしょうけれども、そこで本当に駐車場ばっかりでにぎわいが生まれるのかどうか。そこにフェニーチェができるから新たな起業チャンス、機会、チャンスを求めて民間が進出しているのかどうか、今のところそういったような話は聞いておりません。 回遊性につきましても、堺東駅南地区市街地再開発事業、ジョルノビルの再開発ね、これも前も言いましたけれども、ベルマージュとか北野田の再開発と同じような規模ということで、本当にそこで回遊性が生まれるのかといったら疑問ですし、堺市役所の裏または合同庁舎の裏を見ますと、表のほうは市民交流広場をやろうということで、これからは土・日を中心に盛んになっていくんでしょうけれども、裏のほうはまだまだこれからまちづくりという意味で考えていかなきゃならない。そういう点から、このフェニーチェについても、先ほどの利晶の杜のことではありませんが、甘い見通しではなくてしっかりとした見通しを持ってやっていかなければ、本当にこの芸文ホールも1年目はいいけど2年目から閑古鳥が鳴くということになりかねないと思いますので、その点はしっかりと検討いただきたいというふうに思いまして、この項の質問は終わります。 次、世界文化遺産についてですが、最後、私が申し上げたような記録や伝承につきましては、いろんな場面で発信すると、それについては検討するということですので、それについては了としたいというふうに思いますが、ほんまにやってくださいね。何か天皇というのをされたがらないような気がしてしようがない。古事記、日本書紀に書かれてるんですから、堂々と世界に発信していただきたい、このように思います。 それとガイダンス施設についてですが、これについては先ほど申し上げたとおり、仁徳天皇陵の真横につくる。その上に展望台つくって稜線を見るという基本計画もありますけれども、本当に真横にそういう施設をつくっていいものかどうかというのは私は疑問だと思いますし、世界遺産登録について必ずしも必要でないということであれば、もう一回見直す必要があるというふうに思います。 また、30億円、数十億円かかる施設ですので、来館者数がどのくらいになるのか、そういうことをしっかり見積もりした上で、前の話ではここは無料にするとかいう話がありましたけれども、無料にした場合は、まだ2億円、3億円の指定管理料がかかってくるわけですから、それをしてでもやる価値があるのかどうかも含めて、しっかりと議論いただきたいと思います。 それと、世界遺産について1つ私は忠告といいますか、気にしてることがありますので、お聞きいただきたいと思います。 といいますのは、昨今の世界遺産、最近では「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群が登録されました。その2年前に明治日本の産業革命遺産というものが世界遺産に登録されました。 しかし、この2つの世界遺産登録に関しまして、韓国からいろんな注文があって素直にいきませんでした。 沖ノ島の関連遺産につきましては、皆さんも御存じのとおり、イコモスで8資産を4つの資産に減らされました。日本側が頑張った結果、8資産で世界遺産登録するとなったんですけど、最後までそれに4つでいいと反対してたのが韓国でした。もともと韓国は、この沖ノ島の世界遺産に反対の意思を表明していたということがあります。 また、明治日本の産業革命遺産につきましても、軍艦島等々があって、それに対して韓国がいろいろと注文をつけてきたと。今、韓国映画では軍艦島という映画がヒットしているそうですけれども、これは本当にフィクションで、日本の軍艦島になぞらえた反日の映画となっている。しかし、こういうことも含めて韓国のほうは、いろんな手で日本の世界遺産について注文をつけてくる。 その中で、今回登録する百舌鳥・古市古墳群についてはどうか、そういう心配はないのかといいますと、私は大いにあると思っております。なぜならば、この百舌鳥・古市古墳群に10の天皇陵があるわけですけれども、この時代というのは倭の五王の時代、5世紀初めには、倭の五王が朝鮮半島に進出をして、新羅、百済を従えて鴨緑江を渡って高句麗と戦ったというような記録も広開土王碑などでありますし、その他いろいろな文献でもあります。また、韓国の南側が一時期、その時期ですね、日本の支配下にあったということも考古学上明らかにされている。そういうところから、この2年間どのような韓国が対応してくるか、わからない。 ですから、原課の人に注文しておきたいのは、そういうことを考えながら、歴史的なことをどうか理論武装していただいて、そういうことがあったら毅然とした態度で我々の祖先、天皇を中心としてそういう歴史を守るとそういう意味で、そういうこともないにこしたことはないんですけれども、そういうことを考えた上で対処していただきたいと、このように思っております。 沖ノ島につきましても、明治維新の軍艦島につきましても、よもやというところからそういう注文がついたというふうに聞いておりますので、そういうこともあるものとして準備を怠らないようにお願いしたいと、このように思っています。日本の誇りにかかわります。以上申し上げまして、世界遺産の項は終わりたいと思います。 次、阪堺電車につきましてですが、先ほどの答弁では、10年間の支援完了後についても堺市内区間の事業継続は可能になるものと考えておりますと。何をもって、この自立が可能なのかというのが全然わかりません。 先ほど見せた資料8でしたかね、ちょっともう一度出していただけますか。 この阪堺電車の2億円の収支差額というのは、もうこれは僕は埋まらないと思ってまして、ただこの2億円の収支差額のうち大阪市内分と堺市内分がどれだけあるかというのは、これではわかりません。わかりませんので、それについてはここでは申し上げませんけれども、その中で相当部分がやっぱり堺市の赤字がその中に含まれてると思います。そして堺市内でその赤字をクリアした上で自立再生できるのかとなったら、私は非常にあと2年間、3年間では非常に厳しいというふうに思っています。また、そういう認識がなければ、この支援したという意味が僕はないというふうに思います。 ですから、東西の延伸を考えねばなりませんけれども、先ほども御答弁ありましたように、社会実験など重ねながら段階的な道筋を踏むべきという悠長な話をしておられるわけでございます。もう遅い、もう今すぐにでも、3年後には支援がなくなる、また一部区間が、船尾と浜寺公園区間が不通になって需要が減る、そういう中で、最後のチャンスと言ってもいいか、もう遅いという気はしますけれども、今すぐに決断せんことには、この解消は決してできることはない、皆様が言うように自立再生を希望するのはわかりますけれども、現実的には私は無理だというふうに思います。 将来的に、この阪堺線が近い将来やはり経営難に陥って、堺区間は廃線ということになりましたら、これ我々は、竹山市長がこれ打ち出して、我々議会も10年間で50億円というのを了承した。というのは、10年間というチャンスを与えたということなんです。その中で結果を出せないということは、将来的にこの阪堺線がもし堺市内区間で廃線となった場合、その全ての責任は、私は竹山市長にあると、このように思っております。そのことを重々考えた上で、この阪堺線の支援をどうするか、また東西鉄軌道も含めてどうしていくかということをお考えいただきたいということを申し上げて、この項の質問を終わります。 最後に学力向上についてです。 何度も言いますように、本当に子どもたちの学力は、もう今すぐにでも手を打ってほしい。何年後じゃなくて、今でも学んでる子たちがいるんですから、今学んでる子たちの学力を上げるような施策を相当の予算を使ってやるべきだと、このように思っております。そういう意味で、いろんなきょうは無駄遣いの、無駄と思われるような支出の話をしてまいりましたけれども、そういうところを補って、私は子どもたちの学力に集中するべきだとこのように思っております。 答弁では、いろいろと取り組みをお聞かせいただきました。さらに大阪維新が進めております塾代助成とか、また我々維新の会が何度か申し上げたような日本語教育、読解力、子どもたちの学力を上げるためには、まずは読解力が必要だろうということで、日本語教育も皆様方には訴えております。そういうことも含めて考えていただきたいと思います。これは結果を出さなきゃなりません。こうやります、ああやりますじゃなくて、結果を出すためにしっかりと議論をし、分析をし、すぐにでも取りかかるということが必要だというふうに思いますので、その点、教育委員会を中心に学力向上に向けてさらなる努力を希望いたしまして、私の大綱質疑を終わりたいと思います。ありがとうございました。 |
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